□15 緋色の花つ月編途中まで[8p]
ドリーム設定
□登場人物名(25文字)□このブックはドリーム機能を使用しています。
名前を入れると、登場人物に自動変換します。
より楽しく読むために名前を記入して下さい。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
はい、ダイジェスト。
本編知りたかったら本編買うか漫画アプリ落とせって話ですよ。やめろメタるな私。
騒動の後、飯食って待ち合わせの塔まで走ってって感じで。
食事どき私だけ兵糧丸のみだったけど。
そしたらみんななんか分けてくれようとしたので私は慌てて適当な理由付けて断った。
「ちゃんと結界の張られた安全な里の中じゃないと食事できない性質なんです!丸薬とか水じゃないと調子悪くしちゃうんです!」
つって何とか納得してもらった。
峠越えた先の塔すぐ戦闘あるんやからおまいらちゃんと飯食わんとあかんよ。
ナルトのオモシロ見栄嘘とかしっかり聞いた。
そんで誰のどういうとこが親に似ているって話題になった時、チョウチョウちゃんに話題振られた時はどうしようかと思った。
「あー…號は……」
流石にナルトも困ったし。
なにせ私の母コウの存在は厳秘だし父親はマダラだし。
勿論、親権は義父で保護者は兄だが。だからって、マダラを尊敬してると言ったった私の手前、義父の事を父として話を進めていいのかとか色々あるだろな。てか私と義父まったく似てないし。
「アハハ。私はちゃんと自分でわかってますよ七代目。雰囲気とか声の調子とかは母似で、見た目は父似。ですよね」
「あ、ああ!その通りだった気がするってばよ!」
そんな感じで誤魔化せば特に気にされることもなく、サラダちゃんとチョウチョウちゃんは「へー」と流してくれた。
あともう一つ。
チョウチョウちゃんとナルトが話し込んでる時、サラダちゃんの方から寄ってきて、聞いてきた。
「ちょっといい?」
「ん、なになにサラダちゃん!この涼やかな髪型の私に惚れちゃったって!?フッまいったなぁ」
「違・う・わ・よ、馬鹿!」
「やだ照れちゃって」
「あのさ、號って、燈夜と結構仲良かったよね」
「え?ああまあ」
おっと。てっきり『ハァもういい』って去っていくかと思ったらそんなことはなく。
サラダちゃんは例の鷹の写真を出してきた。
「この写真見て欲しいんだけど」
「オウなんてカラフル」
「どこに目え付けてんのよ」
「私はいつでもサラダちゃんに目を付けているぜ、フッ…」
「今朝会った時 本人に聞きそびれちゃったんだけど……この大きい人、目元以外、燈夜にそっくりじゃない?」
「あー……」
「もしかして親戚とかなのかな…。だったら…。…號は何か聞いてない?」
「いや、ぜんぜん」
親戚どころかそれあいつの実父です。
言わないけど。
「そっか…」
「あ、サラダちゃん。あいつの家庭、親の仕事がら かなりの秘密主義だから変に突っ込まない方がいいよ」
「え…そうなの?」
「そうそう。困らせるだけだから」
「……。……そうやって普通にしてたら普通に美人なのに…その髪型だって」
「え!?何何なになに何何なに何なになに!!???私に!惚れちゃったって!?!」
「だっから!そういうところが!全て台無しにしてんのあんたは!!」
「やだ照れちゃって!」
「いや普通に全ッ然ッ照れてないんですけど」
そんな感じで食後出発し、相変わらずチョウチョウちゃんにちょっと劣るくらいのペースで行った。
ナルトは私とサラダちゃんのやり取りに若干面食らっていたがほっとこ。
走り走り走り休憩を挟みつつ、当が目視できる地点までやってきてしばらく。
「もうダメ!休憩しよ!」
ついにチョウチョウちゃんが膝をついた。
ので私もついておく。
「ぐへー私も」
「しょうがねーな…少しだけだってばよ」
「待ち合わせの塔までもう少しだよ!」
「いいからサラダも荷物降ろせ」
「……ハイ…」
つって、
「私…トイレに……」
お手洗いに行くフリして先に行っちゃうんだもんなサラダちゃん。
「あまり遠く行くなよ」
ってすんなり見送るナルト。
しかし。
チョウチョウちゃんや私の息が整っても、全く戻ってこない辺りでやっと違和感を持ち始めたり。
「サラダ随分遅いな…。…まさか!」
つってサラダちゃんが一人で先に行ったことにようやく気付いて、慌てて再出発した。
私はサラダちゃんの置いて行った荷物を拾って、やっぱり最後尾になるよう加減して付いていった。
やっぱりナルトもチョウチョウちゃんの着いてこれるペースに合わせてるみたいで、ピュンとはいかんようだ。
塔まで間も無く。
ってところで私はちょっと速度を上げた。
「えっ、ちょっと號!?はやっ」
「おい待て!?」
「だってサラダちゃんが!」
イレギュラーかつ護衛もなくもし危険なめにあってたら!
みたいなテンションで声を張り上げ終えたときには、すでに二人は遥か後方に遠ざかっていた。
逆にお目当ての塔などは、どんどん近付いてきてもう目と鼻の先だった。
私はそこを開け放つ。
邂逅直後のあの気まずい空気のサスケとサラダちゃんがそこに居た。
チリッと、指先に火花が散る。
その顔に。
ドッと沸いた、驚愕、焦燥、恐怖、怒り、安堵…それらすべてを混ぜ込んで、よくわからなくなったものをさらに泥水で薄めたような感覚が口内を満たすような。
ここは『サラダちゃ――になにさらしとるんじゃワレェ!』と叫ぼうと思っていたころなのに、私は無言でクナイをサスケに投げた。
壁に刺さっていた刀を瞬時に抜いたサスケは、そのままキーンと私のクナイを防いだ。
その金属音に、私は理性を取り戻す。
――指先から数粒の火の粉が散ってしまったほどには、一瞬焦った。
いや、マダラに似てきたとは知っていたが、思った以上に似ている。
顔も立ち姿も雰囲気も。
髪と涙袋つければ見分けつかんかも。
ああ。
サスケのくせに生意気だ。
驚愕は、そこにマダラが居ると思ったから。
焦燥は、まだ私は弱く、娘と堂々主張するに至っていないから。
恐怖は、至らぬ段階でマダラに会ってしまったと思ったから。
怒りは、いやサスケじゃん紛らわしい風体しやがってという気付きから。
安堵は…マダラでなくサスケであったから。
マダラといつ、邂逅するのかわかってさえいればこんなこと思いもしないのに―――。
そう思考している間に。
黒たびの下に刻まれている封印術式から呼び出したものが、ボフンと姿を現す。
重力に従い落ちる前に、その柄をしっかりと掴んだ。
既に私はサスケとの距離を詰めるべく、地を蹴り、片手に掴んでいるそれを振りかざした。
かつて柱間が手にしていたのと同じ形の、超重量級の大剣を。
持っているだけで、途轍もないハンデとなって、手加減せずとも私のレベルを落としてくれる武器を。