□12 日常から抜粋した非日常
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夕食前にやって来たのは、ようやく聞き付けたらしいグリフィンドール連中だった。
やって来たのは、ハリーとネビル、ジョージとリーだった。
ロンとハーマイオニーはそこまでヒサキと仲が良いわけでもないと気が進まなかったらしいのと、フレッドは仕掛け中らしかった。
こちらも詳細は聞いていないのか、ただ気遣いの言葉を吐いてきたのでヒサキは再び笑顔で障り無く対応した。
ただ、わりと遠慮ない声量だったため、早々にマダム・ポンフリーに注意され退室させられていたが。
リーがさりげなく百味ビーンズをサイドテーブルに置いていった。
ヒサキはそろそろ疲れながら、現状の好感度がそれなりに明らかになったことに対してはもうけたなと思いながら、夕食として出された病人食を食べた。
倦怠感と寒気と頭の重さは抜けないが、息苦しさと痛みは大分ひいていた。
§
夕食後にドラコがクラッブゴイルと共に再びやって来たことに関しては、暇人かよと心の中で突っ込んだ。
が、今日やった授業の内容を詳しく教えてくれた事には感謝した。
しかしまだ鈍くぼうっとしがちな思考は、気付けばドラコの解説を聞き流してしまうから、正直にその事を伝え、治ったらまた聞かせてほしいと頼んだ。
その間クラッブとゴイルは、後ろでヒサキのサイドテーブルに置かれたままの百味ビーンズを勝手に開けてつまんでいた。
何でと聞かれればそこにあったからと本気で言いそうなほど当たり前な顔で。
昼休みの時はなかったのに誰が、とかそういう発想には至らなかったらしく、なにも聞かれなかったしドラコも授業の内容を伝えるのに夢中で背後の様子には気付いていないようだった。
それを食べる予定もなかったので、ヒサキは特に何も言わず、百味ビーンズを処理させた。
ドラコとも話し終え、彼等が退室するのを最後にして、今日の面会時間は終了した。
ただ、時間を過ぎて少ししてクィレルが来たことには驚いたが。
教師だからと短時間の条件で特別に入れてもらえたらしい。
「か、可哀想に……は、は、はやく元気になってくださいね」
「ありがとうございます。先生が来てくれたから元気出ました、おかげですぐによくなると思います」
などと一言二言あたり障り無い会話をしただけでクィレルは退室したため、彼が原因がほぼ心労である事を知っているかはわからなかった。
今日の面会はほんとのほんとにそれで最後だった。
たくさんのお見舞いは、作品ファンとして、大いに満足だった。
が、病人としては、正直うんざりだった。
曇った思考により、己の条件反射に頼りきりに言葉を発していたためか、結局今日誰と何を話したか思い返すには、かなりの苦労を要した。