第十三話
夢小説設定
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『無人さん!』
指定された場所につくと、命はすぐに無陀野と合流した。
「問題なかったか?」
『…桃巌深夜は迅君が殺しました。迅君に怪我はないです』
「そうか」
『四季君大丈夫ですか?神門って子と戦ってるんですよね』
「真澄が同行してる。行くぞ」
2人は移動しながら互いの状況と結果を伝え合う。
無陀野は月詠と戦ったらしい。
数時間前に戦った桜介が再戦をのぞんだらしいが、彼は矢颪が相手をしたとのこと。
『…月詠、殺しちゃったんですか?』
「いや、目的じゃない。今頃仲間に救助されてるだろう」
『そうですか』
ホッと息をつく命を、無陀野は不服そうにじっと見つめる。
「…あいつらが気になるか?」
『いえ…あの2人戦闘狂なだけで、むやみやたらに鬼の虐殺をするような人達じゃないから。死んだりして代替わりされちゃうと練馬が困るというか』
「……」
『すみません!変ですよね、桃の肩を持つなんて』
「いや…そうだな。和平交渉には、お前のような心が必要なんだろうな」
『え?』
「無駄話をした。急ごう」
意味深な言葉を放った無陀野だったが、命が聞き返しても答えなかった。
少しモヤモヤする命だったが、四季が心配だったのでその気持ちを払拭して足を速めるのだった。
……____。
神門と戦っていた四季は、鬼神の力がキャパオーバーしてしまい暴走してしまう。
戦いを見守っていた真澄が乱入して、自分が四季の注意を引きつけている間に神門に四季を仕留めろと指示する。
5分ほしいという神門のために四季の相手をしていた真澄だったが、体制を崩した瞬間攻撃を受けて右足を失ってしまう。
片足も逃げ場も失い、真澄は打つ手がないと悟り己の死を受け入れた。
「だからガキの子守りは嫌だったんだよ」
「に…ゲ…て…」
「面目ねぇな。一ノ瀬ぇ、俺の死を背負うんじゃねーぞ?」
「や…」
四季の意思に反して、攻撃が放たれる。
真澄は安らかな表情を浮かべていた。
ドッ
真澄がいる場所にロケットランチャーが放たれて、爆発が起こる。
覚悟を決めて目を閉じていた真澄だったが、自分がまだ生きていることに気づいて目を開いた。
「あぁ?」
「安らかな顔してどーした?あの世で隠居するには早過ぎるだろう」
現れた無陀野は血の傘で彼を攻撃から守る。
おかげで真澄は無事でいられた。
「待たせたな」
「登場の仕方がむかつくんだよ」
一度は死を受け入れた真澄だったが、無陀野に助けられたとわかるといつも通りの態度になる。
「状況説明は不要だ。命」
『はーい』
無陀野の指示で離れた場所で待機していた命が動き出す。
彼女は四季の頭上で大量の蝶を飛ばすと、羽ばたかせて毒の鱗粉を振り撒く。
毒を摂取した四季は身動きが取れなくなった。
『動きは止めました。やるなら今です!』
「ご苦労。ところで、お前の『ソレ』はいつ撃つんだ?」
無陀野は神門に視線を向ける。
「急に現れて偉そうですね。準備完了です」
彼が作ったのは、彼の身の丈を超えるほどのエネルギー砲だった。
あんなので撃たれれば暴走状態であってもひとたまりもない。
四季の体が耐えられるのか、命は不安で顔をしかめる。
それは神門も同じだった。
「(撃つ…!撃つんだ!殺してあげることでしか…苦しみから解放してあげられない…!せめて僕の手で!)」
それでも躊躇する彼の耳にある声が聞こえた。
「ミ…み…門…」
命の毒で動きを止められた四季は、神門の名前を呼びながら彼に目で訴える。
その姿を見た神門は下唇を噛み締めた。
「(こんな感情を抱くなんて…桃太郎失格だ…けど構わない…桃とか鬼とかどうでもいい…これは桃寺神門という、一個人の思いだ…!どうか…どうか…!)」
四季は涙を流していた。
同じく神門の目からも涙が溢れ出ていた。
「頼む、死なないでくれ…」
願いを言葉にしながら、神門は覚悟を決めた。
「おぉお!(死ぬな!死ぬな!死ぬな!)」
砲撃準備に入った神門を見て、無陀野は二人に言い放つ。
「離れろ、巻き込まれる」
「右足ねーんだぞ。命、肩貸せ」
『はい!』
命は真澄に肩を貸しながらその場を離れる。
「(死ぬな!!)」
チャージを終えた神門は四季に向かって撃ち放つ。
攻撃を受ける瞬間…四季は笑っていた。
「あ…r…が…ヴ…」
お礼を言った四季に、神門は笑顔で返した。
「うん…」
ボォッ
凄まじい轟音をたててビルが壊れる。
四季の体は強力な一撃に飲み込まれるのだった。
つづく
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