□14 緋色の花つ月編開始まで[8p]
ドリーム設定
□登場人物名(25文字)□このブックはドリーム機能を使用しています。
名前を入れると、登場人物に自動変換します。
より楽しく読むために名前を記入して下さい。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
また幾日。
そういえば、随分前からマギレ君が目立ってきた。
「あの…す、スミレさん」
「マギレくん?」
「…その、ぼ、ボクが忍術科に来て、色々な人と話したり、友達もできて……そんなボクになりましたが、改めて思ったんです」
「う、うん…?」
「やっぱりボクは、スミレさんのことが好きです!よ、よかったらその…す、好きなタイプとか、き、聞いても…よろしいでしょうか?」
「はわわ!?え、えっと……好きなタイプ……えっと、ご、ごめん。よくわからないや…」
「あ…そ、そうですか……こちらこそ、すみません。えっと、それなら、スミレさんから見て、もしボクの嫌な所とかがありましたら…いつでも遠慮なく言ってください!その、が、頑張りますから!」
「はわわ…え、えっと。ありがとう…?その、とりあえず顔を上げてマギレくん…!み、みんな見てるから…!」
とある日の休み時間に教室のど真ん中で二度目の告白しでかしてたのもそうだけど。
医療忍術を使えることとか、普通に運動神経もいいし、勉強もできるところとかな。
やっぱシノ先生も医療忍術についてはくっそびっくりしてたけど。
ただ、内股癖付いちゃってるおかげで女子人気はない。骨はハオリが矯正したから普通に動けるはずなんだけど。なおらんなー。
それとも自主的なハンデだったりするのかしら。
何でもいいが。
とりあえず一目置かれる存在にはなっていた。
「組むか?マギレ」
「あ、はい!ありがとうございます、燈夜さん…!」
あと、かぐや君と仲良くしてるところをわりと見かける。
元ぼっち同士気が合うのだろうか?
私とマギレ君は引き続き比較的疎遠中。
最近はマギレ君と駄弁る時間犠牲にして、鉛分身のこと考えてたから。
もちろん最初から、『ハオリから貰った課題新術考えるのに忙しいからしばらく雑談に来ないで』っつってマギレ君にも納得してもらってる。
…新術完成したこと言い忘れてただけで。
「すげー今更だけどマギレ君」
「はい?」
「例のやつ完成してたの言い忘れてたごめん。これからまたよろしく」
「え…完成してたんですか…!?おめでとうございま…す?…ございました?」
「ハハハ!ありがとナス!」
うん、つまり全然まったく仲良し。
……え?ほぼ毎日一緒の裏山行ってハオリと会って、駮の空間で修行してるだろって?
確かにそうだが、裏山までのルートとハオリとの待ち合わせポイントは別にされてるし、修業も互いに離されてやってるからお互い何してるかさっぱりなんですね。
あ、鉛分身といえば。
鵺の世界でミツキ食い止めるために作った鉛分身。あれ実は当時開発中の未完品だったんですよってミツキに言ってなかったな…。
言……わなくていいか。うん。
それより授業で水上歩行を習った。
で、付随するイベントことサラダちゃんの冒険はと言えば。
鉛分身の私が、偶然を装って終始うざったくひっついて、チョウチョウちゃんにやっぱりソッチ系!?って叫ばれたりした。
そしてその荷物を届け終わって解散後は、急流のところで釣りしてたボルトとデンキ君とシカダイ君といのじん君に混ぜてもらって釣りを楽しんだ。
いやはや。
賞賛すべきは我が鉛分身の持続力。
やはり自分で作った術は融通が利くわ…長く苦しんで完成させた甲斐はあったということだ。
再現性、持続性、強度、自在なチャクラ配分、複数パターンある経験共有方法……等々。
木分身にもきっと負けてない……と思うんぞ!!
あ、母の作った特別な分身術こと入魂影分身に勝つのは流石に無理です。はい。
そしてまた日付が変わっていく。
ひまわりちゃんが熱に苦しんでいる日。
ハオリに言われて、夜中に一楽へ。
入店前に瞳術で店内を確認すればナルトとボルトがカウンターで肩を並べていた。
突入しました。
ナルト側に、椅子いっこ空けて座りました。
ナルトと目が合いましたので微笑みと会釈をしてたら店員さんがオーダー取りに来たので
「特性ラーメンとハーフサイズの焼き飯お願いします」
とりあえずオーダーしました。
「その声、號!?」
「あっバレた」
そしてボルトにもバレました。
「號もラーメン屋とか来るんだな」
「まあ、兄さんに許してもらえれば」
「それにしたってこんな時間に、あまり一人で出歩くなよ」
「アハハ、ありがとうボルト君」
「へー。號もボルトの友達だったんだな」
「悪ィかよ!?」
「ハハハ、私もというか、ボルトはクラス皆と友達ですよ」
「そうか、そりゃあよかった。……問題ばっか起こす奴だが今後とも仲良くしてやってくれ」
「ちょっ!恥ずかしいことすんなってばさオヤジ!」
「いや、でもだな……號は故郷の里じゃあ丁度、この里にとってのひまわりと同じ、里長の末娘なわけだし……」
「は?!」
「アハハ、頭あげてくださいナルトさん。こちらこそよそから来た私を忍者学校に迎えてくれてありがとうございます。毎日楽しいですよ」
「……それならよかった」
「おい、聞いてねえってばさ號……今オヤジが言ったことマジなのか?」
「まあ間違いではないけど……いうて学校もないような小規模の里だし、私自身にはなんの力も権限もないよ」
「し、知らなかったってばさ……」
「やーもー忘れて忘れて!気にしないでくれってボルト君!ほんと!」
そんな軽い挨拶を交わしているうちに、ナルトとボルトのラーメンが運ばれてきたり、秋道親子が現れたりした。
チョウジ初見やんけ挨拶できてものすご嬉しかった。
ってしてると私のオーダーも運ばれてきた。
ヒャッハー!ガツガツムシャムシャ!…いや実際にそんな音は立ててないけど。
とりあえず世間話だけしてサヨナラした。
ナルトはきっと私に、母やハオリのことについて話したいのだろうが。
そして私を見極め、父や母のようにならないという確証を得たいのだろうが。
しかしそれは、まだこんな小さく年端のいかない私に対して、このような大衆集う飲食店でするような話では決してない。
流石のナルトもいい地位のいい大人だ。
それくらいの分別はわきまえている。