五条
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とある、暖かな晴天の昼下がり。
今日も高専では賑やかな声が校舎内に響いていました。
虎「ん~?」
伏「どうした、虎杖」
釘「何柄にもなく考え込んでのよ」
虎「いや、なんつーか、今日の五条先生いつもと違うような・・・??」
伏「違う?」
釘「いつも通りウザいわよ」
虎「いや、そこじゃなくて。何て言うのかなァ?いつも通りだけど、少し落ち込んでる様にも見えなくもないっつーか」
釘「落ち込む?アイツが?」
伏「・・・」
虎「伏黒?なんか知ってんの?」
伏「検討はつく」
虎·釘「??」
伏「ほっといても大丈夫だ。さっさと行くぞ」
釘「そうね」
虎「えぇ~~、ちょっと酷くないι?」
一年’sの視線の先にはソファに座って天井を仰いだままの担任教師で特級術師の五条 悟がいた。長い脚を投げ出しながら近寄り難い空気がそこに漂っている。普段とは違う担任の姿に心配する虎杖。何が違うのか分からない釘崎。付き合いの長い伏黒だけは気付いた。
ウザい位に鬱陶しい担任が何を考えてるのかをー・・・。
パ「あ、悟だ。何してんだ?」
棘「ツナマヨ?」
パ「最近任務が立て続けに入ったりしてるからな。流石の悟もお疲れなんだろう」
棘「・・・シャケ、シャケ!」
パ「え?元気付けるって? そうだな~」
真「止めとけ。アイツを元気付けるなんてできっこねェよ。そんなこと出来るのはあの人だけだろ」
パ「そういえば、最近見てないな。忙しいみたいだし」
真「あのバカのコトはあの人に任しときゃいいんだよ」
パ「だな」
棘「シャケ」
二年’ズが通りかかり同じようにソファに座る教師を見つけた。お疲れの様子に元気付けようと提案する狗巻に止める真希は呆れたように言った。真希にはあの人以外にあの教師をどうにか出来るのはいないと思っているのだ。パンダも狗巻もそれに同意して声を掛けずにその場を後にした。
硝「最近はかなり忙しいな。お互い」
健「そうですね。相変わらずのブラックで驚きもしなくなりましたが」
硝「確かに。慣れとは恐ろしいな。・・・ーん?」
健「どうかされましたか?」
硝「相当疲れきった特級術師がいるぞ」
健「・・・疲れ、ですか」
硝「まぁ、アイツの場合は先輩不足なだけだろうがね」
健「そういえば、あの人も働き詰めだとか」
硝「ああ。確か、38勤目だったかな?」
健「大丈夫なんですか?」
硝「本人はいつもの笑顔だったけど、相当疲れてる筈だよ」
健「・・・アレはどうするんです?」
硝「ほっとく」
健「賛成です」
同期とその後輩の家入と七海も通りがかりに五条を見掛け脚を止めるも、長年の経験からか面倒だと瞬時に察して足早にその場を去った。
その後、其処を通る者はなく。静かに時間が流れても五条は身動き一つしない。
悟「(疲れた。人使い荒いだろ?何なんだよ、祓った先から救援だの、報告書だの、全く休まらないんだけど。いつ休んだっけな?そもそもアイツに最後に会ったのいつだ?高専には居るのに全ッッッ然会わないし。見掛けもしないんだけど。あり得なくね?)
・・・はぁ~~~、会いたい」
~~~~♪♪
悟「・・・・・・チッ」
静寂を壊す様に鳴り響くスマホ。画面に伊地知の名前に舌打ちして出た。
ーーーーーー・・・
『・・・はぁ』
疲れました。休みなく働かせるこのブラックな職場に慣れていく自分を褒めたくなります。とはいえ、サポート要員の私なんかよりも術師の方が多忙です。特級ともなれば尚更。
『(悟くん元気でしょうか?1ヶ月は会ってないですよね)』
ちゃんとご飯食べたかな? 寝る時間はあるかな? 伊地知くんに八つ当たりしてないかな?
そんなことばかりいつもの考えてる。心配しながらも電話をかけられないのです。休みなくあちこちに呼ばれる彼の少ない休息の時間を邪魔したくないから。
けど、心は裏腹に声が聞きたい。会いたい。寂しい。自分勝手なコトばかり。彼が一番辛いと分かっているのに。
『(学生の頃は今よりももう少し一緒に居られたんですけどね)』
現代最強は人気者です。手の届かない遠い人になってしまいました。
?「お疲れ様」
『傑くん、お疲れ様です。報告書ですか?』
傑「ああ。やっと終わったとこ。コレ、よろしく」
『お預かりします。
多忙なのは分かりますが体調には気を付けてくださいね?』
傑「その言葉、そのまま返すよ。
寝ていないのだろう?本当に休息が必要なのは君の方だよ」
『お気遣いありがとうございます。大丈夫ですよ。他の皆さんに比べたら何てコトないです(笑)』
傑「まったく・・・ι
どうして、そう、自分を低くするのかな。君がどれだけの仕事をしているか知らないとでも思ってるの?」
『ですが・・・』
傑「サポートするしか出来ないと思っているのなら、それは間違いだ。君が上層部を抑えているから私たちは好きに動ける。教え子を守るのも教師の務めだからね。面白くない連中も多いのは知ってる。それでも、何もしてこないのは君が掛け合っているからだろう?」
『・・・』
傑「君は君の出来るコトで私たちを助けてくれているよ。勿論、悟だって分かってるさ」
『ありがとうございます、傑くん』
それでも、私は彼の隣には並べない。
並べないからこそ、彼の行く道を遮るモノを少しでも抑えるコトが私が出来る唯一のコトなのだ。
傑「悟とは連絡してるのかい?」
『いいえ、休む暇なく駆けずり回っているのは知っていますから。少しの休息でも邪魔したくないので』
傑「(相変わらず気遣いが先にくる子だな。しかも、悟には逆効果でι)
たまには連絡してあげたらどうかな?悟も君がいなくて寂しいだろうから」
『私が居なくても悟くんに支障ないと思いますけど?』
傑「いや~、流石の悟だって彼女と会えてなかったら寂しいと思うよ」
『え?』
傑「え?」
傑「『・・・』」
『悟くん、彼女さん居たんですか?』
傑「(んん~~~ッι??
え?まさか、付き合ってないの?いやッ、彼女の家に入り浸ってるって聞いたんだけど。え?どういうコト?)
ちょっと待ってι 悟が君の家に入り浸ってるって聞いたんだけど、それは?」
『ご飯を食べに来てますよ。その後、いつも帰るのが面倒と駄々こねて泊まっていくようになりましたι』
卒業後。私は寮を出て高専に通いやすい場所にアパートを見つけてもらい、そっちに移ったんです。築年数は経っていたのですが管理が行き届いていて綺麗なんです。広くはありませんが一人で住むには丁度良い物件でした。少ししたら悟がやって来て、第一声が腹減った、でした(笑)
それからですね。任務終わりにやって来てはご飯食べて。最初こそは帰っていたんですけどね。いつの間にやら悟くんの物が少し増えていますι
傑「野良猫に餌やったら住み着いたってコトか・・・(呆)」
『簡単に言えばそうですね(苦笑)』
傑「(学生時代から10年経ってるのに何で進んでないんだι ・・・ーーと言うより、彼女が鈍感過ぎるだけかな)
そうそうさっきの悟に彼女が居るって話だけど。私の勘違いだった!」
『へ?』
傑「まさか、まだ付き合ってもいないとは思わなくてね。悟なんか"そろそろ同棲したい"って言ってたからてっきり」
『??』
傑「さて、私は次の任務に行くよ。あ、それとね。いくら学生時代からの付き合いとはいえ、好きでもない男を家に上げないように」
ぽふん、
傑「君も悟も、学生じゃないんだ。大人の男女だってコトを忘れないように。じゃあね」
『はい、行ってらっしゃい・・・』
しーーん・・・。
『大人の男女、ですか・・・』
私にはそんな魅力はないとおもうのです。
悟くんはいつもご飯食べて、寝る。それだけですよ。男女って言っても学生時代の延長だったし。私自身、身の危険を感じたことはない。
否、そもそも恋愛というものがよく分かっていないだけかもしれないι
悟くんを男性として見れないとかそう言うのではないのです。好きと言う感覚が分からないだけで。学生時代よりも男性への恐怖感はなくなったし。ちゃんと話せる。補助監には男性も多いですからね。けれど、惹かれる男性は居ない、と思う。
なら、悟くんは?と聞かれると、困るかもです。一緒に居ると楽しいですけど、何で?と聞かれると分からない。当たり前のように傍に居てくれるから安心してるのは確かだ。
これを恋と言うのだろうか?
『(私にはまだ分からない。悟くんを想うこの感情が恋なのか、違うのか・・・)
そもそも、釣り合う気がしない・・・(ポツリ』
彼と言う存在価値は計り知れない。そんな彼に相応しいのはそれなりの家柄が期待されるだろう。何より術式を持っているコトが重要なのは間違いない。御三家の一つでもある五条家も後継者問題が出ている筈。
悟くんのコトだから不敵に笑って黙らせてそうだけどι
『あ、でも。同棲したい彼女さんが居るんでしたね。どんな人なんだろう?ちょっと気になるかもです』
「あやめさん、すみませんが今大丈夫ですか?」
『はい、大丈夫です』
またか、と思いながらも減ることのない仕事に愚痴をこぼしそうになるのを飲み込んだ。
ふと、さっきまで考えていたことがよぎる。
いつか彼と過ごす時間の終わりが来るのかと思うとチクリと胸が痛む。脳裏に浮かぶのは私の一番好きな彼の笑顔だった。
『(悟くん・・・会いたい、です)』
ーーーーー・・・
ガチャ、
悟「・・・・・・」
硝「お疲れー」
傑「お帰り」
サ「顔怖ッ(笑)」
傑「笑って言わないで下さいよι」
悟「・・・・・・」
無言でドアを開けた先に居たのは同期と先輩。迎えてくれた三人をスルーしてソファへと座った五条に呆れた顔を見合せ一息。
先に口を開いたのはサキだった。
サ「あのね、疲れてるのは分かるけど反応位しなさいよ。いつものウザい位の明るさはどうしたのよ?」
悟「・・・・・・」
傑「今日、あやめに会ったんだけど」
悟「・・・(ピクッ」
傑「彼女も疲れてたよ。それでも、私の体調を気にしてた。笑ってね」
硝「相変わらず優しいですね」
サ「優し過ぎて無理するのよね。休むように言ってはいるんだけど。なかなか仕事が減らないし」
硝「そういえば、居ませんでしたけど調査ですか?」
サ「一度した場所で気になる所があったのよ。あやめなら直ぐ見つけられるだろうからね。もう、引っ張りだこ!」
傑「人気者だね」
悟「・・・僕、会えてないんだけど(ムスッ」
五条の発言に三人は面倒くせェと言わんばかりに溜め息を吐いた。
傑「あのね、悟。そもそも告白はしたの?」
悟「・・・・・・あι」
硝·サ「「馬鹿だろ」」
傑「息ピッタリじゃないか(笑)」
悟「だって!家に上がってるし、泊まってるし。流石に分かるでしょ」
サ「相手はあやめよ?絶対分かってないから」
硝「それに、五条のワガママなんて今更でしょ?学生時代の延長位にしか思ってないよ」
悟「流石にそれはないでしょ?」
傑「否、硝子の言う通りだよ。同棲したいって言ってたよって伝えたら何て言ったと思う?」
硝·サ「「彼女居たの?でしょ」」
傑「正解(笑)」
悟「・・・マジかよι」
頭を抱えて項垂れる最強。寧ろ、告白しろよと言いたそうな三人。静かな沈黙を破る様にドアが開いた。
「失礼します・・・お取り込み中でしたか?」
サ「構わないわ。千鶴、あやめは帰った?」
「まだですね。意外と時間がかかっているようですよ。ところで、何ですかアレは?」
硝「意中の相手に全く意識してもらえなくて凹んでる特級術師」
傑「硝子ι」
「あーぁ、意識は分かりませんが。五条さんは特別だとは思います・・・よッ?!」
悟「どう特別なの?」
補助監の千鶴はあやめと仲が良く、頼りになる人材だ。その彼女の発言に項垂れていた五条が息を吹き替えした。
「あやめさんは誰に対してもお帰りなさいと迎えますよね。五条さんの時だけ嬉しさが倍なんですよ」
傑「そうなのかい?」
硝「気付かなかったな~」
サ「そうね」
悟「変わらないと思うんだけど」
「そりゃそうですよ。だってあやめさん、隠すように俯いてましたから。五条さんからは特に見えませんね」
サ「写メないの?」
「ありますよ。ほら」
スマホを取り出し、画面に映し出されたのは俯きながら嬉しそうに笑うあやめの姿だった。微かに頬を染めながら笑ってる可愛らしい写メだ。
サ「ナニコレ、可愛ィ~~vV」
傑「これは気付かないな」
硝「普段から一緒に居ると気付かないよね」
「まぁ、無意識なんだと思いますよ。本人も気付いてないでしょうし」
悟「コレ、送って」
「送りました」
傑「Σ早ッ」
「では、失礼します」
パタン、と出て行った千鶴。残された三人はスマホをガン見してる五条に視線を移した。
アイマスクをずらして眺める表情は愛おしそうに笑っていた。
サ「しかし、こんなにも分かりやすいのになんで進展しないのかしら?」
硝「学生時代から拗らせてるんですかね」
傑「というか、悟がちゃんと段階踏まないからじゃない?意識してからの距離感バグってるし、甘えるだけ甘えてるし。あやめも疑問に思わないしね」
サ「気づいたとしても自分じゃ釣り合わないとか考えそう」
悟「は?なにそれ?」
硝「元々自己評価低いからな。先は長いかもね」
悟「これ以上長いとかあり得ないでしょ?ジィさんになっちゃうよ」
傑「その前に婚約者探してくれるから大丈夫だろ」
サ「ジィさんにならずに済むわね」
悟「冗談じゃない!あやめ以外なんて無理!絶対イヤだね!」
駄々こねる28歳の最強に呆れる三人。
五条はスマホの中の写真をジッと見つめた。
悟「(こんな可愛い顔して。僕が帰って来るの嬉しいとか可愛い過ぎでしょ)」
サ「一途よね~。クズなのに」
硝「それも学生の頃からですからね」
傑「一途というか、独占欲強いんだよ。欲しいモノは絶対手に入れたいってね」
サ「アンタも同類だろ」
傑「さぁvV?」
悟「サキさん!!」
サ「Σな、何?」
悟「休みちょうだい!勿論あやめも!」
サ「くれてもいいけど今すぐは無理よ。頑張って任務こなしなさい」
悟「えーー!ケチッ」
攻防戦を始めた二人を眺めながら同期二人は見守っていた。
硝「そういえば、きっかけは何だっけ?」
傑「確かーーー・・・」
二人は学生時代へと思いを馳せた。
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