□ いっしょ
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主人公
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「これから、よろしくお願いします。」
そう言って微笑めば、数秒の間の後、
シフの全員が私に跪いた。
うおびっくりした。
「ありがとう、ハゼ」
モーゼスが呟く。
「ありがとう…」
周囲の面々も。
その後も少し話をした。
自己紹介なり、今後どうするか等。
結果として。
引き続き赤い盾との接触を目指すことにした。
私が提案したことだが、
……庇護を受けたいというのが理由だ。
私は人間で、人間が生きるためには衣食住…もっというと金が必要だ。
前の生でルルゥの治療ができるほどの技術と財力があり、血の配給も受けることができるのであれば。
赤い盾を頼るほかないだろう。
渋られた際には研究材料として私の血を提供することを伝えれば良いと提案した。
さすがに私一人で10人の飢えを癒す程の血を流し続けることは出来ない。
了承は得られた。
結局人間に飼われるしかないのか、とカルマンが呟いていたが、納得はしているようだった、
というわけでまずは、
赤い盾の頭と接触する。
事情を説明し、庇護を乞う方向で決まった。
そこでモーゼスから意見が出た。
「二手に分かれないか?」
と。
カルマンが「どういうことだ」と問えば、モーゼスは私を一瞥した。
「赤い盾と接触するチームと、ここに留まりハゼを守るチームとだ。」
「分かれる必要性は?」
「それは…」
「私が荷物だからですよね。わかりますよ」
言い淀みかけたので気にすんなの意を込めて横槍を突っ込んだ。
驚いたような視線を受けたりしたが、やがてモーゼスは頷いた。
「皆、人間の生理現象と脆弱さは学んだはずだ。
ハゼを連れながらだと、思うように動けなくなるのは明白だ」
「それならば置いていく方がいい、か」
「ああ。」
「で…どう分けるつもりだ?」
ダーズが聞いた。
とりあえずその案が可決された雰囲気のようだ。
モーゼスが問いに答える。
「前の生でソーンの発生が遅かった僕とルルゥ、グドリフ、ダーズ……それから円滑に探し出すためイレーヌを連れて行く」
モーゼスの采配にすかさずカルマンが声を上げた。
「待てモーゼス。なぜ俺を外す?イレーヌが行くなら俺も行くのが道理だろう!」
「君は交渉には向かない。」
「納得できない!それに、イレーヌはソーンの発生が早くはないにせよ…遅くはなかったはすだ!」
「イレーヌには出発前にハゼの血を飲んでもらう」
「しかしだな……ッ!!」
「兄さん、心配してくれているのね」
渋ったカルマンを見かねて、ついにイレーヌが発した。
「でも、私を信じて欲しい。
それに、長く生きた一人くらいは残ってくれないと、みんな不安だわ」
「イレーヌ…」
「兄さん。お願いよ」
「……わかったよ、イレーヌ」
カルマンはイレーヌを一度抱きしめ、すぐに解放するとモーゼスの方を向いた。
モーゼスもそれに応じるようにカルマンへと向いた。
「すまないカルマン、君にはいつも心配ばかりかける」
「モーゼス。イレーヌと、他の奴らも…頼む」
「ああ。
君こそ、ハゼと、仲間を頼む」
「もちろんだ」
彼らにとって、生死に直結する問題だ。
必死になりもするだろう。
傍に居たルルゥの小さな頭を撫でれば、大きな目が無邪気に見上げてくる。
RBGにおいて赤にも青にも寄らない緑色の瞳。
これも綺麗だ。
飲み込んだ炭酸水が、乾いた喉を刺激した。