序章
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「芙蓉」
『ん…』
「起きたか?もうすぐ仙台だぞ」
体を揺さぶられて、私は目を覚ました。
此処は自宅でも学校の寮でもない、新幹線の中。
そうだった…私は数時間前に彼と新幹線に乗ったんだった。
私を起こしてくれた彼は伏黒恵君。同級生で、小学生の時から交流がある。
世間で言う幼なじみだ。
『ごめん…私寝ちゃってた』
「長かったからな、気にすんな」
そう言って恵君は私の頭を優しく撫でてくれた。
あれから10年の時が過ぎた。
私は15歳になり、呪術高専へ進学した。
今日はある任務の為、新幹線で宮城県へ向かっている。
本当は二級の恵君だけでもよかったのだけど、これも経験だからと担任教師の指示で私も同行することになった。
『
「ああ、動くのは夜になってからだ」
今回の任務はある特級呪物を回収すること。特級とはいえ呪物だし、難しい任務ではない。
そうだ、帰りに仙台名物の喜久福買って帰ろう。
面倒な仕事の時は終わった後のご褒美を用意するに限る。
さっさと終わらせようと考えていると、胸元から声が聞こえてきた。
(主)
『!』
(任務にやる気を出すのは良いことじゃが、最後まで油断はならぬぞ。今回持ち帰るのはあの゙宿儺の指゙だからのう)
『…ごめんなさい、気をつけるね。白灯』
私はボソッとつぶやくと、胸元で輝く勾玉にそっと手を添えた。
人の姿をしていた白灯はもういない。
2年前に当主だった父が殉職してから、私が欺波の当主と白灯の主となった。
当主といっても形だけだし、呪術師としてもひよっこもいいところ。
それでも…
『白灯』
(どうした?)
『大丈夫よ、私はアナタも家も守るから』
(…わかっておるよ、主は良い子じゃ)
その時、アナウンスが流れて仙台駅への到着を知らせる。
私達は身支度を済ませて下車の準備をする。
「行くぞ」
『うん!』
気づいてしまった、私の人生は呪われていると。
でも関係ない。
私には宗家の誇りと、白灯が残っている。
全力で抗うんだ、この"呪われた運命"に__
つづく
