□20 修学旅行編新七人衆のザコ組撃破まで[10p] ※霧が干柿一族を管理したというのは推測捏造です
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おまたせ。
本体の私だ。
慰霊碑に向かう道中のこと。
ちょっと最後尾の長十郎に軽く寄った。
「いいんすか?」
「何がです?」
コソッとモノ申せば同程度の声量で返された。
「暗部どころか先代もつけないなんて、賭けが過ぎると思うんですよね」
「……どういう意図で仰っているのやら」
意味深な視線が降ってきた。ふーん。
たぶん、私の行動と事象に隠密技能、全部に対してだろうね。
「意味なんて。ただの確認です。失礼しました」
「折角なので。……ボクからも質問をいいですか?」
「はあ」
「なぜその装束を?」
「うちはマダラのファンだからですね」
「ファン、ね。……勝手ながら、君のことを調べさせてもらいました。例えば、君が誰の子供であるかも」
「はあ」
「…。大罪人の血と装束を受け継ぐ君から見て、彼らはどうでしょうか」
「はあ。なんか語弊がありそうな気配ね」
「君の意見が聞きたい」
「意見なぁ…。かぐら君がやぐらさんの血で周りからうだうだ言われてたように、他の奴らもそれぞれおよそ大罪人の血で不自由して。だから自分達が堂々優位に生きれる里にしたーい、ってのはまー納得できるけども。
そこでクーデターは明らかな蛮行だよなぁとは思いますね。外交なり善行なりで名をあげて名誉回復に努めるならまだしも」
「…というと?」
ここまで言えばいいだろと言葉を止めたが、長十郎はさらに続きを促してきた。
私は肩を竦める代わりに首を一瞬傾けた。
「クーデターに水影殺しとそれを成し遂げたとして、今後一族がさらに偏見を持たれるだけなんだよ。
一般人や里外からの印象ってのがさ」
「…なるほど」
「そもそも前時代は淘汰されたからこそ『前時代』なのであって、それへの回帰を望むなど実に下らない。
過去の神聖視など、なんて非生産的、老害的なことだ。過去は未来の礎であってその関係の逆転はありえない」
過去を取り戻すなどバカがバカ故に共感の出来たバカな戯言をバカバカしく神聖視したバカ共により伝えられてきたバカな創作言語でしかない。
とは言わないでおこうか。
「まあとにかく、大事なのはいつだって、過去の過ちを踏まえ、今これからどうするか。自己とどのようにして向き合い、これからをよりよく生きていくか、なのにさ」
「そのうえで、彼らはこのやり方を選択したのでは?」
「…痛みと悲しみを増やすのはいいこと?悪いこと?アカデミー生でもわかる事です」
「……」
「悪い事をしたら犯罪者。犯罪者は罪を償わなきゃいけません。
一人で我慢したり、一人に我慢させたりするのではなく、お互いに譲り合って、そのことに感謝し合って、助け合いながら生きていきましょう。今はそんな時代です。
違いますか?」
「いいえ」
「そう。善悪の区別も明確な時代。前時代と違って、幼くしての戦闘、拷問、殉職もない、ゆっくり考え適応する時間が沢山ある時代。
そんな現代、現状への適応…。…罪人の親族というだけで受ける偏見や理不尽、そんな中でも、善良な民としての道徳心と善性を失わず幸せを見つけて生きるためにすべきは、自問自答自己完結自己洗脳を経て納得と妥協を得ること。そうすれば己ずと友を得て、人脈を得て、居場所を築くことができる。時間はたっぷりある。そうすべきだった。
なのに、それができず、現状の不満ばかり肥大化させて大きくなって。
自分勝手に悪い事をするに至ってしまった。ならば罰されるのは当然の摂理」
「彼らにとってはそれは正義かもしれませんよ」
「もしそうなら。とある漫画の表現を借りるなら、『自分が悪だと気づいていない最もドス黒い悪』…ンフっすみません言ってみたかっただけです」
「…、つまり?」
「つまり…それは善悪の区別もつかないままに大きくなった子供が掲げるおもちゃの正義でしかないってことです。
主観でしかモノを見れず、無知で、狭すぎる視野のまま無自覚に悪を働く大きな子供。
子供には教育が必要です。悪い事は悪いと教えてあげにゃ。
……以上ですが。まだ喋らないといけませんか」
「いえ、ありがとうございます。
……そうですね。安心しました、君はこちら側の人間のようだ」
「え、疑われるような素振りな自覚はあったけど、マジで疑ってたの?」
なんて雑談かましてると。
なんか知らんトラップであーーボルト君吹っ飛ばされたーー!
とか鉛分身に共有したら、その罠ハオリさんが仕掛けたトラップだと共有が返って来た。
なにしてんねんハオりん。
とりあえず。
監視の鉛分身が待機する雑木林を横切り、慰霊碑へと到着したのだった。
「さーて、新七人衆!まずはここから、革命ののろしを上げるとするかァ!!」
慰霊碑に向けて鮫肌を振り上げる屍澄真が見える。
「あいつ…ッ」
サラダちゃんがすぐさまクナイを投げ注意を引くことで、それが振り下ろされるのを防いだ。
クナイは文淡が弾いたため、屍澄真へのダメージはゼロだが。
「やめろってばさ!バチ当たり野郎!」
「ボルト!!」
かぐら過剰反応しすぎじゃね。
「…来て、しまったのか…っ!」
「いやむしろ来ないと思ってたんならスゲーわ」
「…!…號さん、まで…」
おう俺に気付くの遅ない?声かけなかったら完全に気付かなかったやろけお前。