イヤイヤ期のまきちゃん
おやおや、あっという間に小さなC1が出来てしまいました。さっきまであまーい香りが漂っていた口内は、歯垢の芳醇な、ニンゲン
にとってはかなりの悪臭が口内でふわりと香ります。私が出した雑菌は、さらに歯垢を分厚く硬くしようと奮闘しています。歯全体に歯垢が、つまり雑菌が漂い、まきちゃんの歯を虫歯にしていきます。じゅくりじゅくりと、私程ではないにしろ、ゆっくり、ゆっっくり、融かしていきます。
さて、私ももっと虫歯を進めようとすると、おや、私の武器が散って、体がとても重く重くなってしまいました。宿主が起床したようですね。私達虫歯菌は、宿主が起きている間は基本虫歯を進行させることはできません。雑菌に任せるほかないですね。私は、宿主が起床する瞬間は嫌いです。私達は口腔内の支配者だと言うのに、所詮日照りによる起床には勝てない負け犬だと言うことを突きつけられているような気がしてきて、さて、そんなことはおいておいて、まきちゃんは、起きたばかりでふわぁ、とあくびをします。ですが、お口の中は歯垢でいっぱい。まきちゃんのネトネトした歯垢が、大きく口を開いたことで糸引きます。
「んー、幼稚園いかなきゃ……朝ごはん……」
「おかあさん、おはよー。あさごはんー。」
「はいはい、もう用意してあるわよ。」
今日のまきちゃんの朝ごはんは、目玉焼きに、トマト、お味噌汁と……おやつのチョコレートに飲み物のあまーいジュース。フフ。これはまた、私も大好きなメニューではありませんか。
「やったぁ。チョコレートだぁ。いただきます。」
フフ。気が合いますねぇまきさん。私も、貴女と同じであまーいものがだぁーいすきなんですよ?そして、貴女のようなニンゲンも
「わたし、やさいきらい!やだ!」
「すききらいばかりしちゃ大きくなれないわよー?」
「やーだ!」
おやおや、まきちゃんはトマトと、お味噌汁に入っている玉ねぎを食べないようです。悪い子さんですねぇ。好き嫌いをしては、体も弱ってしまいますよ?……そして、柔らかいものを食べ続ければ、歯が弱くなってしまいます。本当は一生チョコレートでも良いんですよ?
「やだ!ごちそうさまぁ。それじゃあ幼稚園いってくる。」
おやおや、まきちゃんの歯は、チョコレートだらけで、くさぁい歯垢だらけだと言うのに、歯も磨かずに幼稚園までいってしまいました。さて、まきちゃんの幼稚園は家のすぐ隣。まきちゃんは友達のゆりちゃんと会います。
「おはよぉ、ゆりちゃん。」
「おはよ……う、まきちゃんのお口、くさぁい。へんなにおいするー。やだ。」
「え?なんで……まきのお口へんなにおいしないもん!ゆりちゃんのばか!」
大口を開けて言いますが、お口を開ければ、その度に、まきちゃんの歯垢は糸を引きます。そう、ねっとりと。歯垢だらけのお口は、それはそれはニンゲンにとっては悪臭でしかないはずです。
「えー?まきちゃんのお口へんなにおいするもーん。ちかづかないでよぉ。へんなにおいやだ!」
おやおや、歯磨きをしないと、大切なおともだちまでいなくなっちゃうんですねぇ。可哀想に。まぁ、私にとっては大歓迎ですが。まきちゃんは幼稚園の皆から、とってもお口がくさいから、あそんでもらえません。仕方がないので一人で遊びます。そして、それに近づく一人。ミクちゃんです。
「ねえねえまきちゃん。これ食べる?あめちゃんにキャラメル。食べる?美味しいよ?」
「えっ?ようちえんにおかしもってきちゃだめなんじゃ?」
「でも甘いよ?美味しいよ?とっても美味しいよ?食べないの?食べようよ!ねーねー、食べようよ!」
「え、じゃ、じゃあ……たべる……」
おやおや、幼稚園の約束を破ってお菓子をぱくり。まきちゃんはとってもとっても悪い子ですねぇ。フフフ。これは、お仕置きが必要ですねぇ?……何故ミクちゃんはまきちゃんのくさぁいくさぁいお口に何にも言わないのか?……それは、私達の仲間だからです。ニンゲンに化け、虫歯が出来やすい環境に誘導する仲間です。おっと、お口の中に飴玉がころり、と転がってきました。ころころ、ころころとお口の中を行き来します。飴玉がお口の中を行き来する度に、ねとり、ねとりと飴の跡を引いていきます。それは歯にしっかりと付着し、なかなかとれません。飴玉は、砂糖の塊です。砂糖の塊が今、お口の中を転がっています。夜を想像すると、もうたまりません。私の黒いしっぽがぴくり。と反応します。そして今日もまきちゃんはおやつを食べ、家に帰り、いつの間にかもう夜です。やはり歯磨きなんてせず、ぐっすり眠りについてしまいます
にとってはかなりの悪臭が口内でふわりと香ります。私が出した雑菌は、さらに歯垢を分厚く硬くしようと奮闘しています。歯全体に歯垢が、つまり雑菌が漂い、まきちゃんの歯を虫歯にしていきます。じゅくりじゅくりと、私程ではないにしろ、ゆっくり、ゆっっくり、融かしていきます。
さて、私ももっと虫歯を進めようとすると、おや、私の武器が散って、体がとても重く重くなってしまいました。宿主が起床したようですね。私達虫歯菌は、宿主が起きている間は基本虫歯を進行させることはできません。雑菌に任せるほかないですね。私は、宿主が起床する瞬間は嫌いです。私達は口腔内の支配者だと言うのに、所詮日照りによる起床には勝てない負け犬だと言うことを突きつけられているような気がしてきて、さて、そんなことはおいておいて、まきちゃんは、起きたばかりでふわぁ、とあくびをします。ですが、お口の中は歯垢でいっぱい。まきちゃんのネトネトした歯垢が、大きく口を開いたことで糸引きます。
「んー、幼稚園いかなきゃ……朝ごはん……」
「おかあさん、おはよー。あさごはんー。」
「はいはい、もう用意してあるわよ。」
今日のまきちゃんの朝ごはんは、目玉焼きに、トマト、お味噌汁と……おやつのチョコレートに飲み物のあまーいジュース。フフ。これはまた、私も大好きなメニューではありませんか。
「やったぁ。チョコレートだぁ。いただきます。」
フフ。気が合いますねぇまきさん。私も、貴女と同じであまーいものがだぁーいすきなんですよ?そして、貴女のようなニンゲンも
「わたし、やさいきらい!やだ!」
「すききらいばかりしちゃ大きくなれないわよー?」
「やーだ!」
おやおや、まきちゃんはトマトと、お味噌汁に入っている玉ねぎを食べないようです。悪い子さんですねぇ。好き嫌いをしては、体も弱ってしまいますよ?……そして、柔らかいものを食べ続ければ、歯が弱くなってしまいます。本当は一生チョコレートでも良いんですよ?
「やだ!ごちそうさまぁ。それじゃあ幼稚園いってくる。」
おやおや、まきちゃんの歯は、チョコレートだらけで、くさぁい歯垢だらけだと言うのに、歯も磨かずに幼稚園までいってしまいました。さて、まきちゃんの幼稚園は家のすぐ隣。まきちゃんは友達のゆりちゃんと会います。
「おはよぉ、ゆりちゃん。」
「おはよ……う、まきちゃんのお口、くさぁい。へんなにおいするー。やだ。」
「え?なんで……まきのお口へんなにおいしないもん!ゆりちゃんのばか!」
大口を開けて言いますが、お口を開ければ、その度に、まきちゃんの歯垢は糸を引きます。そう、ねっとりと。歯垢だらけのお口は、それはそれはニンゲンにとっては悪臭でしかないはずです。
「えー?まきちゃんのお口へんなにおいするもーん。ちかづかないでよぉ。へんなにおいやだ!」
おやおや、歯磨きをしないと、大切なおともだちまでいなくなっちゃうんですねぇ。可哀想に。まぁ、私にとっては大歓迎ですが。まきちゃんは幼稚園の皆から、とってもお口がくさいから、あそんでもらえません。仕方がないので一人で遊びます。そして、それに近づく一人。ミクちゃんです。
「ねえねえまきちゃん。これ食べる?あめちゃんにキャラメル。食べる?美味しいよ?」
「えっ?ようちえんにおかしもってきちゃだめなんじゃ?」
「でも甘いよ?美味しいよ?とっても美味しいよ?食べないの?食べようよ!ねーねー、食べようよ!」
「え、じゃ、じゃあ……たべる……」
おやおや、幼稚園の約束を破ってお菓子をぱくり。まきちゃんはとってもとっても悪い子ですねぇ。フフフ。これは、お仕置きが必要ですねぇ?……何故ミクちゃんはまきちゃんのくさぁいくさぁいお口に何にも言わないのか?……それは、私達の仲間だからです。ニンゲンに化け、虫歯が出来やすい環境に誘導する仲間です。おっと、お口の中に飴玉がころり、と転がってきました。ころころ、ころころとお口の中を行き来します。飴玉がお口の中を行き来する度に、ねとり、ねとりと飴の跡を引いていきます。それは歯にしっかりと付着し、なかなかとれません。飴玉は、砂糖の塊です。砂糖の塊が今、お口の中を転がっています。夜を想像すると、もうたまりません。私の黒いしっぽがぴくり。と反応します。そして今日もまきちゃんはおやつを食べ、家に帰り、いつの間にかもう夜です。やはり歯磨きなんてせず、ぐっすり眠りについてしまいます
2/2ページ