□9 カゲマサ事件終了まで[6p]
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お昼時で真上に太陽が来ている中でも建物や木の陰に隠れて薄暗い校舎裏。
人通りも人目にも付き辛く、ある程度目立つことしても距離がある分には気付かれにくいだろう。
「……おし。えーと」
ここまでくる道中、付近を感知し、誰もいないし見られてないことは確認済みだ。
目の前で目を輝かす二人以外。
「……いい?」
「いつでもいいよ!」
「おう!出してみろ!」
と言われたので二人に背を向け、マスクを一瞬外して、昨晩と同じように火球をフッと吐いてマスクを戻しながら、見えやすいようサッと道を開けるように退いた。
そして火球は地に接触し、ボァンッ!と。
辺り一面に灰塵と熱風が弾けた。
もうもうと辺りの視界を覆う灰と熱風にあおられ、髪が痛むのを感じる。
火遁練習するたびに髪の毛のハネが酷くなってる気がするんだけど。
や、マダラっぽい髪質に近付くから別に不満はないけども。
「う゛ッ?!ゲホッゴホッ ヒュッ」
「ハッ……い、息が……ッ」
なんて思考していると、連れてきていた二人が咳込む声が聞こえた。
えっ、やべえやべえ。
瞳術を一瞬発動し居場所特定ののち、彼らの腕を引っ張って煙の及ばない場所まで走った。
「だ、だいじょぶ?」
「ゴホッ……あ゛ー、あ゛ー。カハッ……、もう平気だ。フー……喉が焼けるかと思ったぜ……」
「ケホッケヘッ、ヴッ…うう~~灰おもいっきり吸い込んじゃった……目もしみるよお…」
涙目で喉抑えて苦しそうに咳込んでる…やだ…かわい…
ってそうじゃなくて。
「ご…ごめん…」
「いや、頼んだのはこっちなんだから、謝んな。油断してたぜ」
「ほんと…結構距離あったのに、コホッ、それでも煙と熱風にすっぽり包まれちゃうなんて…ハアッ……
助けてくれてありがとう。號さん、スゴかったんだね」
「んなことないよ。現に加減できなくて苦しい思いさせちゃったじゃん。ほんとごめんな……」
「いいや、誇りを持てよ!」
「え?ああ…」
ガシッとイワベエ君が両手包んできた。
「號お前すげぇよ!逃走奇襲どっちにも使えるだろ!
充分実践で使えるレベルだぞ!?隠しとくのもったいねえって!」
「イワベエ君近い。マスク越しだけどキスしちゃうよ」
「はッ?!
うわっ、悪ィ!つい…!」
「フフフッ、別にいいよ」
「えっ…」
「話戻るけど、約束通り口外NGで頼むよ。
持ってないことにしたい」
「どうして?イワベエ君の言う通り、隠しておくなんてもったいないと思うけど…」
「遁術使えるとか言って、こんなふうに披露せがまれて事故りたくないってのが大きな理由かな。
今みたいに加減ができないから人前で使いたくないんだ。…そもそも火は火である限り火傷しない温度なんてありえないし…自分の術をちゃんと扱えないようじゃ、使えるとは言い難いもん」
「でもそれは、皆と練習すれば……」
「もうひとつある大きな理由として、変に目立ちたくないってのがある。注目されたくないし、一目置かれたい願望もないし、そっとしといて欲しいなって」
「號さんってすでに結構目立ってると思うけど……」
「じゃあこれ以上目立ちたくない」
「そっか……うん、わかった。
それに術の披露をせがんで、現に被害を被った手前、君の懸念が間違ってるとも言えないしね。
ねえ、イワベエ君」
「……お、おう。まあ無理強いする気はねえし、使い手の意志を優先するか……」
「わかってくれてありがとう、二人とも!
じゃあ戻ろうか」
二人の肩を叩き、三人で校舎裏をあとにしようとしたが、
「あ、いや。悪ィが先に戻っててくれ。
デンキと話があんだ」
「え?」
「あ、そうなの。じゃあお先」
なんだなんだ。
校舎裏をあとにすると見せかけて、死角に入った瞬間、影分身してから戻った。
しばらくして影分身体が消え、記憶が入ってきた。
あのあと隠れ蓑の術を使用し聞き耳を立てたところ、
「な、なあデンキ。『別にいい』って……どいういう意味だと思う……?」
「……え。……もしかしてイワベエ君の口数が減ってたのって…」
「つっ…つまり、別にしてもよかったってことなのか…!?いやわかってる、それは流石に…、でっでも嫌がってなかったよな…な!?どう思うデンキ!!」
「はあ……謝罪に対して言ったんだと思うけど……」
「べっ別にいいって…、別にって、なんなんだぁあーッ!!」
「あ、聞いてない……、」
どうしようかこれ。
恋が冷める瞬間ってどんな時なのか、影分身に調べさせた方がいいかな。
ほら見てよママーあのこ両頬に手を当てて顔赤くして乙女か!何度かわいいと思わせたら気が済むんだあいつ。
そんな午後以降。
小休憩時間や放課後に、他のクラスメートにも案の定火遁について聞かれた。
今度は手加減して、湿気った煙花火みたいなの披露して気まずい雰囲気つくってみたら、噂はすぐに鎮火した。
クラスメートから投げられる落胆の声をヘラヘラと受け取る。
実際に発動を見せて口止めした四名だけは、遠巻きに納得いかないような顔をしていたが。
すまんなあ、歯がゆいよなあ。
だが、あまり目立つことしてトワニの名が轟きでもしたら…封印か殺処分か洗脳して里内監禁だから…。
それを跳ね除けて返り討ちに出来るほどの強さはまだない。
私だって、里の方針が無ければレジェンド作ってたさ。
前の世界みたいに、嫌悪と称賛と畏怖と、バケモノという称号が欲しかったさ。