森の奥
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洗濯も済ませて、温泉で充分に温まってから出た鬼鮫とイタチは居住スペースに向かった。
勝手知ったるもので、二度訪れた辺りから用意されるようになった浴衣を着用し、手持ち燭台を持って奥へと進んでいた。
「相変わらず、よく整備されているな」
「ええ。流石に女性が住んでいるだけあって虫一匹いませんねェ」
来る度に感心するのは、分身や忍術を使ったにせよよくぞ一人でここまで整備したことだ。
躓くものなど何一つ無く平らな石の道や階段には手すりまであったし、
本来洞窟には蛇や虫に蝙蝠などが付き物だが、一匹残らず駆逐されているようで清潔感があった。
歩いていくうちに、美味しそうで温かな匂いが二人の鼻腔をくすぐった。
意識すればそれは味噌汁と米の炊ける匂いであるとわかった。
居住スペースに到着し、見渡してコウの姿を探せば、キッチンに向かう彼女の後ろ姿が三つあった。
提灯や行灯で照されたそこは、やはりよく整備されており、まだ薄暗いとは言えるが真っ暗な通路よりはずっと明るい。
「良い匂いですね」
イタチが燭台を起き、鬼鮫が声を掛ければ、何かを切っていた様子の一人が「お」と、振り返った。
「どうも、お湯加減はいかがでしたかってあー待って浴衣眩しい待ってかっこいいぐあああ!」
「いつも通り、良いお湯でしたよ」
「おう、それはよかった」
「包丁置け。危ないぞ」
「あい」
慣れたものだった。
「一応もう作ってますけど、ご飯食べます?かね?もう済ませてたりしちゃいます?」
「なにも食べていない。いただこう」
「私もいただいて良いですか?」
「あーい。じゃあもうすぐ出来るんで奥で寛いでてください」
「悪いな。そうさせてもらう」
「何か手伝いましょうか?」
「人手足りてるんで大丈夫ですよー、ありがとうございます。
あ、何か入れてないか心配ってんならもちろん見てて良いですけど。」
「そうですか」
イタチと鬼鮫はそう言い残して居住スペースの奥へと足を進めた。
「ハハハ傍に居てよつれねえなおい」
最初こそ見張られてはいたが、今では信頼されたものだ。
奥に行くとまたいくつか整備された空洞…ここからは掘って作った部屋がある。
コウが探透眼を発動させて様子を伺えば、客間にあたる部屋に問題なく到着し我が家のように荷解きを初めていた。
探透眼を解除しようとしたとき、赤い瞳と目が合った。
写輪眼に透視能力はないため目が合ったことにあちらは気付いていないのだろうと知りつつも、なんとなしに手を振っていれば赤い視線はフイと逆方向へと移っていった。
「へい私。米がそろそろ炊き上がるよ」
「もう味噌汁は完成だぜ私」
「あ、おーうじゃあ私はもう生姜焼き炒めちゃうぜどきな味噌汁の私」
「私私うるせーよ私」
「じゃあ俺」
「俺は止めろつってんだろ私」