Chapter-1
ぼくが治療中の時
他のぬいぐるみ達は口々に言った
「またエルドがやらかした」
「エルドがアトレイシアに迷惑かけてるわ」
「あれは骨折じゃない。僕らには骨が無い」
「糸が切れただけなのよ」
すると、アトレイシアがぴしゃりと言う
「みんな、静かにして。集中できないわ」
静まりかえると
今度はひそひそ話になる
ぼくは、また迷惑をかけてしまったんだ
思わずぼくは言った
「アトレイシア、ごめんなさい」
いつもなら「別にいい」ぐらい言うのに
今日は言わない理由を
ぼくは
明日知ることになる