□13 鵺騒動終了まで[7p]
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鵺の世界を駆け抜ける。
「あそこだ!」と、ボルトが指し示す場所へ。
足場へとたどり着き、鵺から三人が着地。
マギレ君も私を抱えて駮から降りたところで、空間の天が白く大きな光と熱をたぎらせ、破裂した。
耳をつんざく轟音。
鵺は我が身を盾にするように。足元の三人をその身にかばった。
駮はその場に立ったままシレッとしていて動かない。マギレ君はそんな駮の陰に慌てて入ることで、衝撃と破片を防いだ。
衝撃が止み、鵺は受けたダメージに呻き仰け反った。
最後にスミレちゃんへ向けて優しく喉を鳴らすと、崩れ落ちる空間の中へと飛び去って行った。
そんな素直な鵺とは裏腹に、駮はといえば、焼けた背をぺろりと一舐めしてマギレをうんざりしたように睨みながらフンッと鼻を鳴らし、
ボッと弾けた煙と共に帰っていった。
「急げ!」
鵺の名を叫ぶスミレちゃんの手を引きながらボルトは走った。
マギレ君もハッとしたように続いて走った。
まず肉眼で見えるひずみが、数歩間に合わず目前で閉じる。
だがすぐそこに、肉眼では目視できない、しかしそれでも深く割れた空間のひずみが閉じかけているのが見えた。
ひずみの向こうには、ボルトと委員長の名を呼ぶクラスメートの姿が見えている。
デンキと、シカダイと、いのじんの姿が。
「ここだ!」
浄眼を宿したボルトはそれに向けて拳を向ける。
一同もそれに目を向けたが。
だが、ひずみに拳がたどり着く前に閉じた。
放たれたボルトの拳は、スカと空ぶった。
「そんな…!」
「ボルトくん…?!」
「どうしたの、ボルト?」
「ボルトさん?」
ボルトは諦めず必死になって残痕を探しているが、無いもんは見当たらない。
…あれ?
今閉じたヤツ通って帰るんじゃなかったっけ。
人が増えたからってなんか変わるんけ。
などと思っていたところで。
ズオッと場の空気が渦巻いた。
聞いてない展開だ。
が。
このチャクラは。
「きゃっ」
「な、なんだ!?」
目前で空間が渦巻いた。
やがて肉眼で見れるほどに、確固としたひずみが、再びそこに現れた。
「これは…!?」
驚いた顔のミツキが声を漏らす。
渦巻きの中心から黒い穴が広がって、そこからズッと。
女の掌が這い出た。
穴が広がれば、その手の持ち主の上半身が姿を現した。
「あのときの――」
「師匠!」
「師匠?!」
相も変わらない、達観した表情のハオリがボルトへ向けて手を差し伸べていた。
以前病院で一瞬顔を合わせた時のことを思い出したらしいボルトを思わず遮って声を上げたマギレ君。
その言葉にボルトだけでなくミツキもスミレちゃんもグルンとマギレ君に顔を向けた。
ハオリはそのさまに何か反応を示すでもなく、横向くボルトに声を掛けた。
「導いてあげに来たわ。」
ボルトがそれに気づく。
「全員来なさい。」
差し伸べられた手が引っ込み、空間に空いた穴から覗くハオリの姿が遠ざかった。
手段の選べないボルトは、飛び込んだ。
続いてスミレちゃんと、ミツキ、マギレ君も。
私もどっこいしょっと。