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そして肝心のヒサキはと言えば、スリザリン生溜りの後ろの隅っこの方で、グリフィンドール溜りからは見えづらい位置にポツンとしている。
ネビル落下はある意味での成長痛ともいえるので放置するとして、どういう感じに振る舞おうか。
とりあえず視線を落として、ささくれ防止用に買っておいたグローブをきゅっとはめていると、こちらに近づく足音が聞こえてきた。
といっても私に向かっているのかわからないので、うつむいたままグローブのはまった手を開閉してみた。
足音はすぐ近くで止まり、私をすっぽりと覆うように影が落とされた。
イイトコの子供達にとってはこの程度取るに足らない光景だったのか、感嘆していたのは数人だったが。
マダム・フーチ先生と獅子寮生を待っている間、私はと言えば蛇寮生溜りの後ろの隅っこの方で、獅子寮溜りからは見えづらい位置にポツンしている。
いやー。学生の時から好きなんだよこのポジ)
何かに混ざるのは大事であるうち、こと人付き合いに関して無理するのはしない。
それより、ネビル落下はある意味での成長痛ともいえるので放置するとして、どういう感じに振る舞おうか。
とりあえず視線を落として、ささくれ防止用に買っておいたグローブをきゅっとはめていると、こちらに近づく足音が聞こえてきた。
といっても私に向かっているのかわからないので、うつむいたままグローブのはまった手を開閉してみた。
足音はすぐ近くで止まり、私をすっぽりと覆うように影が落とされた。
「やっぱり、陽の下で見るといっそう綺麗な髪だな。」
お前かい。
「ありがとうございます。けど黒いストレートの髪がお好きなら、縮毛矯正施した人のがずっと黒くてサラサラで美人も多くて素敵だと思いますよ」
そんな上級生は結構たくさんいる。
「もちろんそちらも捨てがたいけど。質が全然違うんだよ。ライトブラウンの輪郭に縁取られていて、こんなにも柔らかで、しなやかで、自然なカーブは…」
「そうですか。ありがとうございます」
日本に行け。
「うーん。もっと嬉しそうにしてくれないのか?」
「してほしいんですか?」
「できればね。ところで、一人ぼっちで何をしているんだ?仲間外れなら俺が仲良しの友達になってやろうか?」
「そういうわけじゃないので遠慮します。お気遣いありがとうございます。」
「やけに俺にはつれないな」
「そんなことないですよ」
なんて話していると、
「そうだ。こっちが特別なんだ」
すでに接近していたもう一つの足音の正体がしゃべった。
ゴイル単騎じゃん。相方どうしたよ。
なんて見届けているとプライドが傷付けられたのかザビニが乗って軽い口論が起きた。
いうて頭の悪いゴイルが圧倒的劣勢で。
何のあがきか私に髪寄越せとかぬかしてきたんで適当な一束を杖先で切って渡せば、冗談だったらしく大笑いされた。
髪束は吹く風の中捨てられたりした。
解せなーい。
流石に遠巻き女子たちもサイテーって目でゴイル見てるし。
なんて戯れていれば獅子寮が到着した。
獅子寮と蛇寮が元気に睨み合いはじめたところで、さらにマダム・フーチ先生が到着し、スピーディーに授業が始まった。
\\\
飛行訓練の時間がやってきた。
(おそらく体育の時間に該当するのであろう)
結束が強く上級生にアドバイスを貰えることの多いスリザリンは、その言葉に従っていち早く校庭に移動していた。
ヒサキもその10人程度の群れについて行き、共に到着した。
到着するや否や、それを察知したのか偶然かはわからないが、21本の箒がどこからともなく飛んできて、等間隔に並んで着地していった。
それは壮観だった。
魔法世界のイイトコの子供達にとってはこの程度取るに足らない光景だったのか、感嘆していたのは数人だったが。
ヒサキもその一人であり、早く来た甲斐に該当はしないが、早く来てよかったなどと訳の分からない思考をぶら下げていた。
そんな彼女はそのまま特に誰と会話したいわけでもなかったので、スリザリン同級生溜りから10mほど距離を置いた位置までさりげなく離れていた。
(ネビル落下はある意味での成長痛ともいえるので放置するとして、どういう感じに振る舞おうか)
思考とともに視線を落として、手の保護用に買っておいたグローブをきゅっとはめていると、近づく足音が聞こえてきた。
といってもヒサキはこの足音が自分に向かっているのかわからなかったので、顔も上げずにグローブのはまった手を開閉してみた。
ほどなくして足音はヒサキはすぐ近くで止まり、彼女をすっぽりと覆うように影が落とされた。
「やっぱり、陽の下で見るといっそう綺麗な髪だな。」
「ありがとうございます、ザビニ様」
お前かい。と、ヒサキは内心で独り言ちながら笑みを張り付けて顔を上げた。
「とっても嬉しいですけど、黒いストレートの髪というなら、私みたいなのより、染色して縮毛矯正施した人のがずっと黒くてサラサラで美人も多くて素敵だと思いますよ」
実際、そんな上級生は少ないながらも居る。
しかしザビニは肩をすくめて首を横に振った。
「もちろんそちらも捨てがたいけど。質が全然違うんだよ。光の下で輝くブラウンの輪郭に縁取られて、柔らかで、しなやかで、自然なカーブは」
「ありがとうございます。これがお好きなら、いつか日本に行ってみるといいかもですね」
「うーん。もっと嬉しそうにしてくれないのか?」
「してほしいんですか?」
「できればね。ところで、一人ぼっちで何をしているんだ?仲間外れなら俺が仲良しの友達になってやろうか?」
「そういうわけじゃないので気を使わなくても大丈夫ですよ。お気遣いありがとうございます。」
「思ったよりつれないな」
「そんなことありませんよ」
などと話していると、ヒサキは、背後から新しく近づいてきていた足音が止まったことに気付いた。
「そうだ。こっちが特別なんだ」
その足音の正体が喋った。
「こんにちは、グレッグ様」
ヒサキは笑顔で振り返った。
(ゴイル単騎じゃん。相方どうしたよ。)
相変わらず冷め切った腹でヒサキは好意的な言葉と声色を発した。
ゴイルは、これ見よがしにふんぞり返って「うん」と返した。
「どうせ脅してるだけだろ」
自分よりもゴイルに愛想良くされたことにプライドが傷付けられたのか、ザビニが軽く非難した。
ヒサキは朗らかに否定したが、悪口を言われたのだと察知したゴイルは見事に機嫌を損ねたようだった。
ゴイルは大きな腕をブンと振り上げて威嚇した。
ザビニは素手なんて野蛮だなんだ言って、ゴイルはさらにその言葉に乗った。
口喧嘩が起きた。
頭の悪いゴイルが圧倒的劣勢だった。
ヒサキは飛び火しない程度にゆるく宥めるような合いの手を入れてみたが、そうしたらゴイルが、何のあがきかヒサキに髪を寄越せと言った。
歯向かう気分でもなかったヒサキはすぐに魔法で杖先へ刃を出し、適当な一束を切って渡した。
ゴイルは渡された髪束を見せびらかすように、吹く風の中に捨てて、冗談だと言って大笑いした。
(あらー。お前の気に入りをぞんざいに好きにできるんだぞって誇示かしら)
ヒサキは場を流すように「えーもー本気にしちゃいましたよー」といって全く不快感を感じさせることなく一緒になって笑った。
魔法の世界でたかが髪の一束ふぜいと、ヒサキは気にも留めなかった。
むしろ痛みや不調の伴わない、形に残る辱めの跡など好都合でしかないとさえ思っていた。
(後で鏡見て不格好なら髪を伸ばす魔法をクィレルかハーマイオニーあたりを頼りにしてみて好感度上げに使えるか。はー同情ポインツありがてえゴイル天使か)
そんなヒサキの様子に、ザビニや、遠巻きに見ていた数名は何か言いたげにした。
もちろんヒサキは察知していたが、これ以上事を荒立てるのは嫌だった。
「あっ、グリフィンドール」
だから、このタイミングで到着した獅子寮に感謝しつつ指を差した。
単純なもので、たったその一言で蛇寮一同は外敵を前にし一個団体のように集まって、獅子寮を睨み付けたり嘲笑したりし始めた。
(互いが互いを威を借り合い、まるでスイミーのようだ)
どさくさに紛れたヒサキは、ポツンと離れた場所でしげしげとその様子を見つめていた。
そうして獅子寮と蛇寮が元気に睨み合いはじめたところで、さらにマダム・フーチ先生が到着し、スピーディーに授業が始まった。
ハリーやロン、ハーマイオニー、ネビルとシェーマスなどとそれぞれ目が合ったが、ヒサキは均一に笑顔を振りまいた。