転生したレジスタンスのメディック
彼らの再会
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昔々、とある小さな町で小さな小さな葬儀が行われた。弔われたのは小柄な女性。町の人に愛された、優しい白衣の天使。
その女性はその人柄に似つかわしくないものを所持していた。看護士である彼女が持つはずのない、古い銃。それをあまりに大事そうに手入れをするから、町の人々はきっと家族の形見のようなものだろうと思っていた。家族のいない天使の唯一の「宝物」。
だから、年老いた彼女が天に召されるとき、ごく自然に町の人は彼女の隣に銃を添えた。
それが、マスターエリカと彼女の愛したローレンツライフルの物語の結末。
抱きしめることも手をつなぐことも数える程度。清く淡い恋物語。
で終わるはずだった。
「あ、あ、あ、あの、ほ、本気ですか!?」
「いけませんか?」
「ダメなわけじゃないですけど・・・」
ゴニョゴニョと煮え切らない俺を見つめるエリカさんの目がすっと細められる。
「ローレンツさん?」
「ひゃいっ!」
「私がお邪魔したらマズイ何かでも?」
「そ、そ、そんなことはないです!」
そんなことはない。けど、それはちょっとマズイ。
「ち、散らかってるので・・・」
「平気ですし、お片付けします!私、得意です!」
「えへん」と胸を張るエリカさんは可愛い。でも、本当にそれは困るというか・・・。
「・・・ダメ、ですか?」
「う・・・」
「私、ローレンツさんのことがもっともっと知りたいんです!」
それなら別に外で会ったって・・・っていうのはダメなんだろうなぁ。
俺の部屋で二人きり、なんてあまりに刺激が強すぎる。俺だって好きな女の子と二人きりになれば、それなりのことを考えてしまうわけで、でも、エリカさんは大事だから傷つけたくはないわけで・・・。
「・・・良いんですか?」
「え?」
「お、俺、その、男、ですよ?」
ああああああ、俺、何言ってるんだ!こんなこと言ったらエリカさんは絶対怒る。それどころか怯えて嫌われてしまうかも知れない。
心臓をうるさく鳴らす俺をきょとんと見て、エリカさんは首を傾げる。まさか、俺の言葉の意味がわからない?そんなことを思ってあわあわしていたら、エリカさんは唇を尖らせた。
「ローレンツさん!」
「は、は、は、はい!」
ああ、やっぱり怒るよなぁ。
「私のこと、子供だと思ってますね!?」
「え、いや、そんなことは・・・」
だったらそんなこと考えないっていうか・・・。
「私は全然平気です!」
「いや、平気って・・・」
「だから!」
もっともっとイチャイチャしたいんです!
そう言って頬を膨らませるエリカさんに俺は目眩を覚える。
あの日終わったはずの清く淡い恋物語は思わぬ急展開を迎えようとしている、のかも知れない。
→
その女性はその人柄に似つかわしくないものを所持していた。看護士である彼女が持つはずのない、古い銃。それをあまりに大事そうに手入れをするから、町の人々はきっと家族の形見のようなものだろうと思っていた。家族のいない天使の唯一の「宝物」。
だから、年老いた彼女が天に召されるとき、ごく自然に町の人は彼女の隣に銃を添えた。
それが、マスターエリカと彼女の愛したローレンツライフルの物語の結末。
抱きしめることも手をつなぐことも数える程度。清く淡い恋物語。
で終わるはずだった。
「あ、あ、あ、あの、ほ、本気ですか!?」
「いけませんか?」
「ダメなわけじゃないですけど・・・」
ゴニョゴニョと煮え切らない俺を見つめるエリカさんの目がすっと細められる。
「ローレンツさん?」
「ひゃいっ!」
「私がお邪魔したらマズイ何かでも?」
「そ、そ、そんなことはないです!」
そんなことはない。けど、それはちょっとマズイ。
「ち、散らかってるので・・・」
「平気ですし、お片付けします!私、得意です!」
「えへん」と胸を張るエリカさんは可愛い。でも、本当にそれは困るというか・・・。
「・・・ダメ、ですか?」
「う・・・」
「私、ローレンツさんのことがもっともっと知りたいんです!」
それなら別に外で会ったって・・・っていうのはダメなんだろうなぁ。
俺の部屋で二人きり、なんてあまりに刺激が強すぎる。俺だって好きな女の子と二人きりになれば、それなりのことを考えてしまうわけで、でも、エリカさんは大事だから傷つけたくはないわけで・・・。
「・・・良いんですか?」
「え?」
「お、俺、その、男、ですよ?」
ああああああ、俺、何言ってるんだ!こんなこと言ったらエリカさんは絶対怒る。それどころか怯えて嫌われてしまうかも知れない。
心臓をうるさく鳴らす俺をきょとんと見て、エリカさんは首を傾げる。まさか、俺の言葉の意味がわからない?そんなことを思ってあわあわしていたら、エリカさんは唇を尖らせた。
「ローレンツさん!」
「は、は、は、はい!」
ああ、やっぱり怒るよなぁ。
「私のこと、子供だと思ってますね!?」
「え、いや、そんなことは・・・」
だったらそんなこと考えないっていうか・・・。
「私は全然平気です!」
「いや、平気って・・・」
「だから!」
もっともっとイチャイチャしたいんです!
そう言って頬を膨らませるエリカさんに俺は目眩を覚える。
あの日終わったはずの清く淡い恋物語は思わぬ急展開を迎えようとしている、のかも知れない。
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