彼らの出会い
レジスタンスのメディック
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『その時、一匹の白うさぎがすぐそばを通りすぎました。そのうさぎは「たいへんだ、遅刻しちまう!」と言いながら、チョッキのポケットから時計を取り出して時間を確かめると、またせっせと駆け出しました』
食堂に響くのは、小鳥のように可愛らしいエリカちゃんの声。つまずきながら読みあげる物語に熱心に耳を傾ける貴銃士が一人。
「今日も仲がよろしいことで」
思わず呟いて、俺は肩をすくめた。
最近よく見る組み合わせ。エリカちゃんとローレンツは今日も仲良く読書の時間だ。
「じゃ、なんか甘いものでも作ってあげましょうかね」
なんてことを考えるのは、二人の仲睦まじい様子があまりに微笑ましいから。まるで兄妹みたいなその光景は、ここ最近のレジスタンスのかっこうの噂の的だ。本人たちに言わせれば、エリカちゃんの読書の練習をしているだけらしいけど、自覚していないだけで、二人の周りだけ違う空気が満ちている。
穏やかで、温かく、甘い。人見知りのエリカちゃんとここまで親しくできるのは、今のところローレンツだけだ。
それにしても、エリカちゃんの音読は日に日にうまくなっていく。初めはエリカちゃんが知ってる話から始めたみたいだが、今じゃエリカちゃんが知らなかった物語も読めるようになってきた。
「さ、お二人さん、差し入れをどうぞ」
余りもののパンで作ったフレンチトーストを二人の前に出せば、二人は一瞬きょとんとして、そして同じタイミングで「ありがとうございます!」と言ってきた。やれやれ。本当に似た者同士だねえ。
「それじゃ、邪魔者は退散するとするかね。皿はちゃんと流しに置きに行けよ?」
そう言ってウインクをしてやれば、二人はまた同じように顔を赤くしてなにかをわめきたてていた。
→
食堂に響くのは、小鳥のように可愛らしいエリカちゃんの声。つまずきながら読みあげる物語に熱心に耳を傾ける貴銃士が一人。
「今日も仲がよろしいことで」
思わず呟いて、俺は肩をすくめた。
最近よく見る組み合わせ。エリカちゃんとローレンツは今日も仲良く読書の時間だ。
「じゃ、なんか甘いものでも作ってあげましょうかね」
なんてことを考えるのは、二人の仲睦まじい様子があまりに微笑ましいから。まるで兄妹みたいなその光景は、ここ最近のレジスタンスのかっこうの噂の的だ。本人たちに言わせれば、エリカちゃんの読書の練習をしているだけらしいけど、自覚していないだけで、二人の周りだけ違う空気が満ちている。
穏やかで、温かく、甘い。人見知りのエリカちゃんとここまで親しくできるのは、今のところローレンツだけだ。
それにしても、エリカちゃんの音読は日に日にうまくなっていく。初めはエリカちゃんが知ってる話から始めたみたいだが、今じゃエリカちゃんが知らなかった物語も読めるようになってきた。
「さ、お二人さん、差し入れをどうぞ」
余りもののパンで作ったフレンチトーストを二人の前に出せば、二人は一瞬きょとんとして、そして同じタイミングで「ありがとうございます!」と言ってきた。やれやれ。本当に似た者同士だねえ。
「それじゃ、邪魔者は退散するとするかね。皿はちゃんと流しに置きに行けよ?」
そう言ってウインクをしてやれば、二人はまた同じように顔を赤くしてなにかをわめきたてていた。
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