彼らの出会い
レジスタンスのメディック
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最近、エリカ君の様子がおかしい。変にキョロキョロして、くるくると表情が変わる。勿論、年頃の娘さんだ。悩みのひとつもあっておかしくはないし、それを詮索してあれこれ言うのは私のやるべきことではないのだろう。
「けれど、私に話して君の悩みが和らぐというならば、私に話してみないかね?」
おじさんというのは、お節介な生き物なんだよ。
と笑えば、エリカ君は少しだけ、その大きな目を更に大きくさせて、考えこむふうに目を伏せた。
「わ、私は・・・」
私は・・・多分、どこかおかしいんです・・・。
「最近、気がつけば、ローレンツさんばっかり見てるんです。でも、別にご用もないし、目が合ったら恥ずかしいし。だから、いつも逃げてるみたいになっちゃって。多分、頭がどうにかなっちゃったんです。もともと人見知りだし、誰かと仲良くお話するのは苦手だけど、それでもなんとか皆さんとお話できるようになってきたし、ローレンツさんは誰よりも一緒にいて緊張しない方だな、って思えたのに・・・」
「・・・それは・・・」
きっと、エリカ君が恋をしているからじゃないかな。
と、言うのは簡単なことだけれど、そう言ってしまうのはなんだか野暮な感じもしてしまうね。
「・・・私、ローレンツさんに本の読み方を教わって、今では簡単なお話は一人で読めるんです。すっごくお世話になって・・・。私、ローレンツさんを顕現したとき、倒れちゃったんです。それまでは、恭遠さんとか、他の誰かが側にいてくれたから、倒れても助けてくれたけど、ローレンツさんのときは実は一人で・・・。でも、ローレンツさんは倒れた私を心配して、ベッドまで運んでくれて・・・。体を持ったばかりで慣れないはずなのに、初めっから迷惑かけて、なのに、こんなの失礼に決まってるのに、なのに・・・」
一緒にいると、すっごく苦しくて・・・。
「良く分からない痛みで、胸がキュンって痛むんです。・・・私、病気なんでしょうか・・・」
エリカ君の打ち明け話を聞きながら、私は思わず微笑んでいた。本当に、なんてかわいらしいお嬢さんだろう。
「大丈夫。エリカ君は少しもおかしくはないし、病気でもないよ」
ただ、ほんの少しだけ、変わろうとしているのだろうね。
グレートルが言っていた。エリカ君はどうやら男が苦手らしい。それでも、やはり年頃の娘さんだ。というだけの話だ。
「おじさんが君に言えることはね」
君がその気持ちの正体に気づけば、君はきっと、今よりも素敵なレディになる、ということだよ。
→
「けれど、私に話して君の悩みが和らぐというならば、私に話してみないかね?」
おじさんというのは、お節介な生き物なんだよ。
と笑えば、エリカ君は少しだけ、その大きな目を更に大きくさせて、考えこむふうに目を伏せた。
「わ、私は・・・」
私は・・・多分、どこかおかしいんです・・・。
「最近、気がつけば、ローレンツさんばっかり見てるんです。でも、別にご用もないし、目が合ったら恥ずかしいし。だから、いつも逃げてるみたいになっちゃって。多分、頭がどうにかなっちゃったんです。もともと人見知りだし、誰かと仲良くお話するのは苦手だけど、それでもなんとか皆さんとお話できるようになってきたし、ローレンツさんは誰よりも一緒にいて緊張しない方だな、って思えたのに・・・」
「・・・それは・・・」
きっと、エリカ君が恋をしているからじゃないかな。
と、言うのは簡単なことだけれど、そう言ってしまうのはなんだか野暮な感じもしてしまうね。
「・・・私、ローレンツさんに本の読み方を教わって、今では簡単なお話は一人で読めるんです。すっごくお世話になって・・・。私、ローレンツさんを顕現したとき、倒れちゃったんです。それまでは、恭遠さんとか、他の誰かが側にいてくれたから、倒れても助けてくれたけど、ローレンツさんのときは実は一人で・・・。でも、ローレンツさんは倒れた私を心配して、ベッドまで運んでくれて・・・。体を持ったばかりで慣れないはずなのに、初めっから迷惑かけて、なのに、こんなの失礼に決まってるのに、なのに・・・」
一緒にいると、すっごく苦しくて・・・。
「良く分からない痛みで、胸がキュンって痛むんです。・・・私、病気なんでしょうか・・・」
エリカ君の打ち明け話を聞きながら、私は思わず微笑んでいた。本当に、なんてかわいらしいお嬢さんだろう。
「大丈夫。エリカ君は少しもおかしくはないし、病気でもないよ」
ただ、ほんの少しだけ、変わろうとしているのだろうね。
グレートルが言っていた。エリカ君はどうやら男が苦手らしい。それでも、やはり年頃の娘さんだ。というだけの話だ。
「おじさんが君に言えることはね」
君がその気持ちの正体に気づけば、君はきっと、今よりも素敵なレディになる、ということだよ。
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