保カフ お礼小説一覧 ※サンプル
「日比野さん、お客様がいらっしゃってますよ」
「俺に、······客?」
事務員に呼び止められ、応接室へと向かうように言われた。
入隊してこのかたそんな所に呼び出されたことなどなく、初めてのこと。ましてや、誰かが自分を訪ねてこの立川基地までわざわざやって来ることなんてあるはずがないのだ。この事態は俺にとって寝耳に水であり、その存在に勿論心当たりなどない。これは一体どういうことなのだろうか。
急激な心拍数の上昇に、もしスーツを着用していたならば異常を検知したという機械音が響いたことだろう。
俺は足早に応接室へと向かい、意を決してその扉を開く。お待たせしました、日比野です。そう挨拶をしながら、中の様子を窺うと見たこともないような着物美人が座っていた。
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