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結局、歩いてすぐの近所の甘味処に連れて行かれた。
若い衆は目の前のことに集中していて、「二人で行ってくれば」と冷たくあしらわれました。
…アレ?コレもしかして私たち厄介払いされた?
と思った私とは裏腹に銀さんは子どもみたいに私の手を引いて、「パフェ! パフェ!」ってはしゃいでいた。
そんな彼の姿にも胸が高鳴る私は、この思いを胸に秘めてはや一年。
もう一年が過ぎてしまった。
そろそろ進展を望んでるけど、勇気が出ない。
そんな私の思いなど露知らず、想い人はでっかいイチゴパフェを注文。
私は大人っぽく抹茶あんみつ。
銀さんがスプーンでイチゴをパクッと食べて、
「うん、うめェ。お前も食ってみろよ。甘ェぞ」
そう言って自分のパフェからイチゴをすくって、私の口元に持ってくる。
「え、ちょ、銀さん!?」
「ほら、恥ずかしがってんなよ。
あーんしてやるから食え」
ニヤニヤしながら本当に「あーん」としてくるではないか。
私はというともう心臓バクバクで、テンパってしまう。
口をパクパク開けていたら、そこにイチゴパフェを無理やりねじ込まれてしまった。
条件反射的にモグモグとすると、口の中に甘みが広がった。
「どうよ? 俺の愛情たっぷりイチゴだろ?」
…はい? 愛情? 急に何言ってんのこの人!?
てか、間接キスじゃん、バカ!
からかわれてるのはわかるのにこれまた反射的に顔が熱くなって、
思わず「バ、バカ! そういうのやめてよ!」って叫んだら、銀さんはケラケラ笑う。
「照れんなよ。お前が可愛いからついな」
そう言いながら私の頭をポンポンって撫でてくる。
…もう、反則すぎる。
何も言えなくなって顔から湯気が出そうな私は、黙り込むしかなかった。
平気でこんなことを言うもんだから、自惚れてしまいそうになるのは許してほしい。
その後銀さんはパフェ食べながら「次はチョコパフェな!」とか言ってるけど、ふと真顔になった。
「なあ、青葉。
お前、今年も
ちょっとだけ真剣な目で聞いてくる。
いつもと違う様子に少し背筋を伸ばす。
でも私にはなんの迷いもない。
「え、うん…いるよ? どこにも行かない」
私がそう答えると、銀さんはふっと笑って、
「そーか、よかった。
お前いねェと…なんか、甘いもの食っても味気ねェんだよなー」
とボソッと呟いた。
…え、なにそれ、めっちゃドキッとするんだけど!?
え?いやいや。
銀さんってこんなこと言う人だっけ!?
「銀さん…どうしたの?酔ってる?」
「あ?まーそうだな。お前に酔ってr」ビシャ!
「あっ!」
なんだか歯が浮くようなセリフが繰り出されそうになったとき。
なんとも絶妙なタイミングで、銀さんの頭上にお冷や入りグラスが舞い降りた。
「もっ!!申し訳ございません…!!!!」
声がした方を見ると、店員さんが血の気の引いた顔でこちらに駆け寄ってきた。
そして銀さんの濡れた着物や頭を懸命に拭いている。
通りすぎざまにつまずいて、お冷やグラスを溢してしまったみたい。
タイミングが良すぎて、グラスの落ちた場所がグッジョブすぎて、私は我慢できず「プッ!」と吹き出してしまった。
「あーオニイサン、キニシナイデネ」
「すみません、すみません…!!
クリーニング代、出しますから…!!」
「いーのいーの。
これ、何着も替えあるから。
ぜんぜん悲しくナイヨ。
オイてめえ笑ってんじゃねーぞ」
銀さんは私への視線を動かさずに、顔をひきつらせながら店員さんに優しく接した。
私への怒り&店員さんへの気遣いを同時進行。
前者が勝っているらしく、店員さんへの優しい言葉が半ば棒読みになっているのも、余計に私的には火の油だった。
「…っ、わ、わらって、なんか…っ」
「全身震えてるぞ」
「だって、銀さ、…ブフフっ、かっこつけようとしたのに…っ!」
「お前帰ったら覚えとけよ」
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