第十話
夢小説設定
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店に潜入していた命と真澄は皇后崎がいるであろう更に奥に進んでいた。
その間も罠の一つもなく、2人は逆に不審に思うほどだった。
『怖いくらい何もなかったですね…』
「ああ…残るはあのドアだけだけど…やっぱり罠はねぇな…」
『真澄さんなら重点的に罠仕掛けますよね』
「わかってんじゃねぇか」
2人は店の奥にあった重厚なドア前に立った。
皇后崎は此処にいる。
真澄がドアをノックした。
コンコン
「無陀野ん所のガキだな?」
「誰だ?」
『皇后崎君!』
「!!」
初めて聞く真澄の声に一瞬警戒したものの、すぐに命が声をかけると、皇后崎が息を呑む音が聞こえた。
『待ってて、今助けるから』
「説明は後だ。その中もしくは出入り口に罠はあるか?」
「いや、ない」
「十分だ。馨、来い」
真澄の指示で、外で待機していた馨、無陀野、四季を含めた生徒全員が店に侵入する。
「ここにいんのか?」
「どーやって開けんだ?」
「俺にやらせろよ」
ドア破壊に名乗りを上げたのは矢颪だった。
「せっかく暴れられると思ったのにやることがドア破りとか…本当にムカつくぜ!」
ガリッ
ビュル
彼は親指を歯で傷つけて血蝕解放をする。
怒りを力に…!
怒鬼怒氣ヒステリー
現れたのは鉤爪だった。
彼の血蝕解放、怒鬼怒氣ヒステリーは怒りを源に色んなものを生み出す。
何が出るかは本人にもわからず、怒りの度合いによって威力も変わる。
1日3回しか使えない。
『(戦闘部隊希望でパチンコ能力ってどうなんだろう…まあそういう人いるけど)』
命はその能力を見て、彼の将来を不安視した。
ドキャ
しかし、心配とは裏腹に矢颪は作り出した鉤爪で重いドアを破壊した。
「おぉ!すげぇ!」
凄まじい威力に四季は感嘆の声を上げる。
「開いたぞ、オイ」
「皇后崎!?」
中に入ると、物々しい雰囲気の部屋に上半身裸で椅子に拘束される皇后崎の姿があった。
『迅君!』
命が名前を呼びながら駆け寄ると、皇后崎は目を見開いて彼女を見る。
『大丈夫?何かされてない?』
「…触んな」
怪我が無いか体を確認していると、頬に触れる手から逃れるように皇后崎はそっぽを向く。
随分嫌われてしまった、と命は微苦笑を浮かべた。
「お前!超!監禁されてんじゃん!すんげぇわかりやすく監禁されてる!」
「黙ってろ」
ゴモッ
四季は皇后崎のあからさまな姿を見て、ププー!と嘲笑する。
そんな四季を無陀野がゲンコツ付きで咎めた。
「命、拘束外せ。できんだろ」
『人使い荒いですよ』
命は文句を言いながらも、後頭部の髪留めに手を伸ばす。
そこに隠していたピック工具を使い、慣れた手つきで皇后崎の拘束具を外し始める。
無陀野はその様子を見て、呆れ半分で真澄に視線を送った。
「命に何教えてるんだ」
「あ?覚えさせといて損はねぇだろ」
暇さえされば命にピッキングの練習をさせていた真澄。
その甲斐あって命はちょっとした鍵や拘束なら解けるようになっていた。
『はい、全部外れたよ』
「早っ!」
ものの数分で拘束を解いた命。
すると自由になった瞬間、皇后崎は出入り口に向かう。
『ちょっと迅君!?』
「え?オイ!」
「どこへ行く」
飛び出していきそうな皇后崎を、出入り口付近に立っていた無陀野が呼びとめる。
「時間がねぇ。子供が人質にされんだ、すぐ行かねぇとやばい」
皇后崎は珍しく焦った様子で答えた。
……____。
「ふふ〜ん♪無陀野ぉ…噂は聞いてるがこうやって見るのは初めてだな
ふ〜ん♪ふふん♫一ノ瀬…写真で見るよりガキだな
ふふ〜ん♪んでこいつが蝶世…話の通りの美人だな
お前ら全員みーつけた」
続く
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