突然の亀裂【黒曜編】
主人公の名前変更
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朝目が覚めて学校の支度をしてから「おはよう」とリビングへ顔をのぞかせる。
朝食のいい香りと共に、ママがおはようと挨拶を返してくれてすごく気持ちがいい。テーブルには既に色んな食事が並んでいて心踊りながら椅子へと腰掛ける。
「いただきます」と手を合わせてご飯を食べようとした時、突然ママが「ねぇ今日学校お休みする?」と話を持ち掛けた。
「え?なんで?」
「ちょっと最近物騒でね」
そういうママの表情はどこか浮かない。どうしたんだろう、と疑問に思っているとリボーンくんが「チャオっす」とやって来る。
「おはよう、リボーンくん」
「チャオ。今日も美味しそうなご飯だな、ママン」
「ありがとうリボーンくん、今日もいっぱい食べてね」
「あぁ」
モグモグと朝食を食べ出す彼を目の前に、先程のママの問いを改めて疑問に思う。しかし学校までの時間もそこまでないため、深く問い質すことせず食事へ集中する。
食べ初めてしばらくすると、今度はツーくんが「おはよう」と降りて来て、彼を視界に映した瞬間ママは不安一色な顔をしながら問い掛けた。
「並中大丈夫なの?」と。
「え?なんのこと?」
「また襲われたらしいじゃない」
「何それ」
話の道筋が分からないのかそうママへ返すツーくん。ひどく不安そうな顔をしているママに対して、ツーくんは全然何も分かっていない様子で、私も話の内容が今ひとつ見えていない。
"並中"、"襲われた"、"学校を休む"ー…これらの単語で現状分かるのはとりあえず危なそうだという事だけ。
「この土日で並盛中の風紀委員8人が重症で発見されたんだぞ。やられた奴はなぜか歯を抜かれてるんだ」
「「えっ」」
何も分かっていない私たちにリボーンくんがそう告げる。ようやく見えた話の内容に、ママの言葉を思い出して納得した。
「え?!並中襲われてんの?!なんで!!」
「さぁな」
軽くパニックに陥っているツーくんを横目に、私も軽い衝撃を隠せない。不自然に目が泳いでツーくんやリボーンくん、ママへと視線を行き来させる。
「だから、学校をお休みしようって…こと?」
ママへそう聞くと、困ったような顔をして「うん」と答えた。
「でも…」学校は行きたいし、危ないと言っても私は関係ないんじゃ…と言いたい気持ちを飲み込んで、どうしようかと食べかけの朝食を見つめる。
ママの不安な気持ちも分からない訳じゃないし、かと言って学校をお休みして勉強に遅れたりするのもイヤだなという気持ちが行き来する。
「それなら安心しろママン。ツナが光奈を学校へ送ってから登校するぞ」
「え゛?!」
すると、突然リボーンくんがなんともない様子でそう言った。それに驚くツーくんとは反対に、ママは「あ、そうね!!」と表情を明るくして返す。
「お兄ちゃんと一緒なら問題ないわよね!ツーくんも大きくなってるし、それなら安心だわ」
「えっちょっと待って?!ミツには休もうって言っててオレには?!」
「元々学力で置いていかれてるツナが学校なんか休んだりしたら、家庭教師であるオレの顔が立たねぇだろ。男たるものつべこべ言わずに行け。それに困難に立ち向かってこそ男だからな」
「リボーンくんの言う通りだわ」
「いいように言いくるめられてる気がする…」
なんだかんだでいい方向に話は進んだらしい。が、本当に大丈夫なのだろうか?と不安になるのも仕方がない。
思わずツーくんの方へ視線を向けて「いいの?」と聞けば、彼は少しうーんと考えて「ま、送るだけだし」と答えた。
「それにやられてるって言っても風紀委員ばっかりだろ?オレが狙われるってまず無いからさ」
「だから、ミツは気にしなくていいよ」と言う彼の言葉を信じ、私は頷いて答えるだけだった。
・
・
あの後はリボーンくんが言った通り、ツーくんとリボーンくんに学校へ送ってもらい無事に登校する事ができた。時間がギリギリだったらしく、私を送ったあとは走って中学校へ向かっていったけど。
学校の朝の会でも、並盛中学の生徒が襲われているっていう話が少し話題になった。私以外にも兄弟で通ってる人が居るらしく「怖いな」「イヤだな」と周りで話し合う様子も見られた。だけど、その程度で授業が始まってしまえばそんな話もすぐに風化する。
だから、お昼の給食時に突然一斉下校を告げられて驚いた。理由は例の襲撃事件らしく、生徒の安全を考慮して半日で臨時休校にすると決まったのだという。
突然舞い込んだお休みに喜ぶ皆とは反対に、ツーくんに何かあったんじゃないかって気が気ではなかった。それこそ並盛中学から連想されるー…獄寺さんに京子ちゃん、京子ちゃんのお兄さんに。
山本さん。
大丈夫かな、って不安になりながら帰る身支度を済ませ帰路へと立った。
ー続くー
朝食のいい香りと共に、ママがおはようと挨拶を返してくれてすごく気持ちがいい。テーブルには既に色んな食事が並んでいて心踊りながら椅子へと腰掛ける。
「いただきます」と手を合わせてご飯を食べようとした時、突然ママが「ねぇ今日学校お休みする?」と話を持ち掛けた。
「え?なんで?」
「ちょっと最近物騒でね」
そういうママの表情はどこか浮かない。どうしたんだろう、と疑問に思っているとリボーンくんが「チャオっす」とやって来る。
「おはよう、リボーンくん」
「チャオ。今日も美味しそうなご飯だな、ママン」
「ありがとうリボーンくん、今日もいっぱい食べてね」
「あぁ」
モグモグと朝食を食べ出す彼を目の前に、先程のママの問いを改めて疑問に思う。しかし学校までの時間もそこまでないため、深く問い質すことせず食事へ集中する。
食べ初めてしばらくすると、今度はツーくんが「おはよう」と降りて来て、彼を視界に映した瞬間ママは不安一色な顔をしながら問い掛けた。
「並中大丈夫なの?」と。
「え?なんのこと?」
「また襲われたらしいじゃない」
「何それ」
話の道筋が分からないのかそうママへ返すツーくん。ひどく不安そうな顔をしているママに対して、ツーくんは全然何も分かっていない様子で、私も話の内容が今ひとつ見えていない。
"並中"、"襲われた"、"学校を休む"ー…これらの単語で現状分かるのはとりあえず危なそうだという事だけ。
「この土日で並盛中の風紀委員8人が重症で発見されたんだぞ。やられた奴はなぜか歯を抜かれてるんだ」
「「えっ」」
何も分かっていない私たちにリボーンくんがそう告げる。ようやく見えた話の内容に、ママの言葉を思い出して納得した。
「え?!並中襲われてんの?!なんで!!」
「さぁな」
軽くパニックに陥っているツーくんを横目に、私も軽い衝撃を隠せない。不自然に目が泳いでツーくんやリボーンくん、ママへと視線を行き来させる。
「だから、学校をお休みしようって…こと?」
ママへそう聞くと、困ったような顔をして「うん」と答えた。
「でも…」学校は行きたいし、危ないと言っても私は関係ないんじゃ…と言いたい気持ちを飲み込んで、どうしようかと食べかけの朝食を見つめる。
ママの不安な気持ちも分からない訳じゃないし、かと言って学校をお休みして勉強に遅れたりするのもイヤだなという気持ちが行き来する。
「それなら安心しろママン。ツナが光奈を学校へ送ってから登校するぞ」
「え゛?!」
すると、突然リボーンくんがなんともない様子でそう言った。それに驚くツーくんとは反対に、ママは「あ、そうね!!」と表情を明るくして返す。
「お兄ちゃんと一緒なら問題ないわよね!ツーくんも大きくなってるし、それなら安心だわ」
「えっちょっと待って?!ミツには休もうって言っててオレには?!」
「元々学力で置いていかれてるツナが学校なんか休んだりしたら、家庭教師であるオレの顔が立たねぇだろ。男たるものつべこべ言わずに行け。それに困難に立ち向かってこそ男だからな」
「リボーンくんの言う通りだわ」
「いいように言いくるめられてる気がする…」
なんだかんだでいい方向に話は進んだらしい。が、本当に大丈夫なのだろうか?と不安になるのも仕方がない。
思わずツーくんの方へ視線を向けて「いいの?」と聞けば、彼は少しうーんと考えて「ま、送るだけだし」と答えた。
「それにやられてるって言っても風紀委員ばっかりだろ?オレが狙われるってまず無いからさ」
「だから、ミツは気にしなくていいよ」と言う彼の言葉を信じ、私は頷いて答えるだけだった。
・
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あの後はリボーンくんが言った通り、ツーくんとリボーンくんに学校へ送ってもらい無事に登校する事ができた。時間がギリギリだったらしく、私を送ったあとは走って中学校へ向かっていったけど。
学校の朝の会でも、並盛中学の生徒が襲われているっていう話が少し話題になった。私以外にも兄弟で通ってる人が居るらしく「怖いな」「イヤだな」と周りで話し合う様子も見られた。だけど、その程度で授業が始まってしまえばそんな話もすぐに風化する。
だから、お昼の給食時に突然一斉下校を告げられて驚いた。理由は例の襲撃事件らしく、生徒の安全を考慮して半日で臨時休校にすると決まったのだという。
突然舞い込んだお休みに喜ぶ皆とは反対に、ツーくんに何かあったんじゃないかって気が気ではなかった。それこそ並盛中学から連想されるー…獄寺さんに京子ちゃん、京子ちゃんのお兄さんに。
山本さん。
大丈夫かな、って不安になりながら帰る身支度を済ませ帰路へと立った。
ー続くー