彼らの出会い
レジスタンスのメディック
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エリカさんは全部を話してくれた。辛い過去の話。
途中、何度も握りしめる小さな手を俺の手で包んであげられたら、と何度も思った。
もう、大丈夫ですよ。俺が貴女を守ります。
そう伝えたくて、でも、またエリカさんに怖い思いはさせたくなくて、俺は手を伸ばしては引っ込める。
「二人でお話したいんです」ってエリカさんが言ってきたとき、俺は全部が終わったと思った。あの日、突然パニックを起こしたエリカさんに驚きながら、俺は何度も自分を責めた。エリカさんに触れたい。でも、きっとタイミングは今じゃなかったんだ。嫌われた。そう思う俺に追い討ちをかけるように、エリカさんは怯えたような顔で俺と距離を置くから、今度こそ嫌われたんだ、って。
俺ってなんてダメな奴なんだろう。好きな人を傷つけるなんて、最低だ。そう思った。
だから、エリカさんが俺に声をかけてきたとき、本当は逃げたいくらい怖かった。でも、ここで逃げたらきっと、もう二度と俺の気持ちは伝わらない。嫌われたって、最後にちゃんと「好きでした」って伝えたくて、俺はエリカさんの部屋を訪れた。部屋に入るなり謝る俺を困ったように遮って、エリカさんは「私が悪いんです」と話し始めた。
「私はローレンツさんが大好きなんです!でも・・・」と泣きそうな顔をするエリカさんを抱きしめられたら・・・。そう考えて、俺は思い留まる。大事にするんだ。エリカさんを守るんだ。そのために、エリカさんに触れない。
「お、俺、大丈夫ですから!エリカさんがいてくれたら、笑ってくれたら、それで・・・!」
それだけで、俺は幸せだから。
「だから、な、泣かないでください・・・」
「・・・ローレンツさん・・・」
今にもこぼれそうな涙を拭いてあげられたら、そう思うけど、俺はなにもできない。エリカさんは小さく息を吸い込んで、そして、笑顔を作った。
「あの、エリカさん・・・。ありがとうございます。その、俺なんかに話してくれて」
「・・・ありがとう?」
「俺、エリカさんのこと、守りますから。頼りないかも知れないけど、ちゃんと守りますから。だから・・・」
「・・・また、一緒にご本読んでくれますか?」
「はい・・・あ・・・」
それ、俺が言いたかったのに。
いじけるように呟いた俺にエリカさんは一瞬きょとんとして、そして、くすくす笑う。
「エリカさん・・・?」
「えへへ」と笑うエリカさんは少しだけ俺に近づいていて。
「ちょっとだけ、くっついてみたくなりました」って笑うのがかわいすぎて、俺はため息をついた。
俺、ちゃんと我慢できるのかな・・・。
→
途中、何度も握りしめる小さな手を俺の手で包んであげられたら、と何度も思った。
もう、大丈夫ですよ。俺が貴女を守ります。
そう伝えたくて、でも、またエリカさんに怖い思いはさせたくなくて、俺は手を伸ばしては引っ込める。
「二人でお話したいんです」ってエリカさんが言ってきたとき、俺は全部が終わったと思った。あの日、突然パニックを起こしたエリカさんに驚きながら、俺は何度も自分を責めた。エリカさんに触れたい。でも、きっとタイミングは今じゃなかったんだ。嫌われた。そう思う俺に追い討ちをかけるように、エリカさんは怯えたような顔で俺と距離を置くから、今度こそ嫌われたんだ、って。
俺ってなんてダメな奴なんだろう。好きな人を傷つけるなんて、最低だ。そう思った。
だから、エリカさんが俺に声をかけてきたとき、本当は逃げたいくらい怖かった。でも、ここで逃げたらきっと、もう二度と俺の気持ちは伝わらない。嫌われたって、最後にちゃんと「好きでした」って伝えたくて、俺はエリカさんの部屋を訪れた。部屋に入るなり謝る俺を困ったように遮って、エリカさんは「私が悪いんです」と話し始めた。
「私はローレンツさんが大好きなんです!でも・・・」と泣きそうな顔をするエリカさんを抱きしめられたら・・・。そう考えて、俺は思い留まる。大事にするんだ。エリカさんを守るんだ。そのために、エリカさんに触れない。
「お、俺、大丈夫ですから!エリカさんがいてくれたら、笑ってくれたら、それで・・・!」
それだけで、俺は幸せだから。
「だから、な、泣かないでください・・・」
「・・・ローレンツさん・・・」
今にもこぼれそうな涙を拭いてあげられたら、そう思うけど、俺はなにもできない。エリカさんは小さく息を吸い込んで、そして、笑顔を作った。
「あの、エリカさん・・・。ありがとうございます。その、俺なんかに話してくれて」
「・・・ありがとう?」
「俺、エリカさんのこと、守りますから。頼りないかも知れないけど、ちゃんと守りますから。だから・・・」
「・・・また、一緒にご本読んでくれますか?」
「はい・・・あ・・・」
それ、俺が言いたかったのに。
いじけるように呟いた俺にエリカさんは一瞬きょとんとして、そして、くすくす笑う。
「エリカさん・・・?」
「えへへ」と笑うエリカさんは少しだけ俺に近づいていて。
「ちょっとだけ、くっついてみたくなりました」って笑うのがかわいすぎて、俺はため息をついた。
俺、ちゃんと我慢できるのかな・・・。
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