17話
夢小説設定
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「美朱!」
「なにんなのよこの気配!」
「そこかっ!」
慌てて駆け込んできた二人より先に来ていた井宿の術により、侵入者を見破ったが侵入者は軽々とした身のこなしで外へ逃げ出してしまった。
「逃げ足の早いやつね」
「美朱、鬼宿、大丈夫だった!?」
「へ、平気だけど、鬼宿を寄越せって。やだ、なんで…」
美朱は青ざめ鬼宿の服をすがるように掴む。
美朱の手に自分の手を添え、鬼宿は侵入者が言った事を確認のするために星宿に視線をやる。
星宿は一拍間を置くと侵入者が言ったことは本当だと頷いた。
昨日、3ヶ所の村が黒ずくめの兵士の集団に襲われ、それ以上の侵略行為はなかった。
しかし、それもこれも朱雀七星士たちを……朱雀の巫女を揺さぶる材料にするために進軍しなかったのだ。
星宿は目を細め、口を引き結ぶ。
「星宿様…」
「浅葱心配することはない。いくら我が国の軍事力が敵国に劣ろうとも、そう易々と屈服などせぬ。
……鬼宿、お前も気にせずともよい」
ぽんと軽く浅葱の肩に手を置き、星宿は安心させるように微笑む。
浅葱は口を開いたが結局言葉が出ずに頷くしかなかった。
周囲を探っていた井宿からもういないとお墨付きが出た事で、それぞれ自室に戻ることになった。
※
小鳥の鳴き声に意識が覚醒する。ふわふわとするのは、まだ眠気が勝っているからだ。
柳宿はまだ眠いのよと寝返りを打とうとしたが、何かが腰に巻き付き身動きがとれなかった。
もしやこれは世に聞く金縛りというのもではと焦るも、手探りでソレを掴めば柔らかい感触。しかもいい匂いまでする。
うっすらと開いたら目に飛び込んできたのは黒く艶やかな黒髪。掴んだものは、黒髪の人物の腰辺りだった。
「…………」
な、なによ!?
軽くパニックになっている柳宿を尻目に、抱き枕が動いたことで目を覚ました浅葱は柳宿を見るとフワリと微笑んだ。
「おはようございます…柳宿」
「……ッ!?」
初めて見るまごうことなき純粋な微笑みに叫びそうになり、慌てて口に手を当てた。
ここで騒いで美朱たちに見つかったら一大事だ。
辛うじて叫びを飲み込み、軽く挨拶を返す。浅葱はまだ寝惚けているのかぎゅっとしがみつき、グリグリと胸に頭を押し付けてきた。
「こら起きなさい。あなた、なんであたしの部屋にいるのよ」
「うぅ誘ったのは柳宿です」
「え…!?」
「美朱の所にいようとしたら、二人の仲を邪魔してはいけないって」
「…………」
だからここに来たんです、と舌足らずに答えた浅葱に柳宿は数秒間思考を停止させ、昨夜の事を思い出そうと頭を捻った。