五匹目・第一章
私達の姿を見て、身を隠そうとする三田村巡査。
え、なんで私が居るかって?何故なら───
「##NAME3##が来なかったことで、もし“何か”あっても##NAME3##の責任じゃないからね」
何て椎名に笑顔で言われたからだよ!
何で笑顔の圧力に負けた、あの時の私!!
等と考えつつ空を見上げていた。
「………で、そこの子は?」
私は禰宜らしき、浅葱色の袴を穿いた青年に向き合う。
『………?わた「##NAME3##」
珍しく、椎名が私の言葉を遮った。
『…椎名?』
「ごめん」
##NAME1##は冷ややかな笑いを湛えてはいたが、あくまでも、その目は笑っていなかった。
その表情をみて、椎名は直ぐ様謝った。
『すみません。私は氷咲##NAME1##って言います』
青年に向き直って、改めて自己紹介をする。
「……男の子?」
『三田村さんにも似たような質問されましたね。女ですよ?これでも』
「何も知らなかったら男にしか見えないけど」何て事を言った椎名をハリセンで叩いた。
何処から出したかは企業秘密でっす☆
「マッキー、ここに女の絵があるだろ。女の首の絵。俺らそれを見に来たんだ。見せてくれ」
「……え?何で知ってるんだ?」
『秘密です』
「帰れっっ!てめーらあ!」
『…喚かないでくださいよ』
元気を回復した三田村さんが喚く。
うん、気持ちは分かるよ、気持ちだけは。
「うるせーな。ミッタンこそ仕事に戻れよ。俺らはマッキーに話があるんだからよ」
「マッキー……!?」
「まあ、三田村。俺がさっき言ったおもしれぇもんってな、この子らが今言った絵の事なんだよ」
『やっぱりあるのか…』
「見せてくれっ!見たい、見たいっ!」
「絵だと?何だそれ……?」
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