□14 緋色の花つ月編開始まで[8p]
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「二人とも、ちょっとツラ貸せってばさ」
「え……えっと、どこまで……?」
「校舎裏」
「おっリンチかな。本で読んだ」
「ちげえよ!」
「アハハ。わかってるわかってる、質問タイムでしょ、いいよ行こうか」
「あ……號さんが行くならボクも…」
「全く…最初からそうしろってばさ」
いやあ。
昼休み校舎裏リンチとか嫌われ夢で飽きるほど読みましたのでつい。
という訳でお呼び出しを食らいましたるは昼休みの校舎裏。
トンテンカン工事もお昼休みのようで静かなものだ。
「――さて、どこから質問したもんか」
メンバーはボルト、ミツキ、シカダイ、デンキ、いのじん。
ちょうど居合わせて、ハオリに会った面子。
予想はついていたので、移動中に兄さんの菌には幻術をかけておいてある。
「じゃあ、ボクから聞いていいかな」
デンキがおずおずと手を上げた。
「その、あのお姉さんは何者なの……?マギレ君が師匠って呼んでいた……、」
幻術かけた甲斐がいきなり来た。
「あ、はい。師匠……ハオリさんのことですね」
これに、マギレが答えだした。
「なんというか……ちょっと複雑な事情がある人なのでボクも詳しくは知らないんですけど……、ボクが忍術科に転科すると決めた日からほとんど毎日修業を付けてくれている人なんです」
「複雑な事情ねえ…。例えば?」
「ええと…例えばと言われても、すごく強い人に囚われている人を助ける依頼を恩人から受けたらしくて…そのための準備に奔走している…ってことぐらいしか…」
「救出依頼?……それにマギレに修業を付けることと何の関係があるんだ?」
あー、はいはい。シカダイ君そのとおりやな。
「いや、親戚のよしみで決戦時には私も手伝おうってことになっててさ」
「え、あの姉ちゃん號の親戚だったのか!?」
「うん」
異父姉妹でご先祖様。
とか言っても意味わからないし面倒そうなので親戚でぼかしておくことにした。
「で、その救出依頼にね。私に例の事件の恩返ししたいっていうマギレ君も乗っかってきたわけ」
「なるほど?」
「でもご存じアカデミー生ゆえに今のままついてきても弱いからってんで、私共々稽古つけてもらってる感じ」
「え、號もか?」
「救出任務だってのにそんな悠長にしてていいの?」
「いいんだよいのじんくん。救出って言ってもちょっと行き過ぎた痴情のもつれというか……たとえるなら、ガチで強い人がー…ストーカーしてた時のマギレ君みたいなテンションで暴走してその人を大事に大事に監禁してるみたいな感じでさ」
「ええ…」
「殺されたりはしないだろうし、そもそもその人、今代火影レベルに強いらしくて。準備に数年はかけるって言ってたよ」
「はあ?!オヤジレベルで強い?!」
「や、それは流石に盛り過ぎだろ」
「ああうん。別に信じなくてもいいよ。これについては」
明確にナルト以上なわけだし。
最強の母とっ捕まえた義父の力だってそりゃあもうすごいから。劣る方が勝るっていう性質の瞳術上位互換ぶつけ合って義父が勝ったから、戦闘力こそ母には劣るが、それでもだ。
なんかもう仙術使う大筒木くらいに思えばいいとかハオリ言ってたし。なにそれこわい。
「じゃあ、いのじんの父ちゃんが言ってた、火影襲撃事件ってのは…」
「予行演習気分だったんじゃないの?知らんけど。あとでちゃんと自首と謝罪して、病院で重症患者を何人か無償で治療することを条件に和解したらしいよ。ハオリさんの医療技術すさまじいから」
「なんか色々ツッコミたいんだけど……医療忍者なのに火影様に挑んだ無謀さとか…」
ハオリ別に医療専門じゃないから医療忍者ちゃうが。
まあいいや。
「あ!もしやマギレがあの時使った医療忍術って…!」
「はい。師匠直伝ですね」
「なるほどなー…」
「いや待てボルト、医療忍術だと!?このマギレがか……!?」
「マジマジ、大マジ。オレも驚いたってばさ」
「い、いや、だってボルトくん!医療忍術だよ?!下忍どころか中忍ですら習得の難しい分野だし、何かの間違いじゃ――」
「んなことわかってるってばさデンキ!だから驚いたんだ!――おいマギレ!」
「ひゃいっ!?」
「証拠見せてやれってばさ!今!」
「え!?い、今?!どうやって!」
「あ、じゃあはい」
袖まくって腕にクナイをピーっとな。
痛そうな表情も忘れずに。
「號さん!?急に何してるんですか!」
当然驚いたマギレ君がパニックテンションのまま血が伝う私の腕を掴んできた。
そのまま、シュっと傷を治癒させ、ハンカチで私の血を拭ってくれた。
「おっとありがとう」
「ほ、本当に使った…!?」
「驚いたな…」
その一連の動作を目の当たりにした、ボルトとミツキ以外のメンバーは目を皿にしていたが。
どやマギレ君すごいやろ。