パルクール青年と青い日常を
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「杉浦くん、色々と順調?」
杉浦くんの運転で美容院に向かう。
「うーん。まぁ、ね」
彼の余裕そうな横顔を見ていると何だか不安になってくる。
彼は頭も良くて行動力もある…できない事が無い人だと思うしきっと何も不安なんてないだろう。
「杉浦くんって高校時代モテモテだったよね…きっと花のある学園生活だったんだろーなって」
「えー?そんな事無いよ。期待に応えられる様な感じじゃ無いな」
彼はぷぷっと吹き出す様に笑った。
「賢くて運動神経も良くて顔も良いしモテないわけないよね!」
「えっとね…僕はどっちかと言うとあれだったから……陰キャ」
「え!?そうだったの!?こんな原石、気付かなかった周りの子達は勿体無いね」
杉浦くんのこの姿を知ったら絶対言い寄ってくる女子は後をたたないはず。
それを知ってる私ってかなりラッキーなのかも…と口元が緩む。
「何それ!!そんな風に思ってくれるなんて名無しちゃん面白いね。そう言うそっちもどうなわけ?」
「いや…まぁ……」
高校生活なんて本当に毎日趣味の合う友達とのんびりただただ時間を過ごしていただけだったなと思い出す。
「名無しちゃん、男のお客さんとかに人気あるよ?いつものお弁当屋のバイトくんだって名無しちゃんの事いやらしい目で見てるし」
いやらしい目って……戸惑う私にからかう様に言う杉浦くん。
「ははっ…まぁそれは冗談として陰キャの僕とは無縁な高校生活をしていたんだろうなと思って」
「平々凡々な女子高生だったよ。もちろん彼氏なんていなかったし極々普通の女子高生だった」
「へぇ…お互い変わったね」
杉浦くんは人通りの多いこの道を真剣な眼差しでハンドルをきりながら言った。
あの角を曲がれば美容院はすぐの所まで来ていた
「うん。だからね、お互いその時とは違う高校生活を送ってみよう!青春を謳歌する」
私はガッツポーズをして杉浦くんに言った。
「ははっ良いね!名無しちゃんらしい。お互い頑張ろう。はい、着いたよ」
美容院のあるビルの前に一時駐車して杉浦くんが知らせてくれた。
「ありがとう!帰りは自分で帰るから大丈夫だよ」
「おっけー!気を付けてね」
車を降りて窓越しの杉浦くんに手を振る。
彼も手を振ってくれてその後車は発車してその場を離れた。
杉浦くんのおかげでちょっと楽しみになってきた。
彼と一緒なら楽しい第二の高校生活が送れる様な気がした。
まぁ、10歳近くも離れた子達と一緒になって青春をどうとか言ってられないだろうけど…
数時間後
美容院が終わり何となく今より幼く見える様にショートボブにして来た。
地毛が明るい茶色がかった私だから暗めに染めた。
髪を切った後は何となく気恥ずかしいものだ…
そんな気持ちで事務所に入ったところだったけど皆に良い感じだと言われ嬉しくなったしちょっとおぼこくなったって言われてこれは成功だなと思った。