□12 牛頭天王破壊まで[7p]
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「やあ。だいぶ走ったと思うけどもう息切れしないんだね」
「あれ、今日は號さんが迎えですか…?」
駮の世界から戻って少し待てば、想定通りマギレ君が走ってきた。
いつもはハオリがここに立って駮の世界に連れて行く形をとっているので、ハオリではなく私が立っているのが不思議なことだろう。
「なんか今日は予定があるみたいで修業はしないみたい」
「あ、そうなんだ…」
「それで伝言なんだけど」
「?」
「今夜、例の情緒暴発事件に動きがあるんだとさ」
「!」
目に見えて感嘆符を浮かべたマギレ君は、そのまま数度目を瞬かせた。
と思えばスミレちゃんのことでも思い出したのか険しく眉間にしわを寄せ始めた。
「師匠…いえ、ハオリさんの用事は、それに関連する事…ですか?」
ハオリのこと師匠って呼んでんの?
「いや。関係あるなしは聞いてなかったわごめんね。けど別件だと思うよ
指示あるし」
「……指示?」
「うん。
今夜犯人が訪れるであろうポイントを教えるから、犯人と顔を合わせてみろ。そしてどうするか、判断してみろ。
だとさ」
「……意図がわからない。
そんなの…許さないに決まっているのに…」
「まあまあ。
とりあえずポイントの近くで夜まで時間潰そうぜ」
「……はい」
伸びをしながら私が歩き出せば、マギレ君も素直に後ろをついてきた。
それはどことか聞かないのな。
疑いようもなく信用されてるのか、にっくき犯人のツラを拝めるから余裕がないのか。
まあいい。
「最初は千手公園に現れるらしいけど、爆弾だけ置いて犯人すぐに離脱するし火影や警務部をはじめとした忍の皆様が集まるからここは見逃す。
私達の出番はその犯人が離脱した先に行く」
「はい」
「ポイントは里を囲う崖の一角で、少し遠い。鍛えがてら早駆けでもする?…山登ってきたばっかできついなら歩くけど」
「大丈夫。まだ全然走れます…」
「ほう」
なかなか鍛えていたようだ。
マギレがどれだけ強くなってるか、何ができるようになったかについては、ハオリが秘密と言ったから、全く知らされてない。
が、それなりにやれているようだ。そんなに日は経っていないと思うんだけどな。
「それじゃあついてきてね」
「はい…!」
どれだけのスピードが出るのか試してみたが、だいぶ早いもんだな。
チャクラをうまいこと身体に込めて、素早く力強い動作。
でもなんか違和感がある。
身の丈に合わないチャクラの使用量…足にすごく集まって妙に複雑に絡んで…もしかして肉体強化に必要のない動きしてる?
…脚になんかしてるのか…節制が下手なのか、無理してるのか。
私が前なので目を開けたままでも瞳の変化に気付かれない。
瞳術を消さず前を向いたまま、訪ねたろ。
「マギレくーん」
「……あっ、はい!」
「チャクラ使い過ぎじゃない?無理してんなら言ってー。バテるよ?」
「あ!ああ、…えっと、すみません…!號さん早くて…!その…足痛くなって治しながら…」
無理してた。
「ばっか言えよ!」
「すみません!」
スピード緩めるか。
というか肉体強化しながら治療してたつったか今?
医療忍術もうできるようになってんの?!いくらなんでも早くないか…?
「……マギレ君て普段どんな修業してんの…?」
「え?…その、秘密です」
「いや医療忍術使えるようになるのいくら何でもはやくない?
影分身したわけでもあるまいし」
「え、あ…影分身…してるよ。一応…」
「なんと。」
「師匠にチャクラ供給してもらいながら…で、あまり数は出せないし、一人ではできない方法…だけど…」
「しとったんかい。」
納得したわ。
「あ!こっこれ以上は秘密です…!
ほんとう…できること少なくて…程度を知られるのが情けないから…」
「正直に言うなぁ」
「師匠が…どんなに最悪の理由でも、號さんには正直に言ったほうが追求しないで納得してくれるって…。」
「ああまあ、うん」
頼みを聞くか聞かないかの判断するだけだし、理由に興味ないし。
でも取り繕われたり嘘つかれていい気持ちはしないからへそ曲げたくなるのよな。