第一話
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身辺調査によると、彼の名前は虎杖悠仁。
年齢は私達と同い年で、家族は入院中のお祖父さん一人だけらしい。
放課後は毎日お祖父さんのお見舞いに行っているという情報を得て、私と恵君は入院先の病院へ向かったのだけど…。
『話しかけるのが心苦しい…』
「言ってる場合か、行くぞ」
虎杖君のお祖父さんが亡くなったらしく、私達が見つけた時彼は総合受付で手続きをしている最中だった。
身内が亡くなる辛さは同情するけど、やはり急がなきゃいけないので意を決して彼に声をかけた。
「虎杖悠仁だな。呪術高専の伏黒だ」
『同じく欺波です。申し訳ありません、時間がないんです』
それぞれ自己紹介をすると、虎杖君は「誰やねん、喪中やぞ」と私達を睨みつける。
わかってる、わかってるよ。でもコッチも急いでるの。
「オマエが持ってる呪物はとても危険なものだ。今すぐこっちに渡せ」
「呪物…?」
私はスマホを取り出すと、虎杖君に呪物が写ってる画像を見せる。
『これ持ってますよね』
「んー?あーはいはい、拾ったわ」
『早く渡して!危ない物なの!』
「俺は別にいいけどさ、先輩らが気に入ってんだよね。理由くらい説明してくんないと」
「『……』」
一般人の彼に説明しても良いものなのか…。
私と恵君は顔を見合わせたけど、納得してくれそうもないので話すことにした。
『日本国内での怪死者・行方不明者は年平均10000人を超えます。その殆どが人間から溢れ出た負の感情、゙呪い゙による被害です』
「呪いぃ?」
「お前が信じるかどうかなんてどうでもいいんだよ。続けるぞ」
私の話に半信半疑の虎杖君に対し、恵君が眉間にシワを寄せて説明の続きを話す。
「特に学校や病院のような大勢の思い出に残る場所には呪いが吹き溜まりやすい。辛酸・後悔・恥辱、人間が記憶を反芻する度、その感情の受け皿となるからな。だから学校には大抵゙魔避げの呪物が置いてあった。オマエの拾ったものもソレだ」
「魔避け?ならいいじゃん。何が危険なの」
「魔避けと言えば聞こえはいいが、より邪悪な呪物を置くことで他の呪いを寄せ付けない。毒で毒を制す悪習だ。現に長い年月が経ち、封印が緩んで呪いが転じた。今や呪いを呼び寄せ肥えさせる餌。その中でもお前の高校に置かれていたのは特級に分類される危険度の高いものだ。人死にが出ないうちに渡せ」
「いやだから俺は別にいいんだって、先輩に言えよ」
呪いの説明が終わると、虎杖君は呪物が入った桐箱をぶっきらぼうに投げてきたので、私は咄嗟にその箱を受け止める。
『もっと丁重に…』
扱って、と続けようとしたけど箱の中を見て絶句してしまう。
中身は無く空っぽだった。
つまり私達が追っていたのは、箱にこびりついた呪力の残穢…!!
『中身は!?』
「だァから先輩が持ってるって!!」
恵君が問い詰めると、虎杖君が苛立った様子で答えた。
そういえば「先輩に言えよ」って言ってた気がする。
「ソイツの家は!?」
「知らねぇよ、確か泉区の方…」
先輩の家の住所を問い詰めていると、急に虎杖君が何かを思い出したように黙り込む。
「なんだ?」
『どうしたの?』
「そういや、今日の夜学校でアレのお札剥がすって言ってたな」
その一言で私と恵君は戦慄した。
私達の顔が凍りついたのを見て、虎杖君は困惑した様子で尋ねる。
「え……もしかしてヤバイ?」
『ヤバイなんてもんじゃない』
「ソイツ死ぬぞ」
呪物回収の簡単な任務のはずだったのに…。
事態はどんどん最悪は方向に向かっていた。
