マダラおじいさまといっしょ!※本編割り込み
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「死にかけて瀕死の中柱間細胞を移植している最中、何処からともなく表れた女が、チャクラの譲渡と治療の見返りに御義祖父さまの血を貰っていったでしょう?それが私の一族。
秘術を使い、その血から子を授かってひとつ生まれた。
一方、すでに同じ方法で柱間の方にも私の一族の…御義祖父さまのもとに行った女の妹が、同じ方法で子を産みその子はすでに育ち別の血を手にしていた。
その子らが、片や早年片や晩年に産んだのが私の許婚。」
「ややこしい」
「柱間さんは曾御祖父さま、あなたは御祖父さまということです」
「なるほど。
フン しかしながら、オレと柱間の血を継いだというのに結局それは愚か者だった。殺してくれたことに礼を言おう」
「ふあああ!どういたしまして!」
「義孫とは認めん」
「ガーン!なんでですか!どしてですか!!」
「他人だ。何より貴様は女だ。軟弱で退屈でつまらん」
ボフ、と、コウの姿が変わった。
「男の子ならいいんですか?」
ぐんと低くなった男声を弾ませて、つまりコウは男に変化した。
マダラはその姿を横目で上から下まで目に入れた。
面影はそのままに骨格は太く、頼りがいのありそうな男顔に、太い首に突き出た喉仏、安定感のある四肢。
爽やかだがそこに女らしさはなく、程よくごつい、纏う匂いも男くさく変質している。
「見かけ倒しは好かん」
「ぬうっ!……そんなぁ」
フイと視線を逸らされスパと切り捨てられたコウは、男の姿のまま前屈のように項垂れ目に見えてズーンと落ち込んで見せた。
「…強ければ、義孫と認めてくれますか?」
マダラの親友を知っていたコウは、あえてそうしたとも言えるが、再度マダラの視線を呼ぶことはできた。
「……、納得のいく強さを示せれば考えてやらんこともない」
「がんばります!!ありがとうございます!」
その言葉に弾かれたようにコウはガバッと状態を起こした。
そして媚びるように両手に握り拳を作って、マダラに向かいパアッと笑った。
「なぜそこまでオレにこだわる」
「つよくてかわいくてすきだからです!」
「オレに可愛いなどという言葉を使うな。無礼にあたるぞ小娘」
「アーーーッすみませんでした!」
未だ男の姿のまま、小娘と呼ばれたコウはバッと頭を下げた。
しかしその顔面は、タハーと解れるような微笑みを浮かべていた。
「仲の良いことは結構だが、」
「そう見えちゃいます?!」
「良くない」
「お喋りはそこまでだ
……見えてきた」
「ん」
無の言葉にコウとマダラは口を閉じた。
そして連合軍を見下ろせる岩の上に飛ぶ無に続いた。
無とマダラが連合に顔を見せたとき、
しかしコウは死角にて膝をついたまま、動かずに姿を現さない、つもり、だったが。
足を止め膝を付こうとしたとき、マダラの手がその肩を掴んで掬った。
女の姿のままならだったら蹴り転がしていたかなとコウはマダラに視線をじっと送るが、応えられることはなかった。
背後に控えられることを嫌がったマダラは、警戒するように男のままでいるコウの肩を抱いたまま歩み、連合軍と顔を会わせた。
見下ろした人の粒の塊に、見知った顔を見付ければ向こうもまたマダラの姿と、その傍らにいる青年の見覚えのある装束と顔つきに動揺していた。
向こうがどよめく中、こちらもマダラと無もまた話を進めていた。
「あの横に居るヤツ…コウにそっくりだってばよ…!?」
「対之一族の者ということか…!探透眼は戦闘向きではないが…白眼以上の視野を持つ。油断はできないぞ…」
ナルトや我愛羅のつぶやきを聞き、コウは内心顔見知りに見破られないかの冷や汗をかきつつも、バレたら追放かなーなどと、どこか呑気でいた。
「だから……ここで見せて下さい
うちは伝説の力を…」
「なんか来てますで」
割って入ってきた我愛羅の砂が皮切りとなった。
「よかろう…」
無とマダラは分断され、コウは意外にもマダラに首根っこを掴まれ一緒に着地した。
「え、なんです?」
首を離され尻もちをついたコウはとっさにチャクラで首元等を守ったため呼吸一つ乱れはしてなかった。
コウの発言は先ほどからスルーされていたがめげずにマダラを見上げた。
マダラはすでに印を結び豪火滅却を放っていた。
炎というより、もはや溶岩を彷彿とさせる威力と迫力を持つ火遁。
それによる熱風が肌をチリチリと刺激した。
それは何十人がかりの水陣壁でようやく相殺できるものだった。
「加勢しろ。ただし体術のみでだ。足手まといや巻き添えになった時点で貴様は捨てる」
爆発的な水蒸気が吹き付けた中、マダラは早口に告げた。
「えー」
「義孫にしてやらんぞ」
「それは困りますね。分かりました」
コウの返答を待たずしてマダラは走り出し、水蒸気の中へ突っ込んでいった。
コウもまた息をハーっと吐いて、マダラの難題をこなすべく彼の進行方向とは少しずれた方向へ走り出した。
マダラが鮮やかに舞い、流れるように忍を葬る。
その動きに負けず劣らず、コウも無駄のない、しかしどこか気だるげな動きで多勢を圧倒した。
しかし殺意と共に向かってくる忍のみを気絶か再起不能まで仕留めて一人として命は奪わず、背を向ける忍は残らず見逃した。
コウはマダラに好意を持っていたが、生まれ持った傍観主義という対之一族の性に抗えた理由はそれだけではない。
もう一つ。
義孫と肯定されることで、かつて手にかけた許婚は本当に自分の許婚であることをただ誰でもいいから認められたかったからでもあった。