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兄沢×殿鬼

目が覚めるとそこには…!
……シャアの等身大ポスター
上半身を起こしてみると、1/12スケールザクやら、2m程の本棚にビッシリと敷き詰められた同人誌、コルクボードにはコスプレイヤーの写真など、……まぁ誰の部屋なのかは想像がつく部屋にいた。
俺は確か自室で、道玄坂に頼まれたウサミミメイドさんプチっ子ロボを作っていた筈だが…どうしてこんな場所に…?
すると、ガチャリとドアの開く音がした。
「おぉ、殿鬼起きたか」
そう言いながら兄沢がお粥を手に部屋に入ってきた。
「な、なんで俺が兄沢の部屋に……!」
と言いながら立ち上がろうとすると、ぐにゃぐにゃと視界が歪んだ。
「まだ寝てろよ?どうせ何日も徹夜してたんだろ?」
と、俺の肩を持ち、落ちかけていたベッドに戻す。
兄沢の話によると、ウサミミメイドさんプチっ子ロボを作っていた途中でトイレに立ち寄った際そのまま睡眠不足でぶっ倒れ、そこを兄沢が見つけ今に至るらしい。
「だからお前は今日は俺に甘えて介抱されときゃいいんだよ」
そう言うと、持っていたお粥をスプーンで救って
「はい、あーん」
と、してきた。
俺は勿論自分でできると言ったが、いいからいいからと言われそのまま口に含んだ。
あ、兄沢にしては美味い…
「これ、お前が作ったのか?」
「まぁな!道玄坂に教えて貰って1から全部俺1人で作ったんだぞ」
「…な、なんで俺の為にそこまで?」
そう言うと、兄沢は俺から視線を外し、少し俯きながら
「そ…それは、お、俺がお前のこと…す」
と、言いかけ
「や、やっぱなんでもない!とりあえず今日はずっとそこで寝てろよ!」
と、言いながらバタバタと部屋を出ていった。
……あ、兄沢が言いかけたのってもしかして…『すき』……
そう思った途端頬が沸騰する程熱くなり、バクバクと鼓動が鳴り出した。
も…もしかして俺…満更でもない…?…相手はあの兄沢なのに…!?
ベッドに落ちてしまった布団を頭から被り無理矢理目を瞑る。
…心臓の音が…五月蝿い…。
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