□19 修学旅行編ボルト気絶まで[10p] ※単独行動禁止というのは捏造です
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一方その頃。
鉛分身の私だ。
とりあえずカチコミメンバー集めて色々と参戦した。
原作メンバーはボルト、ミツキ、シカダイ、いのじん、イワベエ、かぐら。
そこに私と燈夜とマギレ君な。
「あいつら何者だってばさ?」
「蜂谷釣糸。アカデミーでは、オレと同期だった下忍だ」
「下忍!?あれで?!」
「あいつは、里が観光地化した現状に…我慢ならないでいるんだ」
てことで、取るに足らない手数も少なそうなチンピラ者ってことがわかりました。
「実は強いとか、権力者の息子とか、用心棒が居るとかではないのなら…何とかなりそうですね」
マギレ君も言うようになったよなぁ。
「そうだな、早くデンキを助けに行かないと…!」
「いや、まずは長十郎様に報告を…」
報連相精神大事。
「それはダメだ!騒ぎが大きくなったら、修学旅行が中止になっちまう!」
しかしここは少年活躍ものの二次元なので適応外です。
お許しください!
「ねえ、君強いんでしょ?大人に頼らなくてもいいと思うんだけど」
「それは…」
「大ごとにならねえようにうまくやるから。力を貸してくれ、かぐら!」
渋るかぐらにボルトがパンと手を合わせた。
なんだあざといウィンクしよって。
「そうだよ(便乗)」
「何だその発音」
とりあえず私も便乗してみた。
けどかぐらの無言は続く。……あれ、これ援護射撃した方がいいかな。
「…というかかぐらさん、初の国外修学旅行生が現地で誘拐だなんて、犯人が誰であろうと充分犯罪ですよね。万一明るみになんて出た日にゃ、完全に国際問題まったなし。最悪、新たな戦争の火種になるかもですよ」
「ああ。秘密裏に処理できるならするべきだ。和平条約反対派にエサを与えたくないのなら」
なんか燈夜も援護射撃してくれた。
「……わかった」
ま、そのおかげか余計なことかは知らんが、かぐらは頷いた。
ボルトは嬉しそうな顔を浮かべ、しかしすぐに表情を正した。
「だいぶ時間が経っちまったな…。急ぐってばさ!」
という訳で。
四番ふ頭まで大規模大脱走、出発しまーす。
道中。
「具合悪いの?」
「あー悪い超悪い世界規模」
「…分身でも、君が付いていたのなら、こんな展開にはならなかったはずだけど」
最近いちいちこの子蛇ちゃん鬱陶しい…鬱陶しくない?
「…私も自由って訳じゃないんだよねぇ。君と違ってさ」
「どういうこと?」
「対之の陰謀だよ。私の後ろに立ってる対之のヤベー奴がダメッて言ったら全部ダメなの」
「……ふーん」
「あの人が教えてくれたシナリオを崩さないように立ち回るの。そうしてあの人を楽しませないといけないのでね」
「……」
「わかったらイチイチ難癖付けに来んなお前。そちらさんだって出しちゃいけない力あるだろが」
「自分で道を切り開こうとは思わないの?」
「は。その先は高確率で地獄だよ。一人でやるより二人でやる方が効率良く、相方が師匠であれば早く成長できる。実際一人でやってたときよりずっとハイペースで前進してんだ。そんな今を手放すわけはない」
「そう。結局、人は孤独には勝てないってこと?」
「なんでもいいからシッシッ、ボルトの横でも走ってろ。てかもう金輪際寄ってくんな私の話も誰にもすんなシッシッ」
「君はボクのことが好きなのにどうして遠ざけようとするの?」
「好き と 関わりたくない は両立可能な感情なんだよ子蛇ちゃん」
そんな感じで、最後尾でミツキとコソコソ話しつつあしらったり。
そして子蛇と離れれば今度は子鹿と子猪が寄ってきたりした。
「…今更だが號よお。お前いつの間に分身術なんて使えるようになってたんだ?」
「あー…だいぶ前」
「なんで言ってくれなかったのさ?」
「必要以上に目立ちたくないから隠してただけ」
「ふーん。まだ分身は維持できてるの?」
「シッカリガッチリモッキリ」
「モッキリ?」
「維持できてなかったら目に見えてわかるし」
「それが本当なら、持久力はボルト以上だな。いったい何分身なんだ?」
「秘密!」
「一族の秘伝ってやつ?」
「秘密!」
「ケチ」
分身術についてシカダイ君といのじん君に突っ込まれて、その会話にイワベエ君が聞き耳立ててたね。
それ以外には、何事もなく。
「あっちに置いてる私が分身だと知られて変に逆上されたくないから、私は隠れて様子見ておく。もし挟み撃ちだった場合はすぐ知らせて後ろとられないようにしとくから」
「わかったってばさ」
「頼んだ、號。なら、オレ達は號も攫われている てい でいかねーとな。めんどくせーけど」
ボルトとシカダイの許可を得て離脱しておいて。
はい到着でーす。
第四ふ頭。
「この辺のはずだけど…」
人質持ってぞろぞろ登場するヤンキー漫画再び。
どう見てもデンキ君がヒロイン。
本体の私は顔見えないように超俯けて登場。
「デンキ!號!大丈夫か…?!」
「ボルトくん!ボクは平気だよ、だけど號さんが…っ!…ボクの代わりに…!」
デンキの言葉に不良たちはせせら笑った。
そして俯いている私の髪を掴み、「オラッ」と顔を無理矢理上げさせようとした。
とりあえず抵抗したので上がりはしないが。
「おい、何抵抗してやがる!もう一発貰いてえか!?」
とか言うので、私は仕方なくハーッとクソデカ溜息を吐いてからパッと顔を上げることにした。
「ヤッホー!ちゃーんと私がヘイト稼いでおいたから、デンキ君は足がちょっと痺れたくらいでほぼ無傷だよー!」
眼鏡はなく、酷く腫れた頬に、切れた唇、額や頬に青痣まである私の笑顔に、前方の皆は息を呑んだ。
「いや皆そんなびっくりしやんといて!ちょこっとペチペチコツンされただけで全然元気だからー!」
「ひ、ひでえ…」
「そこまで堕ちたのか…蜂谷…!」
「オイオイ……いくら……、だからって…女の顔に…」
「流石にフォローできないよね」
聞いてねえわあの紳士ども。
分身やぞつったやろがい。まあ本体だけど。
イワベエ君なんか無言でブチ切れてるし。
ミツキは物珍しそうに眼を丸めてるし。
対して燈夜とマギレ君は逆に寸とも反応しなさすぎだよあいつら。
ちょっとだけでも驚く演技くらいしてくれても…。何その冷ややかな目…私別にマゾじゃないんだけど。
「おい…!さっさと二人をを返せってばさ!」
「そいつはてめえら次第だなァ。全員オレに土下座したら考えてやってもいいぜ~?」
蜂谷クンあまりにも前時代三下過ぎてむしろかわいく見えてくるな…。
…ちったいねこちゃんか…?なんぞぴゃーぴゃーゆってるし…パンチもキックも猫パンチパコーンって感じの弱さだったし…あれ?蜂谷釣糸君可愛い…可愛くない?可愛く見えてきた…。
「はあ?そんなことするわけねえだろ!」
「チョーシに乗ってんじゃねーぞゴラァ!!」
イワベエ君顔こわっ
私とデンキ君人質になってなかったら絶対流血沙汰やんけ。
「蜂谷いいかげんにしろ!こんなことをして何になる」
かぐらクンは正統派優等生。
「うるせぇ!てめえは引っ込んでろ!木ノ葉に尻尾を振るイヌ野郎が!」
対する釣糸君。
プリプリとケツ振ってからアホ犬みたいに片足上げてベエッと挑発。
ギャハハハハと不良下忍達の嘲笑とバカ笑い。
…いやー挑発するためとはいえ変顔をいとわない雑魚ムーブよ。芸術的ぃ。
「こいつはオレたちと木ノ葉の戦争DAァ!」
とか思ってる間にも、
「君達、騒ぎは起こさないんじゃ…」
「でもあっちはやるみたいだぜ」
物語は滞りなく。
「血霧の忍の恐ろしさ体でわからせてやるよ。…紅霧結界術!」
「霧が…!」
釣糸君がバッバッと印を組み、術の効果らしい、濃霧が辺りを包み込んだ。
おい!霧全く紅くねえやんけ!クレーム入れたろか!
「これで外からは何も見えねえ。お前達はこの霧の中で、誰にも助けてもらえず!オレたちにボコられるんだYO!」
自分から術の効果説明していくのか…(困惑)
恐怖煽りたいからとはいえ、たまげたなぁ。
「つまり、どんなに暴れても、外から気づかれないってことか。好都合だね」
「ああ!バレたら修学旅行が中止になっちまうからな!」
ほらー怖がるどころかやる気満々になっちゃってますよ釣糸君。
「待て皆!落ち着け!」
かぐら君頑張る。
「向こうに言ってくれる?」
「それとも今から土下座するか?名誉棄損で国際問題だな」
「ああ…写真とか撮られて晒されるんでしょうね」
肩を竦めるいのじん君に、相変わらず鉄仮面な燈夜に、肩をすぼめてるマギレ君。
態度は三者三様だが、結局のところ意見は一つ。
乱闘上等。
対する釣糸君、
「これだけの人数揃えたんだ」
つって。
数にもの言わせ発言という倍満さらに積んできました。
「てめえらやっちまえ!」
三下ムーブ100点満点差し上げたい。
君みたいのがお膳立てしてくれるおかげで昨今の主役は輝きを放っているんやでって…。
とにかく開戦だ。
霧は濃さを増し、目視できる距離は1m程度か。
ほぼ、音だけが聞こえる状態。
だというのに、声に戦闘音に騒がしい。
折角視界遮ったのに、足音どころか雄叫びあげる霧の下忍達の場数の少なさというか。
余裕だな。
「えッ…、…!?」
私の髪をいつまでも掴んでいた下忍が上げた声はそれだけだ。
突如私の髪がちゅるんと流動的に流れ出た感触は早すぎてたぶん理解できてないだろうがな。
彼にとっては、拘束していた髪とロープから突如手ごたえが消え、次の瞬間には自分がそのロープで両手と顎を固定された状態一丁上がりされてて、そしてみぞおち蹴り飛ばされてもう呼吸困難パニック立てまへんって感じだろう。
少し横のデンキくんは…。
「うおっ!?てめえいつの間にっ」
「やあっ」
「ふぎゃっ!」
上手くやったようだ。
そしてすぐこっちへ走ってくれたようで、近付いたことでお互いの姿を視認した。
「號さん!大丈夫!?」
「うん。デンキ君こそ、平気そうでよかった。それじゃ、」
「オラあ!」
「おっと。はい、どん」
「ギピュッ…?!」
背後から来た鉄パイプを躱しつつ掴む。
で、相手の関節側に押し込むことでバランス狂わせる。その隙に全身を使った回転運動を駆使して鉄パイプを奪う。
振り向きざまに喉を掴んで大きな声を出せないようにしてから、奪った鉄パイプでみぞおちドン。サヨナラ!
横隔膜ダメージによる呼吸困難者二丁目上がりっと。
「へ…っ!?」
と、デンキ君が目を剥くのもつかの間。
ハイ激突音が聞こえてきた。それからバシャと水が弾ける音。
「ナイスストライク!」
「な、何!?今何が起きたの?!」
そいつが飛んでった先には燈夜が適当に投げ飛ばしていた下忍が居たわけで。
つまりこっち飛ばされると迷惑なのでぶち当ててみたわけですね。
そしたら両方水分身だったようで、水塊となって消えたということだ。
「とりあえずデンキ君と合流できてよかった。背中合わせで…おっととポン」
「テメッ…おぐっ」
「なんで逃げっ…かは…!」
「!?」
「いやもう私が守っとくからしゃがんでてデンキ君」
「え、えっあ、」
「テメッ…ゴハっ」
「ほいほいっと。あ、毒塗ってんなこれ。肌かすってないよね?」
「へ、う、うん!」
そしてデンキ君守って、襲ってきた下忍などを、なるべく静かに倒した。
ちゃんとスピードとかはゆっくり抑えてな。手加減忘れないように。
いやデンキ君置いて加勢に走ってもいいけど、なんか下忍の中にすごい数の水分身出した奴がいてさ、ハオリさんに聞いていた数の倍くらいあるんだよな。
イレギュラーの弊害か?
「コヒュッ…?!」
「うおおらッ…?!ゴブッ」
「YO!SEY!HO!オレ誰だか知ってるかい♪八尾がサビの…っとあかんあかんあかん口に出てた」
「つ…強い…!?」
つまりこんな端っこでも敵に襲われる確率は高いのでね。
デンキ君も弱かないけど、囲まれちゃ流石に危うそうだから、ちゃんと守らな。
あ、鉛分身はモチロン既に普通に加勢しとりますよって。
というか知ってたけどマギレ君と燈夜とミツキの動きが完全に頭おかしいな…。
…あ、見えてますよ。
濃霧くらい瞳術使うまでもなくチャクラ感知で状況判断余裕。
いや、むしろ感知もサブツール。
ほぼ聴覚のみで行動している。
みんなダバダバ足音に武器の音に息遣いにってなうるさいもんよ。
連携ゴミだし。