□9 カゲマサ事件終了まで[6p]
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ピザ吹っ飛ばされたーー!!
鞠のように弾む肉体!巻き上がる砂埃とお菓子!!
「こんなもん食いながら言ったって、説得力ねえってばさ!」
「信用してほしかったら、チョコを持ち歩くことからやめないとね」
懐かしいな風魔手裏剣に化けるこの戦略…、
NARUTO一部思い出すわぁ…。
「あとファンだっつってすり寄ってきたいたいけな女児に手を上げようとするのもどうかと思うぞー」
「あ!」
「號!あんたねえ…!!」
ひょこっと顔を出して近寄れば、サラダが指差しながら詰め寄ってきた。
「何がしたかったの!?危ないところだったじゃない!!」
「心配してくれんの?うれしいなー」
「はぐらかさない!あんた何がしたかったのよ…?カゲマサなんか知らないって言ってたのにあんな風に接触して…それとも何?あんたもボルトの言う影ってやつを」
「まーまーサラダ、その辺で…」
「なによボルト!元はと言えばあんたが連れて来たんじゃない!!」
「うえっ!?」
草。
「サラダちゃんサラダちゃん」
「なに?!」
「ごめんよ。マギレ君が暴れてたの抑えられたから、あのおじさんも何とかなるかなって驕ってた。
暴力で解決するよりお話で解決する時代になったんだし、私はそうしたいって思っただけだよ」
「だったらサインねだったりする必要はなかったんじゃないの?」
「ファンかなって聞かれたからファンですって下手に出てれば、攻撃されずに収束できるかなって……。
そのために名前を知るためであって……サイン受け取って初めてカゲマサって気付いた」
「號ってマジでカゲマサ知らなかったのか?」
「テレビ見ないし。
しっかし……まさかアドバイスしただけで逆上されるとは思わなかったから……浅はかだったよ。怖かったし」
「……ちゃんと反省してるのね?」
「はい」
「あんたわりと危なっかしいんだから。
とっさに反応できたから良かったものの……トラブルも危なっかしいのもボルトだけで充分!」
「どういう意味だってばさ」
「フン
……もう暴れてる大人に近付いたりしないわね?」
「善処します」
「はい、は?」
「…………はい、そっくす…」
「號!」
「はいい!」
サラダちゃんが気にしてくれてる。
あれか、やっぱ懐いてくる人には過保護になってしまうあれか。
まあ、鵺に一瞬食われたり、マギレ君の初撃で突き飛ばされたり、今回も近寄って殴られかけたりで……あ、わりと危なっかしいな。
本番に強いが比較的弱いって認識で通ってるみたいだし。
「なあ。とっさに反応といえば……號って火遁使えたんだな?初めて知ったってばさ」
「ん、まあ一応」
「つうか…太ってたってマジでか…?」
「フィクションですけど」
「な、なーんだ…やけに詳しいからマジかと思ったぜ……」
「出身の里で習ったんだよ」
「ああ、なるほど」
「……あーあ、今何時かしら」
これ以上の長居は無意味と判断したらしいサラダは、一言吐き捨てた。
そしてぱっとこちらに背を向けて、そのまま室外へと歩き出し始めた。
「あ……サラダ!
その、さっきの影のことなんだけどさ…」
「私は先生への報告が残ってんの。『何事もなく無事、夜間訓練は終えました』……ってね」
「!!」
つまり『大人たちには黙っていてくれる』と。
ボルトは不意打ちを食らったように目を開けた。
「じゃーね
號、あんたもとっとと帰んなさいよ。お使い、途中なんでしょ」
「あ、うんありがとーう」
サラダちゃんはそのまま手をひらひらと振ってビルの外へと消えていった。
ふとボルトに目をやれば、否定せずに信じてくれた幼馴染の背を、温かそうに見送っていた。
「ボルト君、」
「…ん?」
「この際だから言うけど、0か1じゃなくて、0.4とか3とかいう可能性もあるんだぜ?」
「は?何の話しだ?」
「お目々。
ま、いいや。この言葉がわからなくても、意味がわかる日がくるからさ」
「?」
「とにかくボルト君がこういう、人が異常に暴れ出す事件に積極的に関わって鎮火させてることは今日で確信が持てたよ。
なんか大変そうだけど頑張ってね、バイバイ。また学校で」
「えっ、あ、號は……何も聞かないんだな……?」
「聞いてほしいなら聞くし、言わないなら聞かないよ」
「そっか。おう、また学校でな」
はー帰ろ帰ろ。