□18 修学旅行編デンキ誘拐まで[10p]
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かぐや君の秘め事とコンプレックスを打ち明けられてからも雑談は続いた。
というか、かぐや君とマギレ君がね、こいつら普段から結構喋るんだわ意外と。
「――……そうだ。號、いいか」
ってボーっとしてたら急に話題振られた。
「あん?」
「好きに呼べと言った手前示しがつかないんだが…」
「おん」
「クラスで俺だけ姓で呼んでいるのは何か意味があるのか?」
「いや特に。え、気になる?」
「……それなりに」
「マジか。そいつは悪かったな燈夜。もっと早く言ってくれりゃよかったのに」
「早いな切り替えが。俺が言うのもなんだが…」
「號さんてそういうとこありますよね…」
「というか『君』はどうした」
「え?だってイントネーションは違えど仙蟻君と面識あると知った上で、キミに同じ『君』の字を付けて呼ぶのは双方にとって不敬かなと」
「せんぎくん……?」
「今までは良かったのか」
「知る前から付けてたならセーフでしょ」
「なんだそのこだわり」
そこまで話したところで、ドアが開けられた。
廊下に戻っていた監視から情報は貰っているので、振り向かずともわかるが、振り向いておく。
「二人とも、もうすぐプールの開放時間らしいぜ…って、うわっ號?!」
「おお、レンガ君。お邪魔してまーす」
そりゃ国防レンガ君よ。
彼についてはハオリさん曰く『黙ってアニボル[115話・二十五班]を見ろ。かわいいぞ。』だとさ。何を言うとるんやあの人は。
「『うわっ』てなんだ」
「え、いや別に…」
「あー、2人とも私を招くこと言ってなかった系かこれ。そりゃビックリするわ」
「はは…それで、三人で何してたんだ?」
「授業の話と世間話かな。あとは今更だけど彼だけ姓で読んでるの気になったから下の名前で呼ぼうかって」
「な…なるほど?っていやいや、せっかくの船だぞ!?そこでまずすることがこんな窓もない寝室で世間話ってどうなんだ?」
「アハハ!それもそうだね。ま、用事は済んだし私は外でも見てこようかな」
「プールはいいのか?」
「私はいいや。水着持ってなーい」
つって。
「また後でね。三人とも」
「なんか……オレが追い出したみたいだな。ごめん…」
「そんなことないよー」
「そ、そうか…?」
「うん」
手を振ってその部屋から退散した。
そして私は、
「潮風がキモティーー!!!↑↑フゥ↓ウ↑ゥウーーー!!!↑」
夕食の時間になるまで、甲板の風下の物陰とかいう、人目を避けるような場所で海を眺めて過ごしたのだった。
途中で霧出てきたけど気にしなーい。
皆、退屈だとか転んだりしそうとかで甲板に出ていた全員、船内に流れて行ったが。
先の見えない濃霧。
これはこれで味があるってもんだし、見たいものは瞳術を使って見ればいい。
例えば、私の居場所を特定しに来たらしい、背後の奇壊蟲とか。
それに水中の様子とか、
それから、船内の様子…とかね。
「そろそろ戻るか」
聞かせるように私は呟いた。
夕食の時間が近い。