花束の温度
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
青葉は、真っ赤になった銀時の横顔を見て、自分の顔もつられて熱が集まるのがわかった。
言葉に詰まって何を言えばいいのかわからないままでいると、銀時が耐えきれず口を開く。
「………なんか言えよ」
すると青葉は小さい声で呟く。
『う、嬉しい…』
そんな小さな、震えるような声で、なんの邪念もない素直な言葉が漏れた。
銀時は満足そうにまたふんぞり返る。
「そりゃそーだろ、30本入りだからな!」
『…本数とか、じゃなくて』
「?」
『銀さんが、くれたことが……嬉しい』
「…、は、」
『誰からの…どんなプレゼントよりも…嬉しい…!』
「っ」
今度は銀時が言葉に詰まる。
自分にとっては意地や見栄を張ったばかりの行動を、こんなに素直に喜んでもらえるとは思ってなかったから。
夕陽に照らされながらとても嬉しそうに花束に顔を埋める青葉の横顔が、すごくすごく、綺麗で見惚れてしまったからだった。
それは意地や見栄の裏に隠れた彼女への想いが知らずのうちに届いた瞬間だったのかもしれない。
青葉が花束をよく見ると「Happy Birthday」とかっこよく書かれたメッセージカードがついていた。
手書きではなくお店の、プリントされた文字だけれど。
たぶん、これが、銀時の精一杯なんだと感じた。
『ありがとう…!!』
口には出さない、出せないけれど。
銀時が花屋でこんなに大きな花束をお店の人と相談しながら作って、このメッセージカードを選んでいる姿を想像したら、とてつもなく嬉しかった。
不器用な彼がすごく、すごく愛おしかった。
銀時の方に身体ごと向き直り心からの感謝を彼にまっすぐに届けた。
その花束は暖色が中心で、まるで銀時の人柄を表しているようで…青葉は花束をぎゅっと抱き締めた。
(……あったかい)
心がポカポカになるくらい暖かい花束だった。
「け、けーるぞ」
またも夕陽に照らされた綺麗な笑顔を見て目を見開いた彼は、ごまかすように立ち上がった。
『いいけど…いいの?』
「あ?」
『このままコレを抱えて一緒に帰ったら、銀さんがくれたのモロバレだけど…』
新八くんたちにドやされると思うけど、と続く言葉を聞いた銀時は顔が青ざめる。
「は、離れろ!離れて歩け!!」
『えー』
「時間差だ!時間差で帰る!!」
『ふふ、どうせバレるとおもうけど』
「うるせえ!さっさと歩け!」
『え、私が先なの?』
「たりめーだ!!暗くなってきただろ!なんかあったらどーすんだ!」
『見守ってくれるんだ』
「さっさといけ!」
『ハイハイ。ありがとう』
オレンジ色の空が二人の背中を見守りながら彼らの帰り道を暖かく照らした。
帰宅後。
時間差で帰るという銀時の努力もむなしく、案の定、新八と神楽による愛ある冷やかしを受ける。
照れ隠しに騒ぐ銀時を見つめながら青葉は心の中でそっとつぶやく。
(銀さん、大好き…!)
青葉にとってひときわ特別なものになった、ある年の誕生日の出来事だった。
fin.
言葉に詰まって何を言えばいいのかわからないままでいると、銀時が耐えきれず口を開く。
「………なんか言えよ」
すると青葉は小さい声で呟く。
『う、嬉しい…』
そんな小さな、震えるような声で、なんの邪念もない素直な言葉が漏れた。
銀時は満足そうにまたふんぞり返る。
「そりゃそーだろ、30本入りだからな!」
『…本数とか、じゃなくて』
「?」
『銀さんが、くれたことが……嬉しい』
「…、は、」
『誰からの…どんなプレゼントよりも…嬉しい…!』
「っ」
今度は銀時が言葉に詰まる。
自分にとっては意地や見栄を張ったばかりの行動を、こんなに素直に喜んでもらえるとは思ってなかったから。
夕陽に照らされながらとても嬉しそうに花束に顔を埋める青葉の横顔が、すごくすごく、綺麗で見惚れてしまったからだった。
それは意地や見栄の裏に隠れた彼女への想いが知らずのうちに届いた瞬間だったのかもしれない。
青葉が花束をよく見ると「Happy Birthday」とかっこよく書かれたメッセージカードがついていた。
手書きではなくお店の、プリントされた文字だけれど。
たぶん、これが、銀時の精一杯なんだと感じた。
『ありがとう…!!』
口には出さない、出せないけれど。
銀時が花屋でこんなに大きな花束をお店の人と相談しながら作って、このメッセージカードを選んでいる姿を想像したら、とてつもなく嬉しかった。
不器用な彼がすごく、すごく愛おしかった。
銀時の方に身体ごと向き直り心からの感謝を彼にまっすぐに届けた。
その花束は暖色が中心で、まるで銀時の人柄を表しているようで…青葉は花束をぎゅっと抱き締めた。
(……あったかい)
心がポカポカになるくらい暖かい花束だった。
「け、けーるぞ」
またも夕陽に照らされた綺麗な笑顔を見て目を見開いた彼は、ごまかすように立ち上がった。
『いいけど…いいの?』
「あ?」
『このままコレを抱えて一緒に帰ったら、銀さんがくれたのモロバレだけど…』
新八くんたちにドやされると思うけど、と続く言葉を聞いた銀時は顔が青ざめる。
「は、離れろ!離れて歩け!!」
『えー』
「時間差だ!時間差で帰る!!」
『ふふ、どうせバレるとおもうけど』
「うるせえ!さっさと歩け!」
『え、私が先なの?』
「たりめーだ!!暗くなってきただろ!なんかあったらどーすんだ!」
『見守ってくれるんだ』
「さっさといけ!」
『ハイハイ。ありがとう』
オレンジ色の空が二人の背中を見守りながら彼らの帰り道を暖かく照らした。
帰宅後。
時間差で帰るという銀時の努力もむなしく、案の定、新八と神楽による愛ある冷やかしを受ける。
照れ隠しに騒ぐ銀時を見つめながら青葉は心の中でそっとつぶやく。
(銀さん、大好き…!)
青葉にとってひときわ特別なものになった、ある年の誕生日の出来事だった。
fin.
3/3ページ