脱色夢中編『技局の鬼と蛆虫の人魚』
主人公の名前変更
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技局へ向けての帰り道。俺の脳内は迦苑の放った言葉で埋め尽くされていた。
まさか彼女が俺や俺たちのことをそこまで想っていたとはつい知らず、ああいう形で知ることになったというのは少しばかり勿体ないと感じていた。
しかし、そう思ってくれていた事実が凄く嬉しくもあった。
そしてもう一つ、迦苑が"俺の為に怒ってくれた"という事。
他者からああいう風に貶されるということは慣れているつもりでも、傷付かないという訳ではない。今回も"あー、また言ってる"程度で聴き逃してはいたが、心にはそれなりに傷がいっていた。それをあんな風に面と向かって言い返してくれた迦苑に、嬉しい気持ちと清々しい気持ちになったというのも、また事実。
そこまで思い返して、ふと横に居る迦苑へ視線を向ける。隣にいる迦苑は真っ直ぐに前を見据え、先程とは違うしっかりとした足取りで俺の隣を歩いていた。
この光景に、安堵の気持ちがふたつ芽生える。ひとつは先程の件を彼女の中できちんと精算できているのだという安堵。
そしてもうひとつは、この存在が"消えなくて良かった"という安堵。
正直、久南から相談を受けていた時から心の片隅では心配でどうしたものかと不安に思っていた。
感情を表に出さないってだけでなく"その感情"というものに俺自身が無自覚だっただけで。
ー…もう、認めちまおう。
本当は随分と前から根付いていた"とある気持ち"にようやく踏ん切りがつく。伝令神機で時刻を確認し、少しばかりはいいだろうと今一度迦苑の方へ視線を向ける。
「迦苑、少し時間いいか?」
ー…
悩みの種になっていた付き纏いの件からようやく解放され、かと言って一人になるのも怖く、三席の言葉を素直に受け取りただ黙って隣を歩く。
付き纏い相手の言葉がいただけなくて思わず感情的になり言い返してしまった。三席には聞かれて恥ずかしい言葉もいくつかあったように思えるが、全ては事実なので否定するのも今更おかしい。
ー…三席は、どう思ったんだろ。
三席の表情を伺うべく、視線だけを向けて顔を盗み見るも、普段と全く変わらないすました表情をしている。
ー…三席の事だし、なんとも思ってない、よね。
少し物寂しい気もするが、別に私の想いを告げてどうこうなりたいとは思っていない。あわよくばそうなれたらー…と思っている程度で。
そんな中「迦苑」と名前を呼ばれて顔を上げる。
「少し時間いいか?」
そう言った三席の真っ直ぐな瞳に囚われ、体が変に硬直した。しかし、普段の悪戯が含んだような不敵な雰囲気のそれではなく、大事な話をする時のような真剣そのものな雰囲気に私は無意識に頷いていた。
・
・
三席についてやって来たのは技術開発局内にある書物庫。中には誰も居なくて、私と三席の声だけが空間に無駄に響く。
「悪いな、非番なのに」
「いえ。こちらこそお手を煩わせてしまって…」
「気にするな。俺がしたくてした事だ」
ー…三席はなぜ、突然ここに。
ここは私のお気に入りの場所。でも普段は一人で入り浸るのことが多く、三席と共にここへ入るのは技局内の案内以来。どうしたのだろう、と間潜る私を察してか三席は小さく笑みを零して。
「ここに連れて来たのは少しばかり話があってな」
ー…話?
何の話だろ、と背中を向けていた体を三席の方へ向ける。するとそこには、また先程のような真剣な顔をした三席が真っ直ぐに私を見つめ向き合っていた。
その瞳にすぐ私は囚われる。逸らそうにも逸らせない、その瞳はー…昔、私を引き上げてくれた時と全く同じ色をしていて。
「なぁ迦苑」
「はい」
妙な緊張感にドクンドクン、と鼓動が脈を打つ。
「お前にとって、俺はどう思う?」
ー…どう、思う?
思考が一度停止する。
どう思う、とは?
問いの意味を理解できず言葉に詰まった。どういう意味だろう、上司としてという意味か、それとも一死神として…?ぐるぐると脳内を色んな言葉が駆け巡る。しかし、的確な回答などすぐには思い浮かばず、無意識に彷徨わせていた視線を今一度三席の方へ向ける。
そこには、先と変わらない真剣な瞳。
ジッとこちらを見ているその瞳は一度たりとも私から逸らされていない。普段の不敵さが微塵にも感じられないその瞳ー…吸い込まれそうなその瞳から目を逸らすことが何故かできなくて、こちらもジッと三席を見つめた。
見つめ合ってしばらく、ふと脳内に過ぎった"ある言葉"。その言葉が脳内を駆け巡った瞬間、ハッとさせられるような感覚が体を一気に巡って、呟くように"ある言葉"が口をついて出る。
「光、です」
光ー…それはつい先程、付き纏い相手にも言い放った例え。たった一言というのにこの単語から流れ出す"想い"はとても大きいもので。
「三席は、私の世界に"音"と"色"をくれました」
ー…彼に出会った当時は、無色無音の世界だった。
「蛆虫の巣で、生きることも死ぬこともできないで苦しんでいた私を貴方は引き上げてくれた。他人にも自分にも受け入れられなかったこの姿を、三席は私の唯一無二だと言ってくれた」
その時の三席のことを昨日の出来事のように覚えている。
自身に生えている角を指差して、三席は小さく笑った。"唯一無二"という言葉を放った彼の笑顔は、小さくても凄くひかり輝いて、何もなかった音と色が、一気に鮮やかに見聞きできたんだ。
「初めてだったんです、そんな風に言ってくれる人。誰一人居なかったから…嬉しかったんです、貴方の言葉が」
その言葉は私という存在を真に引き上げてくれた。
その時の三席はまるで。
そこまで考え、ふと脳裏にある御伽噺が過ぎったー…蛆虫の巣から彼に引き上げてもらったその当時、密かに憧れていたある存在。その存在が今、目の前の三席と見事に重なった。
その憧憬に思わず笑みが溢れる。
「もっと言うのであれば、三席は私の"王子さま"みたいな。そんな存在、なんです」
溢れ出るように紡がれた言葉。途切れることのなかった想いを真っ直ぐに彼へ伝え切る。三席はこの言葉を想いを遮ることなく、最後まで真剣に聞いてくれてー…小さく笑みを零した。
「そうか」
三席の表情を瞳に映し、ゆっくりと私は目を見開く。
こんな表情がー…それこそ現世の"えほん"という物で見た王子さまのような、優しい笑みを彼は浮かべていた。
「それを言うならアンタも俺の王子さまになるな」
「えっ」
ぼそりと呟いた三席の言葉を理解する前に、突然目の前が真っ暗になる。背中に回る私のものではない腕のあたたかみを感じて、急に鼓動が早まっていくのを感じた。
「ありがとな、さっきは怒ってくれて」
耳元で彼の音が響く。
「アンタが怒ってくれて正直嬉しかった。自分の容姿や仕事に誇りをもっているが、ああやって言われるのは少なくない。慣れてるつもりだったが、あくまでつもりだ。多少は傷付く」
彼の口から溢れる音は今まで知りも、気付きもしなかった心の内ー…普段から凛としていて何事にも動じない三席。
それが常だった彼だから、何が起きても何を言われても平気なのだろうと勘違いをしていた。
裏では、こんな繊細な部分を持ち合わせていたなんて。
「だから、ああやって面と向かって言い返せるアンタが凄くて、誇らしかった。出会った当初とは全然違う。大きくなったな、って感じた」
「その分ー…情ねぇことだが、アンタが大きくなり過ぎるんじゃねぇかって不安に思った。一丁前に男作って、俺から離れていくアンタを考えたら…嫌だ、って思っちまった」
普段は気丈夫な三席が声を震わせ私に訴える。
色んな感情が彼の中に芽生え、それを私に、真っ直ぐ伝えようとしてくれているのが、肌で、声で、分かった。
「ああ言って聞いたのは、アンタの気持ちが俺に向いてるかどうかを確かめたかったんだ。まどろっこしいことして、悪かった」
今一度、背中に回る両腕が力を強めて私と三席の隙間を埋めていく。
「迦苑」
「これからも、俺と一緒に居てくれ」
耳元で呼ばれ、紡がれた音は、とても甘くて優しかった。
ー…
「お呼びですか」
「ん?あー、そーだった」
どうだっただろうか?これが、俺と迦苑の馴れ初めー…技局の鬼と蛆虫の人魚の始まりだ。
呼ばれてこちらにやって来たはいいものの、何をする訳でもない俺を見て、きょとんとした表情で迦苑は首を傾げる。そんな彼女へ、突如思い出したかのように自身の机の引き出しから、髪を結う為の赤い結紐を差し出した。
前触れなく差し出された結紐と俺の顔。このふたつを何度か見合わせて、彼女は困った表情を浮かべ、さらに顔を傾けた。
「ゴミ箱はあちらに…」
「ちげェよ!察しろ」
クルッと迦苑の体を回転させ、目の前に現れた結われてある髪束の上にその赤い結紐を結び付ける。簡単な蝶蝶結びだが、色々と色素の薄い彼女にとってその赤は綺麗に映えた。
「それ、やるから付けとけ」
「!!!!」
今では表情を見るだけで迦苑の気持ちが分かる。
喜んでくれたのなら何よりだ。
「他所でやれよ、阿近」
「うるせぇ」
今はこれが俺たちの日常だ。
-鬼と人魚の恋物語:完-
まさか彼女が俺や俺たちのことをそこまで想っていたとはつい知らず、ああいう形で知ることになったというのは少しばかり勿体ないと感じていた。
しかし、そう思ってくれていた事実が凄く嬉しくもあった。
そしてもう一つ、迦苑が"俺の為に怒ってくれた"という事。
他者からああいう風に貶されるということは慣れているつもりでも、傷付かないという訳ではない。今回も"あー、また言ってる"程度で聴き逃してはいたが、心にはそれなりに傷がいっていた。それをあんな風に面と向かって言い返してくれた迦苑に、嬉しい気持ちと清々しい気持ちになったというのも、また事実。
そこまで思い返して、ふと横に居る迦苑へ視線を向ける。隣にいる迦苑は真っ直ぐに前を見据え、先程とは違うしっかりとした足取りで俺の隣を歩いていた。
この光景に、安堵の気持ちがふたつ芽生える。ひとつは先程の件を彼女の中できちんと精算できているのだという安堵。
そしてもうひとつは、この存在が"消えなくて良かった"という安堵。
正直、久南から相談を受けていた時から心の片隅では心配でどうしたものかと不安に思っていた。
感情を表に出さないってだけでなく"その感情"というものに俺自身が無自覚だっただけで。
ー…もう、認めちまおう。
本当は随分と前から根付いていた"とある気持ち"にようやく踏ん切りがつく。伝令神機で時刻を確認し、少しばかりはいいだろうと今一度迦苑の方へ視線を向ける。
「迦苑、少し時間いいか?」
ー…
悩みの種になっていた付き纏いの件からようやく解放され、かと言って一人になるのも怖く、三席の言葉を素直に受け取りただ黙って隣を歩く。
付き纏い相手の言葉がいただけなくて思わず感情的になり言い返してしまった。三席には聞かれて恥ずかしい言葉もいくつかあったように思えるが、全ては事実なので否定するのも今更おかしい。
ー…三席は、どう思ったんだろ。
三席の表情を伺うべく、視線だけを向けて顔を盗み見るも、普段と全く変わらないすました表情をしている。
ー…三席の事だし、なんとも思ってない、よね。
少し物寂しい気もするが、別に私の想いを告げてどうこうなりたいとは思っていない。あわよくばそうなれたらー…と思っている程度で。
そんな中「迦苑」と名前を呼ばれて顔を上げる。
「少し時間いいか?」
そう言った三席の真っ直ぐな瞳に囚われ、体が変に硬直した。しかし、普段の悪戯が含んだような不敵な雰囲気のそれではなく、大事な話をする時のような真剣そのものな雰囲気に私は無意識に頷いていた。
・
・
三席についてやって来たのは技術開発局内にある書物庫。中には誰も居なくて、私と三席の声だけが空間に無駄に響く。
「悪いな、非番なのに」
「いえ。こちらこそお手を煩わせてしまって…」
「気にするな。俺がしたくてした事だ」
ー…三席はなぜ、突然ここに。
ここは私のお気に入りの場所。でも普段は一人で入り浸るのことが多く、三席と共にここへ入るのは技局内の案内以来。どうしたのだろう、と間潜る私を察してか三席は小さく笑みを零して。
「ここに連れて来たのは少しばかり話があってな」
ー…話?
何の話だろ、と背中を向けていた体を三席の方へ向ける。するとそこには、また先程のような真剣な顔をした三席が真っ直ぐに私を見つめ向き合っていた。
その瞳にすぐ私は囚われる。逸らそうにも逸らせない、その瞳はー…昔、私を引き上げてくれた時と全く同じ色をしていて。
「なぁ迦苑」
「はい」
妙な緊張感にドクンドクン、と鼓動が脈を打つ。
「お前にとって、俺はどう思う?」
ー…どう、思う?
思考が一度停止する。
どう思う、とは?
問いの意味を理解できず言葉に詰まった。どういう意味だろう、上司としてという意味か、それとも一死神として…?ぐるぐると脳内を色んな言葉が駆け巡る。しかし、的確な回答などすぐには思い浮かばず、無意識に彷徨わせていた視線を今一度三席の方へ向ける。
そこには、先と変わらない真剣な瞳。
ジッとこちらを見ているその瞳は一度たりとも私から逸らされていない。普段の不敵さが微塵にも感じられないその瞳ー…吸い込まれそうなその瞳から目を逸らすことが何故かできなくて、こちらもジッと三席を見つめた。
見つめ合ってしばらく、ふと脳内に過ぎった"ある言葉"。その言葉が脳内を駆け巡った瞬間、ハッとさせられるような感覚が体を一気に巡って、呟くように"ある言葉"が口をついて出る。
「光、です」
光ー…それはつい先程、付き纏い相手にも言い放った例え。たった一言というのにこの単語から流れ出す"想い"はとても大きいもので。
「三席は、私の世界に"音"と"色"をくれました」
ー…彼に出会った当時は、無色無音の世界だった。
「蛆虫の巣で、生きることも死ぬこともできないで苦しんでいた私を貴方は引き上げてくれた。他人にも自分にも受け入れられなかったこの姿を、三席は私の唯一無二だと言ってくれた」
その時の三席のことを昨日の出来事のように覚えている。
自身に生えている角を指差して、三席は小さく笑った。"唯一無二"という言葉を放った彼の笑顔は、小さくても凄くひかり輝いて、何もなかった音と色が、一気に鮮やかに見聞きできたんだ。
「初めてだったんです、そんな風に言ってくれる人。誰一人居なかったから…嬉しかったんです、貴方の言葉が」
その言葉は私という存在を真に引き上げてくれた。
その時の三席はまるで。
そこまで考え、ふと脳裏にある御伽噺が過ぎったー…蛆虫の巣から彼に引き上げてもらったその当時、密かに憧れていたある存在。その存在が今、目の前の三席と見事に重なった。
その憧憬に思わず笑みが溢れる。
「もっと言うのであれば、三席は私の"王子さま"みたいな。そんな存在、なんです」
溢れ出るように紡がれた言葉。途切れることのなかった想いを真っ直ぐに彼へ伝え切る。三席はこの言葉を想いを遮ることなく、最後まで真剣に聞いてくれてー…小さく笑みを零した。
「そうか」
三席の表情を瞳に映し、ゆっくりと私は目を見開く。
こんな表情がー…それこそ現世の"えほん"という物で見た王子さまのような、優しい笑みを彼は浮かべていた。
「それを言うならアンタも俺の王子さまになるな」
「えっ」
ぼそりと呟いた三席の言葉を理解する前に、突然目の前が真っ暗になる。背中に回る私のものではない腕のあたたかみを感じて、急に鼓動が早まっていくのを感じた。
「ありがとな、さっきは怒ってくれて」
耳元で彼の音が響く。
「アンタが怒ってくれて正直嬉しかった。自分の容姿や仕事に誇りをもっているが、ああやって言われるのは少なくない。慣れてるつもりだったが、あくまでつもりだ。多少は傷付く」
彼の口から溢れる音は今まで知りも、気付きもしなかった心の内ー…普段から凛としていて何事にも動じない三席。
それが常だった彼だから、何が起きても何を言われても平気なのだろうと勘違いをしていた。
裏では、こんな繊細な部分を持ち合わせていたなんて。
「だから、ああやって面と向かって言い返せるアンタが凄くて、誇らしかった。出会った当初とは全然違う。大きくなったな、って感じた」
「その分ー…情ねぇことだが、アンタが大きくなり過ぎるんじゃねぇかって不安に思った。一丁前に男作って、俺から離れていくアンタを考えたら…嫌だ、って思っちまった」
普段は気丈夫な三席が声を震わせ私に訴える。
色んな感情が彼の中に芽生え、それを私に、真っ直ぐ伝えようとしてくれているのが、肌で、声で、分かった。
「ああ言って聞いたのは、アンタの気持ちが俺に向いてるかどうかを確かめたかったんだ。まどろっこしいことして、悪かった」
今一度、背中に回る両腕が力を強めて私と三席の隙間を埋めていく。
「迦苑」
「これからも、俺と一緒に居てくれ」
耳元で呼ばれ、紡がれた音は、とても甘くて優しかった。
ー…
「お呼びですか」
「ん?あー、そーだった」
どうだっただろうか?これが、俺と迦苑の馴れ初めー…技局の鬼と蛆虫の人魚の始まりだ。
呼ばれてこちらにやって来たはいいものの、何をする訳でもない俺を見て、きょとんとした表情で迦苑は首を傾げる。そんな彼女へ、突如思い出したかのように自身の机の引き出しから、髪を結う為の赤い結紐を差し出した。
前触れなく差し出された結紐と俺の顔。このふたつを何度か見合わせて、彼女は困った表情を浮かべ、さらに顔を傾けた。
「ゴミ箱はあちらに…」
「ちげェよ!察しろ」
クルッと迦苑の体を回転させ、目の前に現れた結われてある髪束の上にその赤い結紐を結び付ける。簡単な蝶蝶結びだが、色々と色素の薄い彼女にとってその赤は綺麗に映えた。
「それ、やるから付けとけ」
「!!!!」
今では表情を見るだけで迦苑の気持ちが分かる。
喜んでくれたのなら何よりだ。
「他所でやれよ、阿近」
「うるせぇ」
今はこれが俺たちの日常だ。
-鬼と人魚の恋物語:完-
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