森の奥
夢小説設定
この小説の夢小説設定□このブックはドリーム機能を使用しています。
名前を入れると、登場人物に自動変換します。
より楽しく読むために名前を記入して下さい。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「やあ。また懲りずに来たね、暁」
暇なの?と今にも歌い出しそうに声を弾ませながらコウはイタチと鬼鮫を見下ろした。
「暇ではありませんよ。仕事です」
鬼鮫が顔を上げれば、その先には、目当ての姿。
うっそうとした森の奥地、その崖の中ほどに飛び出た岩の上に彼女は立っていた。
目があったとたん、
「ああ一日千秋の日々……この地上に舞い降りた天使……しゅき……♡」
「会話してください」
彼女は相も変わらず、目の縁をぽっと赤らめて、まるで想い人を前にした乙女のように頬に手を当てた。
鬼鮫は心底飽きれたように印を結んだ。
最初こそ動揺なりしたものだが、3度も見れば慣れたもの。
「おっと」
鬼鮫が放った水遁・爆水衝波に対して、コウは表情筋を戻すと同時に両手が消えたと錯覚するほどのスピードで両手でそれぞれ別の片手印を結び眼前に強く息を叩き付けて跳んだ。
つまり、眼前に迫る水遁・爆水衝波と接触するまでの1秒にも満たない時間の間に、雷遁・感激波を帯びた、より大規模の水遁・爆水衝波をぶつけて飛び退いた。
水は雷を帯びて鬼鮫の元へと降りかかったが、当然のように回避され当たりはしなかった。
「ははは!お忙しい中で何度も来てもらって悪いね」
「お前が首を縦に振れば全て終わることだ」
対空中、間髪入れずにイタチは背後から水遁・水牙弾を放つ。
が、コウは予見していた。
足の裏から風のチャクラを噴出させ、ジェット機のように上空へと回避した。
「だーってお前らの活動は……と」
続いて襲ってくる鬼鮫の水遁・水龍弾の術。それを目に入れたコウは瞬時に印を結び火遁・火龍炎弾をぶつけて相殺した。
コウが行う片手印結びのスピードは、肉眼ではとらえられず、空気との摩擦で発火するほどのもの。
ただし保護目的のチャクラを手に纏う癖をつけているためそのような失態はない。
水龍と火龍がぶつかり合えば、爆発的な蒸気と熱が破裂したように舞い上がった。
「あーまた地形こわれるのはやだな」
高威力の火遁と水遁のぶつかり合いの際に発生したそれは、たちまち三人を覆い隠した。
チャクラを纏い熱を防ぎつつもコウは印を結びながらさらに上空へ飛び、
真下に向かって直径100mほどの超広範囲に水遁・水飴拿原を放った。
「この挨拶やめない?」
紫と黒に染まった瞳が、水飴を被ったイタチと鬼鮫の姿を視認した。
情熱的に見上げてくる赤の瞳は既に無効化しているのでなーんも効きやしないし、
綺麗な色の肌をした人は、鮫肌で飴の直撃を防いではいたが鮫肌が嫌がって暴れている。
この水飴にまた雷遁を纏わせることも、もしくは火遁を乗せて沸騰させることも、土を流して固めてしまうか、もしくは水飴ドームに閉じ込めてしまうことも可能だったが、
そこまでする気はなかった。