花のもとにて
「あ……、ダイ……」
ユヅの真っ白な肌の上に、はらはらと薄紅色の桜の花びらが舞い落ちる。
俺は、花びらの後を辿るように、ユヅの身体に口付けた。
「…ああっ……」
し、と喘ぎ声を上げるユヅの唇をキスで塞ぐ。
「声、抑えて、ユヅ。ここは無人島じゃないんだから…」
「…ん……っ、ん……」
言われたとおり、一生懸命声を抑えようとするユヅが可愛い。
俺は、木の下に眠るダイスケサマに見せつけるように、ユヅを抱いた。
ダイスケサマ。
たとえ俺があんたの生まれ変わりでも。
今、ユヅを抱いているのは俺だ。
「…あ……ダイ……っ」
ユヅの朱金に輝く瞳に映っているのは、この俺だ。
ユヅと一緒に生きていくのも。
ユヅは俺のものだ。
「ダ、イ……っ」
美しい身体を弓なりに反らせて、ユヅが極める。
俺は、ユヅを強く抱きしめて、深く口付けた。
「ダイ……」
ぐったりした身体を大木の幹にもたれさせて、ユヅが微笑んだ。
「愛してるよ、ダイ……」
「…ダイスケサマより?」
子どもっぽいと思いつつ、そう尋ねた俺に、ユヅは可笑しそうに目を見張った。
「ダイは、大輔さまでしょ。」
「違うよ!」
俺はユヅを置いて死んだりしない!
ユヅは、くすくす笑った。
「…そうだね。大輔さまは、ヴァンパイアになりたがったりしない。」
「…だろ?」
少し得意な気持ちになって、伸ばされた腕に身体を擦り寄せた。
「……ダイだけを、愛してるよ。」
俺を抱き寄せながら、じっと見つめてくる朱金の瞳に、俺は魅入られている。
…たぶん、初めて会った時から。
もしかしたら、ダイスケサマも同じなのかもしれない。
そこだけは、同じでも許そう。
そう思いながら、俺はもう一度キスしようと、ユヅに顔を近づけた。
終わり
ユヅの真っ白な肌の上に、はらはらと薄紅色の桜の花びらが舞い落ちる。
俺は、花びらの後を辿るように、ユヅの身体に口付けた。
「…ああっ……」
し、と喘ぎ声を上げるユヅの唇をキスで塞ぐ。
「声、抑えて、ユヅ。ここは無人島じゃないんだから…」
「…ん……っ、ん……」
言われたとおり、一生懸命声を抑えようとするユヅが可愛い。
俺は、木の下に眠るダイスケサマに見せつけるように、ユヅを抱いた。
ダイスケサマ。
たとえ俺があんたの生まれ変わりでも。
今、ユヅを抱いているのは俺だ。
「…あ……ダイ……っ」
ユヅの朱金に輝く瞳に映っているのは、この俺だ。
ユヅと一緒に生きていくのも。
ユヅは俺のものだ。
「ダ、イ……っ」
美しい身体を弓なりに反らせて、ユヅが極める。
俺は、ユヅを強く抱きしめて、深く口付けた。
「ダイ……」
ぐったりした身体を大木の幹にもたれさせて、ユヅが微笑んだ。
「愛してるよ、ダイ……」
「…ダイスケサマより?」
子どもっぽいと思いつつ、そう尋ねた俺に、ユヅは可笑しそうに目を見張った。
「ダイは、大輔さまでしょ。」
「違うよ!」
俺はユヅを置いて死んだりしない!
ユヅは、くすくす笑った。
「…そうだね。大輔さまは、ヴァンパイアになりたがったりしない。」
「…だろ?」
少し得意な気持ちになって、伸ばされた腕に身体を擦り寄せた。
「……ダイだけを、愛してるよ。」
俺を抱き寄せながら、じっと見つめてくる朱金の瞳に、俺は魅入られている。
…たぶん、初めて会った時から。
もしかしたら、ダイスケサマも同じなのかもしれない。
そこだけは、同じでも許そう。
そう思いながら、俺はもう一度キスしようと、ユヅに顔を近づけた。
終わり