judge eyes
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【傷だらけのあなたが好きみたい】
海藤さんが怪我をした。
受けた依頼が元々危険だったり踏み込み過ぎた結果、危険な目に遭ったり…
そんな事は八神さんと海藤さんの2人にはもう慣れっこだった。
「いったたた…」
脇腹を掠った切り傷はやはり刃物特有の物で苦痛に顔を歪ませる怪我人。
掠ったにしては痛そうな血の滲むその傷口に大量のガーゼを押し当てる。
「海藤さんも八神さんも…この体を張りすぎな仕事のやり方何とかならないんですか?」
私は、痛いと言いながら苦笑する海藤さんに文句を垂れた。
「いや、まぁ…俺達昔からこうだから…」
新参者の私には彼らの仕事のやり方に口出しできる立場では無い。
ただ、本当に心配なのだ…大切な人なのだから。
海藤さんや八神さんがよく怪我をして帰って来るものだから私はマンホールの下にいる例のナイショのお医者さんに手当ての仕方を頻繁に習いに行っている。
その成果もあった様で、これくらいの怪我は今日も我ながら完璧な手当ができたとちょっと得意げに目の前に広がる上半身裸の逞しい背中を眺めた。
「名無しちゃん、いつもありがとな」
恋人である海藤さんは元ヤクザ。痛みには強いし腕っ節も強い。
「たまには杉浦くんみたいに上手くすり抜けてやり過ごしてよ…いつも正面突破なんだから」
無駄な戦闘は避けて通る杉浦くんとは違って海藤さんはいつも特攻タイプ。
ブーブー文句をその背中に浴びせる。
「悪かったよ。名無しちゃん」
もう許して…と背中越しに伝わる彼の反省の色。
シュンとしてるその頭を後ろから見ているとちょっと言いすぎたかなとこっちが申し訳無い気持ちになる。
私はすっと腕を彼の脇腹から前に回し、腰にギュッとしがみ付いてその大きすぎる背中に自らの頬をピタッとくっ付けた。
暖かくて大きな包容力溢れるその背中に抱き付くと酷く落ち着く。
「海藤さん、大好き。心配だよ…ただそれだけなの」
彼に触れると素直になれる。
きっと優しくて嘘の無い海藤さんの人柄がそうさせるんだ。
彼のお腹辺りに回した私の手に彼の大きな手が重ねられ私の腕を掴む。
背中にピッタリ顔を付けてしがみ付く私に海藤さんは痛みを堪えながらこちらに体ごと振り向く。
私は強制的に海藤さんの背中から顔を離され彼と向き合った。
目の前には困った様に眉を下げてヘラッと笑う彼がいた。
「あーもう、可愛いなぁお前はっ」
そう言って海藤さんは私を勢いよく抱き締めた。
怪我の多いあなたには何を言っても効果が無いから命だけは守り抜いて帰って来て。
心配で泣き崩れる私をその傷だらけの体で思いっきり抱き締めて欲しい。
苦しいくらい強く私を抱き締めるその腕は皆が頼ってて、そして皆を守ってくれる。
私だけを守ってくれるわけじゃない事にちょっと嫉妬しながらもそんな頼れる兄貴分な彼が好きだ。
嫉妬してるなんて口には出せないからそっと心に仕舞って私も負けないくらい海藤さんを抱き締めた。
ーー結局、私は傷だらけのあなたが好きみたいーー
end
海藤さんが怪我をした。
受けた依頼が元々危険だったり踏み込み過ぎた結果、危険な目に遭ったり…
そんな事は八神さんと海藤さんの2人にはもう慣れっこだった。
「いったたた…」
脇腹を掠った切り傷はやはり刃物特有の物で苦痛に顔を歪ませる怪我人。
掠ったにしては痛そうな血の滲むその傷口に大量のガーゼを押し当てる。
「海藤さんも八神さんも…この体を張りすぎな仕事のやり方何とかならないんですか?」
私は、痛いと言いながら苦笑する海藤さんに文句を垂れた。
「いや、まぁ…俺達昔からこうだから…」
新参者の私には彼らの仕事のやり方に口出しできる立場では無い。
ただ、本当に心配なのだ…大切な人なのだから。
海藤さんや八神さんがよく怪我をして帰って来るものだから私はマンホールの下にいる例のナイショのお医者さんに手当ての仕方を頻繁に習いに行っている。
その成果もあった様で、これくらいの怪我は今日も我ながら完璧な手当ができたとちょっと得意げに目の前に広がる上半身裸の逞しい背中を眺めた。
「名無しちゃん、いつもありがとな」
恋人である海藤さんは元ヤクザ。痛みには強いし腕っ節も強い。
「たまには杉浦くんみたいに上手くすり抜けてやり過ごしてよ…いつも正面突破なんだから」
無駄な戦闘は避けて通る杉浦くんとは違って海藤さんはいつも特攻タイプ。
ブーブー文句をその背中に浴びせる。
「悪かったよ。名無しちゃん」
もう許して…と背中越しに伝わる彼の反省の色。
シュンとしてるその頭を後ろから見ているとちょっと言いすぎたかなとこっちが申し訳無い気持ちになる。
私はすっと腕を彼の脇腹から前に回し、腰にギュッとしがみ付いてその大きすぎる背中に自らの頬をピタッとくっ付けた。
暖かくて大きな包容力溢れるその背中に抱き付くと酷く落ち着く。
「海藤さん、大好き。心配だよ…ただそれだけなの」
彼に触れると素直になれる。
きっと優しくて嘘の無い海藤さんの人柄がそうさせるんだ。
彼のお腹辺りに回した私の手に彼の大きな手が重ねられ私の腕を掴む。
背中にピッタリ顔を付けてしがみ付く私に海藤さんは痛みを堪えながらこちらに体ごと振り向く。
私は強制的に海藤さんの背中から顔を離され彼と向き合った。
目の前には困った様に眉を下げてヘラッと笑う彼がいた。
「あーもう、可愛いなぁお前はっ」
そう言って海藤さんは私を勢いよく抱き締めた。
怪我の多いあなたには何を言っても効果が無いから命だけは守り抜いて帰って来て。
心配で泣き崩れる私をその傷だらけの体で思いっきり抱き締めて欲しい。
苦しいくらい強く私を抱き締めるその腕は皆が頼ってて、そして皆を守ってくれる。
私だけを守ってくれるわけじゃない事にちょっと嫉妬しながらもそんな頼れる兄貴分な彼が好きだ。
嫉妬してるなんて口には出せないからそっと心に仕舞って私も負けないくらい海藤さんを抱き締めた。
ーー結局、私は傷だらけのあなたが好きみたいーー
end