□2 森スタートからの待遇決め
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ダンブルドアはぽかんと言葉を忘れた様な顔をしていた。
そうだよダンブルドアを意識して同性婚が普通みたいな素振りしてまーすいえーい。
「いたあい!パパぁー!パパがぶったぁ~!!おふっ」
頭をガッと掴まれてグンッと前のめりに押された。
「Ms.ヒカサキ?」
あと腕力あるなぁぎりぎりと力入れてくるいたたたた
「あ゛あ゛あ゛あ゛イダダダダすみませんでした調子乗りましたふざけましたもうしません」
「まあ、その辺で勘弁してやりなさい」
「……」
開放された。
「おーいてて…申し訳ありませんでしたスネイプ様…、アルバスパパも…」
「2度とするな」
「わしは気にせんよ。パパ二人で両親というのには少し驚いたがの」
「え?…あ。あっ、すみません!
あっそうだ、今ってまだ20世紀…ごめんなさい!同性婚が認められたのって21世紀初年からだってこと、すっかり…!」
「同性婚…?」
「……未来では、同性結婚が認められておるのか?」
「はい。私が生きていた時代にはほとんどの国で合法化されてます」
「ほう…」
「セクシャルマイノリティーに寛容な時代になりつつある時代ですね。
まだ異端視する声はありますが、でも今は異端視する声の方が普通なんですよね。
不快な想いをさせてしまって申し訳ありません」
「……いやいや。そういう時代の生まれなら仕方あるまい。
わしもスネイプ先生も気にせんよ」
ほんとぉ?
スネイプだいぶ顔しかめてますけど。
「本当?ごめんね、優しいパパでよかった、ありがとう!」
ダンブルドアは少し違う微笑み方をして、まるで存在を確かめるような手付きで私の頭を撫でた。
まあ、愛に重きを置く癖に、恋したことが最大の悲劇の幕開けになったダンブルドアだもんよぉ。
思うことあるんだろうさ?狙いましたとも。
やばい思い通り面白い。
思案していたところでダンブルドアは深く息を吐きながら、私を撫でる手を下ろした。
「さあ。これが最後の質問じゃ、ヒサキ」
「はいー」
「魔法界で暮らす場合、君には、ホグワーツに居てもらうことになる」
「わかりました」
「そこでふたつ、選択肢がある」
「はい」
「ひとつめ、管理人Mr.フィルチの助手として、このホグワーツの職員となる道。
これなら右も左もわからない君を安全なホグワーツに住まわせることができるし、君の努力次第で次期管理人としてそのまま職とすることができるかもしれん。
わしの姓を堂々と名乗れる立場でもあるしの。
ふたつめ、このホグワーツの生徒として入学し、魔法使いとして学ぶ道。
これなら君は学友などを通して魔法界や魔法を知り、将来は立派な魔法使いとして自分の力で生きることができる。君と同じ魔法の事なんて知りもしなかったマグル出身の生徒だってたくさんいる。
ただしこの場合、君が健やかに学べるよう、旧姓を名乗ってもらいたい。校長の娘などという肩書なんて羨望とプレッシャーの的じゃ。
それから、夏休みの間は原則として生徒は学校に残ることが出来ない。この学校の外で生活してもらう。支援や場所の用意はできる限りさせてもらうがね。
さてどうする?」
「パパのお家はだめなんですか?」
「ダメじゃ。
今日は偶々入学手続きなどの関係で学校に来ておるが、基本的にわしは休暇中いろんな場所を飛び回ってせわしない。
実家にも全く帰らんし、一緒に連れて行くにしたって危険な場所が多く、構ってもやれない…」
「なるほど。それだったら何処か宿でも手配した方がパパも安心できますよね」
「すまんが、そういうことじゃ」
「うーんなるほど、どうしようかな」
まあ、7年間以上生きるなら前者だけども。
管理人として職務を学びイタズラ追いかけ回して後始末して過ごすというのも魅力的だが、色々教えてもらったとしても、私は後釜にはなれない。
フィルチも結構好きだし仲良くなれる自信がある。
が、結局色々教えてもらえたとしても私は死ぬ。それは申し訳ない。
後者について。
キャラクターと仲良くはしたいが、別に物語を変えたいわけでも、恋仲になりたいキャラクターが居るわけでもない。
目の前に居る二人の命だって、失うからこそ輝いているのだ。救う気などさらさらない。
でも魔法学んで使って、強大にあるという魔力に酔いしれて、物語を観戦して優越感と共に称賛し、後悔なく死ぬのは悪くないのではないか。
「入学させてください。……ダンブルドア校長先生」
「決まりじゃな」
さあ、楽しく健やかに生きようではないか。
卒業まで。