□5 組み分け(今回のみページ数1枚)
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夜の険しくて狭い小道、冷たい空気と暗闇、足元を辛うじて照らす上空のランプ。
うっそうと生い茂る木々は、ランプの光に浅く照らされるだけで、張り付けた様な闇の幕を張っていた。
素晴らしい。これが見たかった。
そんなわけで、
威圧的かつ神秘的な夜闇と自然の組み合わせを堪能しているうちに、
人間なんてどうでもよくなっていった。
ボートには、顔も知らん子たちと一緒に乗った。
自然、泉、建造物、人工物。
人の塊の一番外側の一番最後尾を陣取って、私はひたすら生物ではないものの美しさに見とれた。
話なんか右に左に。控室も端っこの方で扉や壁や天井ばかり見ていた。
ゴーストも美しかった。まあ、だれの目にも止まらなかったから、誰も目に留めなかった。
気が付いたら組み分けが始まっていたし、
「ヒカサキ・ヒサキ!」
気が付いたら呼ばれていた。
とりあえず不審者には見えないよう姿勢を正して椅子の元まで歩き、綺麗な動作を心掛けて座った。
帽子は、私の頭に触れるか否かのところで「ハッフ…」と言いかけて止まった。
は?
とか思っていれば耳の中から低い声が、繋げるように語り掛けてきた。
「いや、待てよ。その前に、そうか、君は自分を知りたいという欲が高いのか。教えてあげよう。
君には勇気がない。
君は広く学ぶことが得意ではない。
君が苦労と思ったら、それを見せびらかして逃れようとする。
君には目的を果たす覚悟もなく、壁が現れれば、たとえ抜け道を見付けたとしても、痛みや困難を伴うとわかれば諦める」
ぼろくそで笑う。
「行くべきは、ハッフルパフか、スリザリンのようだ。
君はとにかく自分本意で狡猾。演じることがうまい。必要なら自分の心さえも騙してしまう。鋭敏で自己防衛力が高く、放っておいても安心。臨機のスリザリン。
だが差別なく、何者にも共感し、公平。比較を好むが、争いと痛みを嫌う。許すことに抵抗がない。根に持たず、寛容なハッフルパフ。
さてさて……、スリザリンは成果主義で閉鎖的、ハッフルパフは寛容で友好的。
まるで真逆の寮だが……どちらもふさわしい」
ハッフルパフっていいかけませんでしたかね。
「そうするつもりだったが、しかし、選択するのは君だ。それで決まる。」
いや一度言いかけた帽子くんの面子もあるし、
ハッフルパフになってって言われたし、
ああそうさスリザリンにつきまとうハッフルパフにおれはなる!
ていうか平和でトラブルや苦労すくめなほうが良いです!
「スリザリン!!」
ちょwww
なんwwwでwww
おうスリザリンの拍手しけてんなもっと歓迎しろ。
しかし決まったもんは仕方ない。
帽子を脱ぎテーブルにつけども誰も話しかけてこなかった。
それをいいことに、帽子が私の寮の名を口にする直前に、つまり私に向けて最後にくれた言葉を反芻していた。
「理由のない優柔不断からなってしまった中立という立場の痛みと居心地を、今のうちに知っておきなさい。それに泣かされ、死ねぬ己を殺し続ける余生を送る前にね」そう言っていた。
もし私がハッフルパフに行ったとして、傷心する未来が待ちうけていたとでも?
スリザリンは同胞愛と自己防衛と臨機の場だから、とっさの選択肢を学んだり身を守るすべがとても身に付くのだろうが……。
ツギハギでボロボロの帽子は、もう違う人の頭に乗っている。
きっとその低い声をその子にも聴かせているのだろう。
二度と聞くこともないだろう、その声を。