第一話
夢小説設定
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パパ
パン
玉犬と猫鬼で呪霊を祓いながら廊下を走り抜けていく。
呪霊の数が増えてくるに連れて呪物に近づいていることを感じた。
キュキュッ
「!!」
『見つけた!!』
廊下の角を曲がった所で大型の呪物と、今にも取り込まれようとしている男女がいた。
呪物ごと取り込むつもりなの…?
「クソッ」
間に合わない!と最悪の状況を覚悟した時だった。
カシャアアアアン
突然、近くの窓ガラスが割れたと思えば、虎杖君が割れた窓から侵入したきた。
「虎杖!?」
『ちょっ、ココ4階!?』
私達が驚いていると、彼はあっという間に呪霊に捕われてる男女を引きはがして救出した。
《い いまぁ なんじぃい》
引きはがされても尚、呪物を取り込もうとする呪霊は虎杖君の方へと手を伸ばす。
バチュ
その隙を逃さずに、恵君が呪力を込めた手で呪霊を祓った。
よかった…危うく死人を出すところだった。
「なんで来たと言いたいところだが、良くやった」
『怪我してない?』
「なんで伏黒は偉そうなの」
女子生徒を抱き抱える虎杖君は、ガラスを突き破ったはずなのに怪我もなくピンピンしてる。
私は彼の傍で倒れている男子生徒に駆け寄って容態を見た。
『…呪いに当てられてる』
「ヤバイの?」
『このままだと。でも大丈夫、高専から治せる人呼ぶから』
「そっか、よかった」
私の言葉を聞いて虎杖君は安堵の笑みを浮かべる。
「因みにあっちで呪いバクバク喰ってんのは?」
「俺の式神と芙蓉の呪霊だ。見えてんだな」
「?」
「呪いってのは普通見えねえんだよ」
『死に際とかこういう特殊な場では別だけどね』
「あー確かに俺今まで幽霊とか見たことないしな」
呪いを見つめながら、平然と会話をする虎杖君を見て私達は違和感を覚えた。
普通こんな異形の化け物見たら悲鳴の一つでも上げるはずだけど、彼は一切動揺していない。
『虎杖君、怖くないんだね』
「いやまあ、怖かったんだけどさ。知ってた?人ってマジで死ぬんだよ」
「『は?』」
何当たり前のこと言ってんの?
恵君と思わず間抜けな声を上げてしまうけど、虎杖君は至って真面目な面持ちで続けた。
「だったらせめて自分が知ってる人くらいは、正しく死んでほしいって思うんだ。まあ、自分でもよく分からん」
「…いや」
『そうだね』
話を聞いて納得した。
こんな職業だもの、人の死はいつだって隣り合わせ。
知っている人には生きていてほしいと思うのは誰だって同じ。
ポロッ
その時、女子生徒のポケットから何かが落ちた。
あのまがまがしい形と気配は間違いない…。
「これが」
「ああ」
『特級呪物゙両面宿儺"、その一部よ』
やっと見つけた。
一時はどうなることかと思ったけど、無事に回収できそう。
「りょうめ…?」
『言っても分からないでしょ、危ないからさっさと渡して』
「はいはい」
私は虎杖君に歩み寄ると、呪物を渡すよう手を差し出す。
これで任務完了、東京に戻れる…と思ったのも束の間だった。
(主、上じゃ!)
『え…』
白灯の声が聞こえて不意に上を見上げると、天井が巨大な手の形になって私達に迫っている。
突然のことに体が動かせなかった。
ぐいっ
ドンッ
突然制服の首根っこを強い力で引っ張られるのと同時に、虎杖君が誰かに突き飛ばされた。
私の首根っこを引っ張ったのは猫鬼で、虎杖君を突き飛ばしたのは恵君だった。
同時に玉犬が動き出し、傍で倒れている男子生徒をくわえて救出する。
「にげろ」
恵君は私達を見据えたまま、迫り来る天井の身代わりになった。
