□5 男女対抗案件終了まで[6p]
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昼休み。
図書室寄って口寄せの記述ある本を借り、教室に戻って口寄せの練習なうっと。
印ありで――手袋取りたくないから腕噛んで流した血を手袋ごしに付けて――さっき何度かできたので、今度は印なしでっ…んん?あれ?
「え?いやだから、……あれ?間違えた?」
「突然印と血なしの術式組もうとするな」
「あ、かぐや君。別に突然じゃないよー、さっき印と血ありでクナイと消しゴムとノート口寄せできたもん」
「ペンは?」
「ペンも」
「ならもういいだろう。生体認証難度どれだけ跳ね上がると思ってるんだ」
「でもさー、印結んだ後皮膚傷付けて血ぃ出すの痛いじゃん?
だからモーションいらないやつもできないかなって」
「取得難易度考えろ。……いや……もし良ければ後日……教えられるかも」
「あっ、できるの?」
「いや、俺の母さんがに掛け合ってみる。都合がつけば教えてもらえるかもしれない」
「まじで?頼んじゃっていい?」
「ああ。
ところで、先ほど購買の方が騒がしかったのは気付いているか?」
「ん?うん。うちのクラスの声がワイワイしてたね。なんかあったの?」
「放課後、忍術クラスの男女対抗でなにやら勝負するそうだ」
「ふーん」
「シノ先生主催で、全員参加だ」
「え?」
「全員参加」
「まじか」
ほ、放課後の貴重な修行タイムが…。
ところでかぐや君その手の中にあるおにぎり思いっきり握りつぶしてるけどいいの?気付いてる?
午後の授業が終了し、ホームルームや掃除当番も終えた。
その間にかぐや君は男子達に「お前も男だもんな」「味方だもんな」「え、ああ…まあ…」てな感じで取り込まれて行った。
体格と手癖のせいだろうな比較的ぼっち気味だったからか押しによええんだうける。
まあ私も
「なに、男好きなのあなた」
「ああん誤解しないでサラダちゃん好きだ!」
って感じで女子チームに加わった。
頑固に中立して悪目立ちしたくないし。
で。放課後。
校庭…ではなく、校門前に集合。
男女が睨み合い、開戦を今か今かと待ち構えている。
女子チームの一番後ろに立って腕を組んでいれば、同じく男子チームの一番後ろに立っているかぐや君と目が合った。
やーやー、敵意皆無な眼差しだねーははは。
「よし……準備はいいな? 屋上に設置したフラッグを、先に取った側の勝利とする。負けた方は勝った側の言い分をなんでも聞くこと……いいな?」
ん?今なんでもって…っていうかシノ先生その手のバインダーは…これも体力テストの一環ですか。
何もしないと最下位…だよな…。え~…こんなイベントあったっけ~…。
まあ記憶浅いうえに何年も前の記憶だから忘れてても仕方ないけど。
そんなことを考えてる間にも、
男女代表の敵意と士気はぐんぐんと盛り上がっていく。
いやー、実に学園物の子供らしい売り言葉と買い言葉が可愛いなあ。
一人おどおどしてるスミレちゃん目立つなー。
「それでは、始めっ!」
奮い立つような、しっかりとした声が打ち上がった。
シノが開戦の合図を下した瞬間、皆一斉に走り出した。
はー…、やりますか。
目指せ下の中~中の下評価。
っと。
あーんまってーサラダちゃーん!
とか内心ふざけていれば、イワベエ君の土遁が女子の行く手を阻む。
その衝撃ですぐ前に居たなみだちゃんの足がもつれた。
「きゃあっ!?」
「おっと。大丈夫?」
「あっ、ありがとう…」
「うん。気を付けて」
転びかけてたのでとりあえず支えて微笑み、とっとと地を蹴った。
とりあえず土流壁を回り込む為、壁の終わりまで走り出す。
壁登ったり飛び越えてもいいけど、他の女子がそうしない以上私もできないことにしないとね。評価がね。
あ、そうだなー、目に付くところの補助にだけ徹してればいいかも。
ある程度の目こぼしもすれば評価も抑えられるはず…っと折り返し。
土流壁の端に手をついてくるっと回り込んだ瞬間
「部分倍化の術!」
「な……うおぉ!?」
チョウチョウちゃんの拳に吹っ飛ばされる土壁とイワベエ君。
あらま決定的瞬間。
ここぞとばかりに女子達が校門を通って校庭へ雪崩れ込む。
きゃー出遅れちゃったーと私も校門へ走る。
仲間の力を信じないで即突っ走った結果遠回り&最後尾になったと。
うむ、いい展開ぞ!マダラっぽい。
ていうかイワベエ君、吹っ飛んでる棒一応拾ってきたけども。
白目むいて大の字で伸びてるけど大丈夫か。
……気になるのでちっと目にゴミが入った素振りをして(シノに見られてるかもしれないし)目を瞑った。瞼の下で発動した瞳術をもってチャクラと外傷確認っと。
……うん大丈夫そうだね。ゴミが取れた様な素振りをしつつ目を開けた。
したらせめてイワベエ君の瞼下ろしてやって、校門の中に運んで傍らに棒置いといてやろ。
ずっと外の道路で大の字は流石に恥ずかしいもんなあ。