□16 緋色の花つ月編終了まで[10p]
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「こっちだ」
タッタカタッタカ。
鱗のような壁といい、蛇が光球咥えてるランプといい。
そこら中もう蛇の意匠だらけでどんだけ蛇好きなのっていう。
人生の指標の象徴なのはわかるけど、主張が強すぎるわ。迷ったらとりま蛇にしとけ的なやっつけ感ある。
「お…おいサスケお前行きつけの店じゃねんだから…もう少し警戒しろってばよ!」
スッタカタンと。
あ、勘違いしないでくださいね、かなり好きな内装です。
この雰囲気。しつこいのはそれとして罪のない蛇はかっこいいし程よく薄暗くて広すぎず陽キャ過ぎず。
瞳術使うとヤマトのだろう木遁の種みてーのが所々に埋め込まれてて目障りだなってとこだけ気になるけど。
それさえ無ければかなり居心地はいいぞここ。
とかなんとか考えているうちに。
通路の先に、変に開けた空間が見えてくる。
差し掛かったところで、二つの人影が暗がりの奥からやってくる。
髪色は。
片やオレンジ色、片や青み白色。
…はい。それでは皆さん、ご起立ください。
「ったく…ホラな!」
そして、ご斉唱ください。
「…久しぶりだね、サス――」
「よくもこの地上に舞い降りた天使ちゃあああーーーーん!!」
「えァッ!?」
あっよけられた。
誰にでも見切れるスピードだったからいいけど。
ズコンと壁に激突してめり込んでみた。
「え…號…?」
参考1:ひとつ前の世界に居た転生トリップ野郎。
参考2:対・鬼鮫the母さん。
「…こっ……ここは、子供達と遠足に来る様な場所じゃないんだけど」
「ああ^~」
ヒキ気味でもきっちり台詞いえてて水月しゃんエライでちゅね~~^^^
「! 火影か?」
いやマイペースなやっちゃな重吾くん。
皆困惑してるのに君だけ無反応て。スッゲエ。
そんな君の存在が場の動揺を静めるのに一役買ってるんだろうな。
ナイスぅ!
でも断る。
「逢いたかったぜえ!ン水月ぅ!!」
バチコン☆とウィンクと二指敬礼をかましてみれば、すごい迷惑そうな顔で指差してきてサスケに顔向けた三十路越え。
愛嬌カンストか?
「……サスケ。なに、このガキ」
サスケに向いたせいで水月の後頭部が無防備なのたまんねえな。
その可愛い人差し指なに?ETしていい?
「……あの親にしてこの子ありか…」
はてさて母が鬼鮫にとっていた態度を知っているサスケといえば、ため息交じりにそう呟いてこめかみを軽く押さえていた。
チョウチョウちゃんは目が点だし、ナルトはエッ?て顔してるし。
サラダちゃんは私が走り出した時に声上げてたけど、今なんか浮気見たような顔してるし。
そして私は。
「隙ありだハニー☆」
おんぶちゃん目指して水月に飛びかかったりしていた。
当然感付いた水月がまた避けようとするが
「コウの末娘だ」
同時に発されたサスケの言葉に、彼の身体は硬直した。
単純な回避だか水化だかどちらをしようとしていたのかは知らんが、ともかくそれは失敗に終わり。
私は無事に水月の背中にガッシーンと引っ付いたのだった。
「……マジ?」
「マジさ!ハニー!いやスッゲェ体幹してんじゃん……好っっき……お付き――」
とか話してる間になんか掴んでる部位が流動する気配がしたので、接触部にビリッと雷遁を流した。
「――合いを前提に結婚な…!」
絶望と恐怖に染まった目で見られましたウォウウォウたまんねえ!
「オコトワリシマス…」
「うわっ…かわいっ…」
ツッコミする気力もないらしい。
そういう妖怪のようにガッチリしがみ付きながら、チャクラの動きを感じた部位を牽制するように雷遁を軽く感じさせただけで、水月すげえ冷や汗出しはじめててうけるんやが。
可愛い顔で笑うとか言ってたけど、水月の真骨頂は動揺顔だと思うんだよ鬼鮫先輩。
「そもそも硬直した反応からしてまさか私のこと知っていてくれていたなんてなんて光栄なんだハニー!私の片思いだとばかり思っていたのに…君のカワイイ頭髪の奥の頭蓋に詰まった脳に私が居ると思っただけで全身の毛穴が火を噴きそうな――」
楽しくなってきたのでポジションを背中から側面に移動しつ、オーバーなくらい身振り手振りして髪の毛を一房持って見つめたりしたけど。
頑なに目を合わせてくれねえな。
え?振りほどく隙?与えないぞ。
「サスケ…取って…、…コレ……」
「急いでいるんだ。そのままでいろ」
草。
そして、女の子達も。
「うわー…サラダ以上じゃない…?ソッチだと思ってたけど…もしや両刀!?」
「號…」
うん。
サラダちゃん、水月のこと知ってたのなら写真見せたときになんでなにも言わなかったのっていう裏切られた感、感じてますね。
しかも会話から、少なくともサスケと水月は私の親と知り合いだってわかるやりとりしちまってるし。
そして、大蛇丸来てますね。
「随分と楽しそうなことになってるじゃない…水月」
「どこ見て言ってます…!?」
「えっ楽しんでるならそう言ってくれよン水月ゥはてれやさんだなぁ!!」
「!?、わ…若くなってんぞ大蛇丸?」
サスケと仙人感知モード中のナルトは当然ながらとっくに気付いてたようで、大蛇丸の登場に対しては動揺もなく言葉を返していた。
見た目についてはお約束として動揺してたけど。
「私のことだから分かるでしょ…いちいちその辺はつっこまなくていいの君は」
「まあ…そりゃあ」
「シカト!?」
水月もう背景にされててウケるんですけど。
「私は聞いてたさ…子猫ちゃん」
私の渾身のキメ顔も水月に無視されたけど。
ふと視線を感じて大蛇丸の方を見れば、目が合った。
私を見て彼は、ふっと瞳を細めた。
「初めまして。こんなに早いうちから会えるだなんて光栄だわ」
「こちらこそ」
「お父さんにそっくりね」
「嘘おっしゃい」
今の私のどこにマダラ要素あるねん。
いや、嬉しいけど。
「で……そっちの子達は誰かしら?」
大蛇丸はさてと関心をサラダちゃんとチョウチョウちゃんに移し、首を傾げていた。
仕草なんか艶めかしいですね古稀(七十路)おにいさん。
「そんなことより、お前の部下らしき男に子供が命を狙われ妻がさらわれた。何か企んでいるなら今のうちに全て吐け」
サスケは質問を無視して、淡々と要件を発した。
脱線する気はないという強い心。ダイジ。
「私が何かあやしい行動でもしたかしら?外の監視は何の為?」
そしていつぞや母にキレた時みたいにならず、ある程度大人しく待ってくれてたとこも。セイチョウ。
「なら、写輪眼を体中に埋め込みダンゾウと同じ腕を持つあの男は何者だ?奴はどこに居る!?」
ほら、大戦中火影のお話聞く前に割り込んで主導権持ってったときの。
「…………。部屋を変えるわ…ちょっとこっちへいらっしゃい…」
「…え、マジでオレ、このままなの…?」
そうだぞ水月。
「フッ…安心おし、私はこの手を放さないぜ…」
水月の髪わりと固めでかわいい…触り心地良過ぎない感じ素晴らしい…もうずっとスリスリしちゃうぞぉ…。
…私さっきからかわいいしか言えてねえな。それしか言えんのかこの猿ゥ!