□5 男女対抗案件終了まで[6p]
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クラスメートの安否についてはシノ先生の方で確認するから気にするなと言われたので、組手を再開した。
シノ先生が去り、しばらく戦ってたんだけど。
何度も攻撃を受け止めたり流したり避けたりしてて気づく。
かぐや君、きみ手加減してるな?
私もそうだけど。
とんだ茶番じゃないですかやだー。
とか思ってたら煙玉系の罠を踏んでしまい、廊下いっぱいに黒煙が弾けた。
視界が阻まれたのならこれ幸い。ここで見失ったことにしとこ。
とっさに瞑った瞳の中で瞳術を使い、かぐや君の立ち位置の正反対方向から煙玉を抜けて瞳術解除。そのまま女子チームの元へ向かった。
さっき見たら屋上まで真っ直ぐ駆け上がってたから、もう変に彷徨う必要ないね!
真っ直ぐ屋上へ向かおう。
ある程度罠にかかりつつ、ラストスパート屋上の階段を駆け上がっていたら。
屋上の方で数発の煙玉の音と、女子の声。
そして数秒後には爆発とともに屋上扉が吹っ飛ぶ音が聞こえてきた。
って、うっわめっちゃ煙い。助かる助かる。
目を瞑り瞳術を発動、何も見えずおぼつかない足取りのふりをしつつ、
瞳術の視界で屋上の状況を把握し瞳術解除。
屋上まで足を踏み入れた。
めっちゃ面白いことになってんじゃん。
っと。
「なに…!?」なんちて。
さも今目撃して驚き怯えて警戒してますと肩を強張らせながら、それを見上げた。
黒煙と紫の雷鳴を纏い、屋上を踊る――なにこの巨大なワラスボ。
めっちゃおもろい。まがまがしいし。
向こうではチョウチョウちゃんと男子三人でファイト一発してるし。
「螺旋丸!!」
あ。木ノ葉丸居たの。
形態変化のみを極めた疑似尾獣玉がワラスボの表皮に抉り込まれ、その表皮が大きく渦巻きながら吹き飛ぶ。
巨体が揺らぎ、そして、
――そういえば三次元に居た頃、趣味で化け物の鳴き声の音源が欲しかった時、ウシやイルカ、鳥、ライオンなど何種類か動物の音声をミックスして化け物の声を作った事があるが、まさにそんな感じの――
現存する生き物としてはあり得ない鳴き声を上げた。
それはのたうち回るように暴れ、そして纏う黒煙が増し、輪郭が揺らいだ。
お前…消えるのか…。
なんて内心ふざけて油断していたその時だった。
大口かっぴらいて、それが真っ直ぐ迫って来たのは。
は?
とっさに地を蹴り横に大きく避けたが、それはまるで光が反射するような俊敏さで進路を変え、追尾して来た。
動揺のあまり目を閉じることなんか忘れて瞳術を発動させてしまったが、おかげでそれの目的が一目でわかった。
なんだ。
私のチャクラが欲しいのか。
遠くで私の名を呼ぶクラスメート達の声がする。
触手の大口が視界いっぱいに広がって、それは、私をすっぽりと丸のみにした。
カチリと言う音が胸元で鳴った。
次の瞬間、ギュンと、大量のチャクラが私の中に雪崩れ込んできた。
同時に、触手の身体の方が ギュンと干物のように干からびるのを感じた。
次の瞬間触手は、火傷したかのように私から口を離した。
接触していたのはほんの1.5秒程度(その間に瞳術は解除した)だったが。
哀れ干物のように細く皺枯れてしまった身体を震わせ、先ほどの悲鳴よりも悲痛で力ない唸り声を上げながら、ボロボロと崩れるようにして黒煙と共に消えた。
「アレ?」っと私の名を呼んだ一人であるボルトが拍子抜けたような声を出した。
あーあ。
わかってるよ。アレ、鵺の一部だ。
「號!!大丈夫なの!?」
何ともない…?!と、私の名を呼んだ一人であるサラダが駆けてきて私の肩を掴んだ。
「サラダちゃんが心配してくれるなんて嬉しい!ありがとう!!」
「ふざけないで!本当に大丈夫なんでしょうね!?」
「大丈夫だよお!すでに弱ってたからか、何かされる前に自滅してくれたみたい。
先生のおかげです。本当にありがとう御座いました」
サラダちゃんの手を緩く掴んで離しつつ、近寄ってきてた木ノ葉丸先生の方に振り向いて頭を下げた。
訝しげに見てくれるなよ?木ノ葉丸センセー。
瞳術見られてなければ良いけど。
「……いや。気にすんな、コレ。
むしろ、怖い思いをさせてすまなかった。一撃で仕留めきれなかったオレの修業不足だ。
怪我がなくて、本当に良かった」
ポンポン、と頭を撫でられ、微笑みも貰った。
よし。多分変な目で見られてないよな。よしよし。
感情覗く?
って……え、何羨ましげに見てんの女子たち。不可抗力では。
その後、
色々あって夕日をバックに男女は和解し、
校舎は崩壊した。
ニコニコ本社。
やったぜ。
ガッツポーズを何とか堪えた。