□20 修学旅行編新七人衆のザコ組撃破まで[10p] ※霧が干柿一族を管理したというのは推測捏造です
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「ち、治療してくれたサラダさん達は恩人っス!マジ感謝してるっスYO…っ!」
釣糸君迫真の土下座。
んー…そのハートリングの首飾りが地面につくのなんかかわいいな。
こういうしょうもない所に性癖って転がっているもんなんやなって。
「す…すまねえ!知らなかったんだよォ!屍澄真さんが本気で戦争なんかおっ始めるつもりだなんてぇ…っ」
「それ……、知らなかったで済むこと?」
当たりが強いサラダちゃん。
「た…ただオレは格好いいことがやれるってあの人に誘われて!…憧れてぇ…!…く、うう…っ」
あああなかないで…。
「それがマジであんな、躊躇なく人を殺そうとする人だったなんて…うう…ぐすっ」
私はつい釣糸君の横に膝をついて、そこで床に頭を擦りつけるよう懺悔し震える背中をポンポンさすった。
「サラダちゃんもそんなきつい顔しないで、ね。仲良くしよーよー…」
そうしながら、彼と同じぐらいの目線から、こちらを睨んでいたサラダちゃんに上目を遣った。
「ほら、釣糸君も身を持って罰は受けたんだし…」
「あのね號!あんたもボルトも、こいつが屍澄真にかぐらの居場所を知らせたせいでこんな怪我するはめになったんじゃない!!」
それを親し気に呼んじゃって!と、サラダちゃんは私を叱ってくれたけども。
「わかるけどー…でもただ、今回使われちゃったのが釣糸君だったってだけで…結局は誰かが使われてたはずだって…」
「…ううっ…め、女神様ぁ…!オレ…オレェ……」
「というか…さっきも気になってたけど何その女神って」
「!、そそそっそれはその……とっとにかく、彼女はオレにとって女神様なんス…!その慈悲深さに胸を打たんだYO…!」
「いや意味がわかんないんだけど。號、昨日あの後こいつとなんかあったの?」
「んー?いや別に。なんか辱め的に服破られて倒れてたから縫い直してあげただけだよ」
「…ふーん」
嘘は言ってないよ。嘘は。
今ここでサラダちゃんに昨晩騒動知られたらもっと面倒になることは男子一同ご了承のようですし。
やがて間をおいて、サラダちゃんは話題を区切るように、腰に手を当てて荒めの溜息を吐いた。
「全く…修学旅行でトラブルは起こすなってあれほど言われたのに……それで結局、どうするつもり、ボルト?」
「…!…どうするもこうするも決まってるってばさ!かぐらを助けに行く!」
ハイ軌道修正入りました。
「そうだろ!?號…!」
「え、うん。むしろそれ以外ないよね」
私の返答を聞いたボルトは、ここぞとばかりに釣糸君を掴み上げた。
「教えろ…!かぐらと屍澄真に何があったんだ…!?」
「…かっ…かぐらは絶対に、屍澄真さんには逆らえないんだよ!かぐらのやつ…屍澄真さんを斬ったことがあって――」
釣糸君はボルトの剣幕にビビりながらも素直に話し始めた。
そしてあらかた話し終えたところで、ボルトは屍澄真のやり方に憤慨した。
「人の気持ちを利用してんのか、あの野郎…!」
「すぐに先生に報告しないと。 …!」
そう言ったサラダを、ボルトが『そしたら修学旅行が中止になっちまうだろ』って感じに止めたりして。
「ちょっとあんたまさか…!?」
「わりーな、サラダ。修学旅行を無事終わらせるのは、旅行委員の務めだからよ」
サラダはボルトと目を突き合わせる。
彼女の心中から『……私も、バカだ』と呟く声が聞こえる。
当たり前だった。この状況で引き下がるボルトではない。
しかるのち、サラダは大きく溜息を吐いた。
「はぁ…止めても聞かないか。…だったら私もついていくから」
サラダちゃんの返答にボルトは「なぬ!?」と声を上げた。
「だって、旅行中あんたを見張るのは私の役目でしょ。だったら、嫌でも最後までつき合わなきゃ」
絶対に譲らないというボルトの意思に無理に食い下がっても意味はない。
今こちらが仲間割れして互いに足を引っ張り合えば成せることも成せなくなる。いずれも全て台無し、悪い方向に行くのは目に見えている。
それに、それでこそボルトだと、サラダちゃんはどこか嬉しそうに答えていた。
「ほんと嫌だけど」
そう憎まれ口を叩きながら。
全く嫌そうに見えないサラダちゃんは苦笑した。
「オレ、かぐらにとりかえしのつかねえことしちまった……」
釣糸君はうなだれて、独り言じみた懺悔を声に乗せた。
私はその肩を叩いた。適当に慰めようと思ったが、ちょっと無責任かしらと言葉は出なかったが。
「それで」
気付けば出入り口に立って静観していた燈夜が、口を入れた。
「俺達でかぐらを助ける。それでいいんだな?」
その言葉にボルトは、当然参加する口ぶりの燈夜に少し驚いたようだったが「おう!」と力強く肯定した。
「で、でもまだ情報が足りなさすぎますよ…」
マギレ君がおずおずと会話に加わった。
「ボルトさんが倒されてから時間は経ち過ぎているくらいですし…今すぐ足で情報を稼ぐのには無理があるんじゃ…」
「嫌なら参加しなくていいのよ、マギレ」
「うぅ…」
おお、私の後ろに隠れるようにしてうなだれたマギレ君かわいいな。
後ろ手にぽすぽす撫でたれ。
サラダちゃんはそんなマギレ君を見てやれやれと溜息を吐いた。
「向こうの行動が読めない状態じゃどうしようもないのはわかってるわよ。出発が遅かろうと、間に合うと信じるしかない。私達はとにかく、なんとかして情報を手に入れて先回りしないと…」
「おしまいだな」
「お、おい!戦争になっちまうのかよぉ!?」
サラダちゃんの言葉に乗っかった燈夜の発言に、釣糸君が怯えたように声を荒げた。
だがそれに対してボルトは力強く、こう断言した。
「オレに考えがある!
いいか、これは戦争なんかじゃねえ。オレたちの……、ケンカだ!!」
そうね。