短編
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「ねえ、アズ君、私アズ君が好きなんだ」
鋭い、全部知ってるみたいな、その眼が大好き。
「リード君、リード君、大好きだよ」
光に反射する、キラキラした髪の毛、素敵だね。
「私、ジャズ君が大好き」
いつでも爪が整ってる、綺麗な手、大好き。
「サブノック君、好き」
大きくて、私をすっぽり包んじゃう身長、すごくいい。
「好きなんだ、ケロリちゃん」
薄く微笑んでくれる、形のいい口、可愛い。
「エリザちゃん、だーいすきだよ」
エリザちゃんの小ぶりだけど高い鼻、憧れるな。
皆の好きなところ、くっつけたら1番大好きな人になるのかな?
真っ赤な部屋に、つぎはぎの男が1人と、女が1人。
「皆の色んなとこが大好きだけど、でも、1番欲しいのは、愛、なんだよ」
だから、愛してるって言ってくれる、イルマ君の心が欲しいな。
イルマ君を電話で呼び出そう。
「もしもし、イルマ君?あのね、ちょっと来て欲しいんだ。何でって、すぐ分かるよ。場所は…うん、そうそう、じゃあね」
数分後、イルマ君が来た。
あ、心って、どこにあるんだろう?
心が名前にあるから心臓?色々考えるから脳みそ?
うーん、どっちもイルマ君のにしようかな。
「ねえ、名無しさん。用って…っ!!」
真っ赤な部屋を見て、イルマ君は声を上げる。
「イルマ君、私、イルマ君のことが好きだよ。だって私の1番欲しい愛をくれるから」
でもね、と続ける。
「アズ君の目も好き、リード君の髪も好き、ジャズ君の手も好き、サブノック君の身長も好き、ケロリちゃんの口も好き、エリザちゃんの鼻も好き。
皆大好きなの、だから、ね…皆の好きなところ全部集めたの、そしたら1番大好きな人ができたんだ。後はイルマ君の心だけ、なんだ…」
言うと同時に落ちていた斧で襲いかかる。
イルマ君の左肩に少し傷が付いた。
心臓は、大丈夫、だね。
2発目は、避けられた。
それからいっぱい抵抗もされた。たくさんたくさん逃げられた。
でも、最後は私の勝ち。
イルマ君は最期、綺麗に微笑んで、動かなくなった。
心臓は、少しだけ動いてる、でも、音が小さくて聞こえにくい。
心臓を出す、新鮮で、真っ赤に濡れてるのに入れ替える。
脳みそを出す、溶けそうで、崩れそうなのを入れ替える。
「これで、あなたは、1番大好きな人だよ。ねえ…っ」
名前を呼ぼうとして気付く。
あれ?この人って、名前はなんだろう。
アズ君の目だけどアズ君じゃない。
リード君の髪だけどリード君じゃない。
ジャズ君の手だけどジャズ君じゃない。
サブノック君の体だけどサブノック君じゃない。
ケロリちゃんの口だけどケロリちゃんじゃない。
エリザちゃんの鼻だけどエリザちゃんじゃない。
イルマ君の心だけどイルマ君じゃない。
「ねえ、結局、あなたは誰なの?」
“そのヒト”は、答えてくれなかった。
鋭い、全部知ってるみたいな、その眼が大好き。
「リード君、リード君、大好きだよ」
光に反射する、キラキラした髪の毛、素敵だね。
「私、ジャズ君が大好き」
いつでも爪が整ってる、綺麗な手、大好き。
「サブノック君、好き」
大きくて、私をすっぽり包んじゃう身長、すごくいい。
「好きなんだ、ケロリちゃん」
薄く微笑んでくれる、形のいい口、可愛い。
「エリザちゃん、だーいすきだよ」
エリザちゃんの小ぶりだけど高い鼻、憧れるな。
皆の好きなところ、くっつけたら1番大好きな人になるのかな?
真っ赤な部屋に、つぎはぎの男が1人と、女が1人。
「皆の色んなとこが大好きだけど、でも、1番欲しいのは、愛、なんだよ」
だから、愛してるって言ってくれる、イルマ君の心が欲しいな。
イルマ君を電話で呼び出そう。
「もしもし、イルマ君?あのね、ちょっと来て欲しいんだ。何でって、すぐ分かるよ。場所は…うん、そうそう、じゃあね」
数分後、イルマ君が来た。
あ、心って、どこにあるんだろう?
心が名前にあるから心臓?色々考えるから脳みそ?
うーん、どっちもイルマ君のにしようかな。
「ねえ、名無しさん。用って…っ!!」
真っ赤な部屋を見て、イルマ君は声を上げる。
「イルマ君、私、イルマ君のことが好きだよ。だって私の1番欲しい愛をくれるから」
でもね、と続ける。
「アズ君の目も好き、リード君の髪も好き、ジャズ君の手も好き、サブノック君の身長も好き、ケロリちゃんの口も好き、エリザちゃんの鼻も好き。
皆大好きなの、だから、ね…皆の好きなところ全部集めたの、そしたら1番大好きな人ができたんだ。後はイルマ君の心だけ、なんだ…」
言うと同時に落ちていた斧で襲いかかる。
イルマ君の左肩に少し傷が付いた。
心臓は、大丈夫、だね。
2発目は、避けられた。
それからいっぱい抵抗もされた。たくさんたくさん逃げられた。
でも、最後は私の勝ち。
イルマ君は最期、綺麗に微笑んで、動かなくなった。
心臓は、少しだけ動いてる、でも、音が小さくて聞こえにくい。
心臓を出す、新鮮で、真っ赤に濡れてるのに入れ替える。
脳みそを出す、溶けそうで、崩れそうなのを入れ替える。
「これで、あなたは、1番大好きな人だよ。ねえ…っ」
名前を呼ぼうとして気付く。
あれ?この人って、名前はなんだろう。
アズ君の目だけどアズ君じゃない。
リード君の髪だけどリード君じゃない。
ジャズ君の手だけどジャズ君じゃない。
サブノック君の体だけどサブノック君じゃない。
ケロリちゃんの口だけどケロリちゃんじゃない。
エリザちゃんの鼻だけどエリザちゃんじゃない。
イルマ君の心だけどイルマ君じゃない。
「ねえ、結局、あなたは誰なの?」
“そのヒト”は、答えてくれなかった。
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