転生したレジスタンスのメディック
彼らの再会
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エリカさんは街はずれのお屋敷で家政婦見習いをしていて、休日にはたいてい図書館で過ごしている。
「だって、一人でお出かけしてもつまらないでしょ?それに、図書館なら好きなだけ本が読めるし」
好きなのはおとぎ話。でも、それ以外の本だって読む、本の虫。
「学校に行けなくても、本を読めば少しは勉強ができるから」
そう言って笑うエリカさんはいつも飴玉を持っていて、それをこっそり舐めながら本を読む。
まるで、レジスタンスにいた頃みたいだ。贅沢を知らなかったエリカさんが唯一持ち歩いていた物。それを誰かと分けながら、少しずつレジスタンスの皆と打ち解けて、人見知りのエリカさんは皆と仲良くなっていった。あの頃のエリカさんだって本当はこんな風に人懐こい人だったのかも知れない。時代が、悲しい記憶が、あんなに怯えた性格を作っていたのかも知れないって考えるのは間違いだろうか。
俺しか知らなかった「マスターエリカ」の秘密。今のエリカさんにあの頃の記憶がないのは、ある意味幸せかも知れない。
そんなことを考えながら、ぼんやりエリカさんを待つ。今日はエリカさんが休みの日。そして、俺のアルバイトの日だ。
エリカさんと出会った図書館での、週3日のアルバイト。ここなら、エリカさんに会えるし、不器用でどんくさい俺ができる数少ないアルバイトだ。図書館は静かで、ページを繰る音と利用者の足音だけが響く。蔵書を整理する俺に、待ちわびた声が聞こえた。
「ローレンツさん、こんにちは」
小さく抑えられた、かわいらしい声。俺が振り向けば、エリカさんがにっこり笑っている。
「少しだけ、良いですか?」
にこやかな笑顔のままエリカさんが言うから、俺は少し戸惑って、そして同僚に「トイレに行く」と言って抜け出した。
「ローレンツさん、今度のお休みいつですか?」
「え、えっと・・・」
あわててスケジュールを思い出す俺を待って、エリカさんが口を開く。
「今度、お休みが重なったら一緒にお出かけしませんか?」
「え、ええ!?」
エリカさんからのデートの誘い。嬉しすぎて頭が空っぽになる。
「私、隣街に行ってみたいカフェがあって。でも、一人は嫌だから一緒に行って欲しいなぁ、って・・・」
上目遣いで俺を見るエリカさんは卑怯だ。だって、可愛すぎて嫌だって言えないじゃないか。
「は、はい!行きます!」
そう答える俺に、エリカさんは嬉しそうに笑った。
→
「だって、一人でお出かけしてもつまらないでしょ?それに、図書館なら好きなだけ本が読めるし」
好きなのはおとぎ話。でも、それ以外の本だって読む、本の虫。
「学校に行けなくても、本を読めば少しは勉強ができるから」
そう言って笑うエリカさんはいつも飴玉を持っていて、それをこっそり舐めながら本を読む。
まるで、レジスタンスにいた頃みたいだ。贅沢を知らなかったエリカさんが唯一持ち歩いていた物。それを誰かと分けながら、少しずつレジスタンスの皆と打ち解けて、人見知りのエリカさんは皆と仲良くなっていった。あの頃のエリカさんだって本当はこんな風に人懐こい人だったのかも知れない。時代が、悲しい記憶が、あんなに怯えた性格を作っていたのかも知れないって考えるのは間違いだろうか。
俺しか知らなかった「マスターエリカ」の秘密。今のエリカさんにあの頃の記憶がないのは、ある意味幸せかも知れない。
そんなことを考えながら、ぼんやりエリカさんを待つ。今日はエリカさんが休みの日。そして、俺のアルバイトの日だ。
エリカさんと出会った図書館での、週3日のアルバイト。ここなら、エリカさんに会えるし、不器用でどんくさい俺ができる数少ないアルバイトだ。図書館は静かで、ページを繰る音と利用者の足音だけが響く。蔵書を整理する俺に、待ちわびた声が聞こえた。
「ローレンツさん、こんにちは」
小さく抑えられた、かわいらしい声。俺が振り向けば、エリカさんがにっこり笑っている。
「少しだけ、良いですか?」
にこやかな笑顔のままエリカさんが言うから、俺は少し戸惑って、そして同僚に「トイレに行く」と言って抜け出した。
「ローレンツさん、今度のお休みいつですか?」
「え、えっと・・・」
あわててスケジュールを思い出す俺を待って、エリカさんが口を開く。
「今度、お休みが重なったら一緒にお出かけしませんか?」
「え、ええ!?」
エリカさんからのデートの誘い。嬉しすぎて頭が空っぽになる。
「私、隣街に行ってみたいカフェがあって。でも、一人は嫌だから一緒に行って欲しいなぁ、って・・・」
上目遣いで俺を見るエリカさんは卑怯だ。だって、可愛すぎて嫌だって言えないじゃないか。
「は、はい!行きます!」
そう答える俺に、エリカさんは嬉しそうに笑った。
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