□3 買い出し
ドリーム設定
ドリーム設定□このブックはドリーム機能を使用しています。
名前を入れると、登場人物に自動変換します。
より楽しく読むために名前を記入して下さい。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どうすりゃええねん。
誰か助けてくんねーかなーと不安な表情を作り、両手をやり場なく漂わせて挙動不審に困ってますオーラを出してみた。
ふと最初にスネイプが歩いてきた方向…カウンターの方を見れば、この酒場のバーテンダーらしき人と目が合った。
ハゲていて、…歯の抜けたクルミの様な顔かってのは私にはわからんが、とにかくそのおじいさんは微笑んで私を手招いた。
おうおう。
やることが全く分からなかった状態から抜け出せたことにとりあえず安堵。
その安堵を伝えるように胸に手を当てる仕草をしつつ、ほっとした笑顔でおじいさんの正面へと歩いた。
「ごきげんよう、おじいさん」
「ごきげんよう、お嬢さん」
バーテンダーのおじいさんの手元には、スネイプから受け取ったのだろう巾着と、四つ折りのあとが付いた紙があった。
「ハグリッドと待ち合わせだって?」
「はい、そうです」
「どうぞ座って」
「失礼します」
促されるまま今の私には高い椅子によっこらせ。
視線の置き所に困り、とりあえずおじいさんに笑顔振りまいて巾着とかに目を向けた。
「なにか飲むかね?」
「申し訳ありません。お金持ってないです」
申し訳なさそうに肩をすぼめて見上げたところ、おじいさんは目を丸くして「おお、そうだった」となにか思い出したように手元の紙と巾着を掴んで、店の奥に行ってしまった。
§
しばらく――といっても5分も経ってないだろうが――待っていれば、バーテンダーは帰ってきた。
巾着が大きくなっている。
「君のものだ」
片手で受け取った布袋はずっしりとしっ…重ッッ重いッとっさに空いていた手で底を支え持った。
5~6kgないかこれ!
巾着に浮き出た形から…金属製の円柱がぎっしりいくつも入っているようだった。
「え、ええと…」
「そしてこれを読む」
「あ、はい」
続いて二つ折りの手紙を渡された。
開いてみれば、ダンブルドアからの手紙だった。
この手紙を手に取っているということは、ホグワーツへの入学を選択したのだね。
という一文が目に入る。
要約すると
・ハグリッドが来たら、巾着に入ってる、二つ折りの手紙を渡せば買い物に付き合ってくれるはず。
・昨日のうちに既に私のお金は降ろして漏れ鍋に預けた。
・このお金で買い物をすると良い。
・また、このお金は今日から卒業までの私のお小遣いとなるから自由に、でも計画的に使うこと。
・巾着に入っているのは紙巻の棒金が20本。
計1000ガリオン、つまり約100万円相当がこの巾着に入っている
という。
オオィ!オモォイ!!不用心ンン!!
つーと…うーんと……1000だろ、7年で84ヶ月だろ、今日結構買い物するとして……たとえば今日の買い物160ガリオンまでに納めればひと月10ガリオンって感じ…いや日用品とかまだ使うだろ、じゃあ320ガリオン使って月5ガリオンか…(どんぶり勘定)
って感じで手紙を読んでいたらバーテンダーが水を手元に置いてくれた。
えっ注文してないんだけど。って感じで顔を上げたら、
「ミネラルウォーターじゃないよ。煮沸しただけの水道水だからタダ。
他のがいいなら飲まなくてもいいさ。ジュースや紅茶を注文してくれればこっちは全然構わない」
という。
や、やさしい…。でも外国の水道水こわっ…いや、魔法界だから綺麗なのか?万一腹壊しても一瞬で治せそうではあるが。
「ありがとうございます。いただきます。
あっ、そういえば、」
「どうか?」
「ハグリッドさん、今日すでに漏れ鍋に来たりとか…してましたか?」
「ああ、ついさっき一度来たとも。……とある、凄い人と一緒にね」
あっマジか。クィレル先生居ないしハリー通過済みか。
「あっ、そうだったんですね。じゃあもう少し待ちそうか…」
その凄い人が一体誰なのか聞いて欲しそうなところすまんが考える仕草でスルーします。
つまり銀行行ったあとまっすぐ漏れ鍋来るから間もなく来るぞ。
そしたら水貰っちゃったし何も頼まないのも悪いな。
いつでもすぐ出発できるよう、いざとなれば一気に飲み干せる冷たいものでも頼むか。
「すみません、紅茶を一つお願いします」
「え?ああ…温かいもの?それとも冷たい?」
「冷たい方で」
「オーケー」
バーテンダーは話足りなそうに頷いて、キッチンスペースへと歩いていった。
また手紙に目を落としつつ水道水を飲むと…オアァ!流石イギリス水道水!硬水ダァ!!