彼らの出会い
レジスタンスのメディック
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だって、好きなんでしょ?だったら、ハグしたいなー、とか思うじゃん、 普通。
マルガリータさんの言葉がぐるぐるまわる。
ハプスブルグの皆さんのお部屋での小さなパーティー。「パーティー」って聞くだけで身がすくむ私は本当は行きたくなかったけど、「お菓子食べながらおしゃべりするだけだよ!」って言われて、私は恐々参加した。みんなパジャマを着て、ちょっとだけ夜更かししておしゃべりをすることを「パジャマパーティー」って呼ぶらしい。私の知ってる「パーティー」はお客様がメイドを「買う」ための集まりだったけど、本当はあれが間違ってたのかも知れない。
「ねえねえ、ローレンツとエリカって、もうキスとかしちゃったの?」
唐突に聞かれた言葉を思い出す。レオポルトさんが「そんなことを聞いては失礼だよ」って言ってくれたけど、マルガリータさんがそんな忠告を聞くわけがない。
「でも、気になるじゃん。ねえねえ、ローレンツのどこが好き?どういうところにデートに行きたい?」
デート・・・。
少し前にタバティエールさんのお使いに二人で行った。あれはデートになるのかな・・・。
ローレンツさんと二人で会うときは、だいたいどっちかのお部屋とか森の中だ。木漏れ日があったかい森の中で、二人でお話したり、本を読むのは楽しい。
でも、それって、デート、なのかな?良くわからない。
おしゃれして、少し遠いところにお出かけして、二人しか知らない思い出を作って、っていうのがデートなら、私たちはまだデートだってちゃんとしていない。
私たちは本当に恋人なのかな?
マルガリータさんが言ってた。恋人たちは「大好き」って気持ちを現すためにハグしたり、キスするんだ、って。
「オレがエリカにハグしたのは、家族として『大好きだよ!』って伝えるためだかんね?」って笑ったマルガリータさんに怯えた私は、すごく失礼だったのだろうか。
「ローレンツさんと、ハグ・・・」
大好き、って伝えるために・・・。
そんなこと、私にできるのかな・・・。
「でも、ローレンツさんだったら・・・」
ひょっとしたら大丈夫なのかも知れない。二人でお使いに行った、あの日に繋いだ手を思い出す。妬きもちを妬いて、ローレンツさんをとられたくなくて、必死で繋いだ手。その手は大きくて、優しくて、温かかった。
「やっぱりローレンツさんは特別なのかな?」
呟いて、寝返りを打つ。「好き」だから「特別」なのかな。もし、ローレンツさんに「ハグしてください」ってお願いしたら、ローレンツさんはうなずいてくれるかな。そんな勇気、私にあるのかな?
ぐるぐるまわる疑問で眠れなくて、私はため息をついた。
→
マルガリータさんの言葉がぐるぐるまわる。
ハプスブルグの皆さんのお部屋での小さなパーティー。「パーティー」って聞くだけで身がすくむ私は本当は行きたくなかったけど、「お菓子食べながらおしゃべりするだけだよ!」って言われて、私は恐々参加した。みんなパジャマを着て、ちょっとだけ夜更かししておしゃべりをすることを「パジャマパーティー」って呼ぶらしい。私の知ってる「パーティー」はお客様がメイドを「買う」ための集まりだったけど、本当はあれが間違ってたのかも知れない。
「ねえねえ、ローレンツとエリカって、もうキスとかしちゃったの?」
唐突に聞かれた言葉を思い出す。レオポルトさんが「そんなことを聞いては失礼だよ」って言ってくれたけど、マルガリータさんがそんな忠告を聞くわけがない。
「でも、気になるじゃん。ねえねえ、ローレンツのどこが好き?どういうところにデートに行きたい?」
デート・・・。
少し前にタバティエールさんのお使いに二人で行った。あれはデートになるのかな・・・。
ローレンツさんと二人で会うときは、だいたいどっちかのお部屋とか森の中だ。木漏れ日があったかい森の中で、二人でお話したり、本を読むのは楽しい。
でも、それって、デート、なのかな?良くわからない。
おしゃれして、少し遠いところにお出かけして、二人しか知らない思い出を作って、っていうのがデートなら、私たちはまだデートだってちゃんとしていない。
私たちは本当に恋人なのかな?
マルガリータさんが言ってた。恋人たちは「大好き」って気持ちを現すためにハグしたり、キスするんだ、って。
「オレがエリカにハグしたのは、家族として『大好きだよ!』って伝えるためだかんね?」って笑ったマルガリータさんに怯えた私は、すごく失礼だったのだろうか。
「ローレンツさんと、ハグ・・・」
大好き、って伝えるために・・・。
そんなこと、私にできるのかな・・・。
「でも、ローレンツさんだったら・・・」
ひょっとしたら大丈夫なのかも知れない。二人でお使いに行った、あの日に繋いだ手を思い出す。妬きもちを妬いて、ローレンツさんをとられたくなくて、必死で繋いだ手。その手は大きくて、優しくて、温かかった。
「やっぱりローレンツさんは特別なのかな?」
呟いて、寝返りを打つ。「好き」だから「特別」なのかな。もし、ローレンツさんに「ハグしてください」ってお願いしたら、ローレンツさんはうなずいてくれるかな。そんな勇気、私にあるのかな?
ぐるぐるまわる疑問で眠れなくて、私はため息をついた。
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