□11 鵺発生直前まで[6p]
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二人を追い越さないように鈍重を装い、いちいち勢いを殺しながら丸太を飛び越え短距離を走り障害物をぴょんぴょん越えて進む。
次のアスレチックでいいか。
落下してみた。
「ぐわあああっ!あいだっ!
……クッ、どうやらここまでのようだ……、同胞達よ!どうか振り向くな!さあ!我の屍を越えてゆけええええッ!!」
「いや元気じゃないですか」
「お前まだイケるだろ」
「ハハハいやいやー空元気さー。もう気にせんでお先どうぞ行って行って」
「お、おう」
「それじゃあお言葉に甘えて…」
怪我してないからしばらく痛がってから疲労装ってゆっくり進んでタイムアップした。
おうなに見てんだよミツキ。ママゴトはお互い様だろ?お?
息を上げたふりして場外へ行けばイワベエ君とメタル君が寄ってきた。
「號、大丈夫か?」
「うん」
「残念でしたね…
しかし落ち込むことはありません!この悔しさをバネに己を鍛え、リベンジあるのみです!!」
「フフ、そうだね。二人はおめでとう、良いタイムだったね」
「フッ オレにかかれば朝飯前よ。どーせならあの時お前をおぶってやりゃよかったな…」
「頼もしいこと言うね」
生徒溜まりの中へと到着し、見物モードへと入る。
私達の次、ジェイ・ジェイ君と呉越ドウシュ君と、マギレ君のチームが走る。
予想通りマギレ君が一番にゴール。内股の癖に謎の体幹。
続いてドウシュ君もゴール。
ジェイ君は大味なクライミングウォールが越えれず脱落となった。
その後には、池川あひるちゃんと黒衣ハコちゃん、そしてかぐや君。
女子が両方ともリタイア――かと思いきや、かぐや君たら二人を両脇に抱えて一緒にゴールしようとし始めた。
思うように動けず、ギリギリでタイムアップし全員脱落してたが。
なんだか気が散っていたご様子で。まあ、無意識に女の子グキッしたらまずいもんな。
あとはボルトとミツキが、クライミングウォールを越せなかったデンキ君を拾おうとしてタイムアップか。
一通り走り終えたところで集合の号令がかかった。
集められた生徒に向けて、シノは固く言いつけた。
「今回の訓練だが……全員、不合格!」
不満の声があちこちで上がる。
見越してか、シノは下忍となってからの行動をと心得を例に挙げて説き伏せればその声はバツの悪いもごもご声となった。
曰く、
「下忍となってからは常に三人一組、スリーマンセルでの行動が基本……
すなわち、任務遂行にのためのチームワークが不可欠!仲間を大切にできないものなど、論外だ」
という。
オビトぉ……。
そんな中で、やってきていた木ノ葉丸とモエギちゃんが時々視察に来るとか色んな組み合わせややり方を試してみろなどありがたいお言葉を二言三言添えた。
「では、本日の訓練はここまで!」
午前の授業終了のチャイムが鳴る。
シノに重りを返してもらい、私はいつも通り図書室へと足を向けた。
イワベエ君が「マジでおぶってやりゃよかったな」と顔をしかめていたので次があったらお願いすると言って離れてきた。
次なんてないが。
着やせしやすいうちは装束が誤魔化してくれてるだけで、持ち上げられたりでもしたら弱者にしてはあり得ない筋肉量だってばれるわ。
黙認してくれるのは、私の親を知り、私を信じたいがいまいちはかりかねている大人達と、実力を知るマギレ君やかぐや君ぐらいだ。
図書室で封印術に関する本を広げていれば、食事を済ましたマギレ君が遅れてやってきた。
封印術の本を閉じて彼を手招き、昨日の授業内容を復習した。
彼は頭がいい。
「最近、あまり顔会わせませんね…。放課後も…」
「そりゃ最初から最後まで付きっきりだったときと比べたらそうでしょうね」
そうして過ごしていると、向こうで解けた影分身が記憶を運んできた。
場所は応接室か。
先程の訓練を見ていた三人の大人。
私に気付かないくらいには気を抜いていたようだ。
「―――たしか例の事件の被害者だったわよね、彼。」
「ああ」
「転科に七代目が口添えしただけあって、普通科出身とは思えないセンスよね。あの足癖であそこまで動けるなんて不思議だわ」
「普通科というのは、彼の体格を見て特に考えず親が決めたことだったらしい。マギレ自身も特にこだわりなく漫然とそれに従ったそうだ
今は違うがな」
「オレはかぐや燈夜のが目についたなあ、コレ」
「あのかぐや先輩のとこの?」
「おう。以前来た時といい、今回といい…仲間を見下したり見捨てなかっただろ?見掛けによらない協調性は見所ありだな。以前見たときより友達も増えていたしな!コレ!」
「あとは、うずまきボルトですかね」
気になる生徒について意見を出しあっている。
頭も身体も申し分ないボルトがクラスの中心でしかし問題児筆頭でもあるとか。親に似たのかその問題児ぶりが血の証明であると微笑ましげでもある。
そんななか、モエギちゃんが ふと口角を下げ、持ち上げていたお茶を置いた。
「それから、どうですか? 例の、マダラの……」
「號か」
「ええ。……今の子供達にとっては馴染みはないでしょうが……あのうちは装束はやっぱり目につきます」
モエギちゃんの発言に、その場の暖かな空気が滞った。
冷たくはないが、温くもない空気が張りつめた。
「素行良しで、目立った能力も危険思想も取り分けて無いと聞いてますが」
「ああ。クラスメートとの仲も良好だ。
特にサラダとは接触したがっているところをよく見かける。
……しかし決して、うちはを名乗らないのだがな」
「あんなナリをしているのにか?」
「それはつまり、…うちはマダラがこの里にとってどういう存在か自覚しているということですか?」
「…違和感があるとすれば、そこだな。
今の姓に誇りを持っているのならそれで終わる話ではあるが……
號は入学前日に火影室で夢を尋ねられ父に認められるような人になるのが夢と、自分の父親を敬愛していると言っていたんだ」
「うちはマダラに関する授業、やり辛そうですね…」
「既に行った。だが、まるで平然としていた。質問も小テストの筆跡にも乱れはなかった」
「嘘だったということですか?」
「もしくは、知っていて敬愛していたのか、動揺を隠すのがうまいのか。どちらにしてもそれはひっかかるなコレ」
「オレ個人としては、親は親で、あいつはあいつだと信じたいところではあるのだがな…
今日重りを取り上げただろう?ああいう無茶をしてまで強さを求めているところもあるんだ。下手な男子生徒よりも筋肉はついているし、怪我もしている……だが、伸び悩んでいる。
しかし、それについての陰りは見えないんだ…嫉妬も、悔しがることもなく笑っている。それが正直、あまりにも子供らしくなく見えるんだ」
「…何を考えてるのか分からない。か」
「負が見えない人間には気を付けろとは言うけど……大人と違って、子供は本当にないのか胸にしまい込んでいるのか…判断付き辛いのよねー」
と。
しばらく話が続くが。
手加減についてと鵺のチャクラを吸ったことはバレて無さげだ。
よかったよかった。
図書室の本の香りに意識が戻り、
隣で教科書に付箋を貼るマギレ君の頭を撫でれば疑問符を浮かべてこちらを見上げてきた。
かわいい。